給与計算のアウトソーシング・代行のメリットとデメリット「成長企業は必読!」

給与明細

給与計算業務をアウトソーシングに出すメリットは大きく3つ。

1.ミスのない計算
2.ややこしい保険料率の変更を任せられる
3.給与担当者の急な退職や長期休暇などのリスクが回避できる

今回はもう一つの意外なメリットと三大デメリットをご紹介します。

 

■意外!給与計算をアウトソーシングで残業が減る??

残業

なんと、給与のアウトソーシングや代行でその企業の残業が全体として減る可能性があるのです。

特に成長期のベンチャー企業など、給与を含めて人事制度回りが未成熟な企業にとって、給与計算をアウトソーシングに出すことは、コア業務に集中することができ、大きな転換期になります。

当然、給与計算をアウトソーシングするためには、社員の残業時間をアウトソーシング先に渡す必要があります。しかし、これからアウトソーシングを利用しようとする企業の多くは、きちんと残業時間管理が行えていないのが実情でしょう。

良い悪いは別にして、企業のスタートアップ期というのは、残業代をつけるという考えはなく、夜遅くまでがんばるのが当然ということがよくあります。ですから、タイムカードは、全く実態を反映しておらず、給与担当者は「良しなに」残業計算していたりするんですよね。

そういった企業が、アウトソーシングを利用しようとなると、おのずと残業時間をきちんと管理することが必要になってくるのです。

 

■解説!残業時間を管理するための大まかな流れ

タイムレコーダー

まずは、タイムカードを必ず打刻させ、上司の承認のもと、残業を行うようにします。

社員の中に、時間を管理するという習慣が社員の中に生まれ、残業は上司の許可を得て行うものだという意識が根付いてきます。

ただし、この時点では、まずは自由に残業して、後付けで上司に承認をもらう、というレベルのもの。

次に行うのが、管理職による時間のコントロールです。

やりたい放題の残業時間に後付けで承認を与えたタイムカードをもとに残業代を算出すると、目を見張るような人件費になることは間違いありません。

そこで、どの部署にどのくらいの残業代を支払うことになるのかというデータを、部署の責任者に渡します。

まともな管理職であれば、このままの状態で残業代を支払い続ければ会社が破綻することは理解できますし、本来の能力に見合わない給与を払っている社員の存在にも気づきます。

部署の成果に見合わないコストがかかっているので、自身の評価のためにも、何とかしなければということになります。

すると、管理職が部下の仕事をよく観察するようになり、業務の効率化に真剣に取り組むようになるのです。社員の中にも、夜遅くまで働くことよりも、効率的な仕事を行うことを選ぶ雰囲気が生じてくるのです。

 

■注意!見落としがちなコンプライアンス

雑然としたオフィス

ここで注意すべきなのは、サービス残業を押し付けるようなコンプライアンス違反が生じないように、経営側が適切なメッセージを発することも同時に行わなければならないということです。

従業員数が増えてくると、労働者としての権利をしっかり主張するタイプの社員が必ず出てきます。会社と社員、両方にとって納得感のある状態を目指さなければなりません。

給与計算をアウトソーシングすることのメリット。それは、アウトソーシングを利用するために、残業管理をきちんとしようという動きが必ず必要になり、結果、業務の効率化が進められ、残業が減るということなのです。

 

■アウトソーシングの三大デメリット 残業管理が未熟な企業の場合

最後にデメリットにも触れておきます。
逆の見方をすると、「残業管理の整備」自体、アウトソーシングのデメリットかもしれません。

 

1.給与担当者の残業

給与計算は、給与支払日までの時間との戦いです。さらにアウトソーシングに出すとなると、自社で給与計算をする場合より、前倒しで期日が設けられるのが通常です。残業管理がしっかりしていない状態では、タイムカードの不備を訂正するのに多くの時間と手間がかかり、今度は給与担当者が多くの残業を強いられるという本末転倒な事態に…。

 

2.改ざんの危険性

アウトソーシングをするには、期日を守る必要があります。期日に迫られ、給与担当者が社員のタイムカードを修正するような事態になります。社員から見れば「改ざん」ととられかねない危険な状態を生んでしまう可能性も出てきてしまいます。

 

3.変更による追加費用

これは残業管理とは違う側面ですが、成長企業だからこそ人事制度の変更が多くなることもあります。制度が変われば、その都度、アウトソーシング側のシステム変更が必要になり、追加費用がかかります。人事制度を見直すという作業が増えるほど追加費用も増えるという悪循環に陥ることも・・・。

 

■アウトソーシングの導入は経営の潤滑油

給与計算のアウトソーシングのメリット・デメリットについてお分かり頂けましたでしょうか。

日本型新裁量労働制(いわゆる残業ゼロ法案)の導入の議論に代表されるように、労働を取り巻く環境は日々変化しています。

企業にとってより良い人材の確保のため、人事制度は、成長のための「戦略」であることは、間違いありません。その戦略を実践するためにアウトソーシングは手段のひとつです。メリット・デメリットを理解したうえで、会社経営の潤滑油にすべく、業務の効率化、適正な残業管理、予算確保をきちんと行える環境にしていきましょう。

ライタープロフィール

くもと編集

くもと編集

マーケター兼編集者

NOC 当コンテンツの編集者。 宝飾業界と広告会社を経て2008年 NOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。 「NOCのサービスに直接関係のない記事であっても、読んでくれた方の役に立つ情報をお伝えしていきます。」