くもと編集
マーケター兼編集者
FOC 当コンテンツの編集者。
宝飾業界と広告会社を経て2008年 FOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。
「FOCのサービスに直接関係のない記事であっても、読んでくれた方の役に立つ情報をお伝えしていきます。」
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第1弾から第4弾まで、発送代行について詳しく説明してきましたが、最後に見積書の見方のコツ・発送代行会社を選定するコツを説明します。
第1弾.発送前に用意しておくもの
第2弾.発送手段
第3弾.作業方法
第4弾.デザイン・印刷
第5弾.見積の見方のコツ、選定のコツ(今回)
“チラシや請求書の発送を外注する”際には、印刷や発送に関する基本的なに知識を持っているに越したことはありません。ですが、「たかが1回の依頼のためにわざわざ知識を身に付けるのは割に合わない」と考える人もいるのではないでしょうか。
最後の第5弾は、たとえ知識がなくても、見積書を見るだけである程度発送代行会社の質を見抜くコツをご紹介します。ただし、一概には言えない場合もあるので、あくまでも参考としてください。
この記事の目次
通信販売が発達すると同時に、発送代行会社も競争が激しくなっています。それを示すように、発送代行会社に依頼をしようと検索をしてみると、本当に多くの会社があることがわかります。開業したばかりの会社から、創業数十年になる会社、得意とする案件に関しても、小ロットの対応をメインとしている会社から、大規模な施設で短納期で大量発送ができる会社もあります。
多くの会社があるからこそ、その選択肢の中から、自社のニーズにあった業者をしっかりと選定する必要があります。
例えば、小ロットでの発送代行を希望して大量発送を得意としている会社に依頼をしても、相手にされないことがあります。まずは、どの程度の規模の案件を中心に扱っているかによって、発送代行会社を絞り込みましょう。
その際、
など、さまざまな特徴の会社をまんべんなく入れておくと、自社にあった発送代行会社を選ぶ参考になります。
見積を依頼する会社の目安としては、5社程度に絞ればいいでしょう。いくつかの会社に的を絞ったら、同時に見積の依頼を出してみます。同時に見積を依頼することで、対応スピードも見ることができます。もちろん、見積は各社に同じ条件で出してもらいましょう。
見積を依頼する際には、
を、明確に伝えるようにします。
他にも、
など質問をしておくと、費用以外の部分でも比較しやすくなります。
複数の発送代行会社から見積書が届いたら、内容を比較していきます。
発送代行会社が提出してくる見積書の系統は大きく分けて3通りあります。
まず注意したいのは③の形式で見積書を出してくる発送代行会社です。「見積依頼なのに、単価表提出ってどうなんだ?」と思ってしまいますが、この形式で提出してくる発送代行会社は多く存在します。
見積書ではなく単価表で出すのは、
などが理由として挙げられます。ある意味、依頼主と発送代行会社双方にメリットがあるように見えます。
しかし、問合せした会社がいちいち計算して合計を出す必要があるということは、顧客に手間をかけさせる点で不親切です。仮に他社と比べて安くても、その会社は顧客視点ではない点でサービスレベルに問題があるかもしれません。
残った①か②ですが、①のほうが親切です。なぜなら②は、
などの理由でまとめられていることが多く、一概に手間を省いてくれているとは言えません。①と②を比べる際には、①の視点で②も同じようなことをしてくれるか確認するのがよいでしょう。(また、機械封入は一連の作業を一気に行うため、②で記載されることがほとんどです。)
見積書の系統で評価するならば、いい評価から、①≧②>③の順になります。
そのほか、
がしっかりと記載されているかどうかも確認しましょう。
見積書の構成は、
の大きく分けて3つに分かれます。さらに最初にかかる費用は、
途中作業の費用は、
発送費用は、「発送費」に分かれます。
それぞれの項目に関して、詳しく説明していきます。
宛名データ精査やプログラム開発が含まれます。
「宛名データ精査」とは、データ不備チェックや名寄せ作業、「プログラム開発」とは、発送データに加工する費用や宛名データを印字するために必要なプログラム費用です。
また、セキュリティのため特別な施設が必要である場合は、設備費なども初期費用に含まれます。
初期費用は必ず発生するものではないため、単純な発送の場合はあまり気にしなくてよい項目です。
チラシなどの制作がある場合の費用です。発送代行会社なので専門のデザイン会社や印刷会社と同じ品質のものは難しいですが、挨拶状や鏡(請求書などにある表紙のようなもの)といったモノクロ印刷なら対応できるケースもあります。
ちなみにデザイン・印刷費は、特に各社見積に差が出る部分です。
デザイン・印刷費に関して、詳しくは第4弾 デザイン・印刷をご参照ください。
封入封緘、仕分けなどの費用です。
数百件と依頼する件数が少ない場合は、別途「基本料金」もしくは「管理費」といった項目があるかもしれません。
発送作業に各発送代行会社のノウハウが詰まっていますが、費用面でいうとどこもあまり変わらないのが現状です。差が出るとすると、手作業・機械作業など作業方法に違いがある場合です。大量発送の場合、たとえ1円違いであっても大きな金額の差になるため、とても重要な項目になります。
発送費や発送方法に関して、詳しくは第3弾 作業方法をご参照ください。
発送資材(封筒や封入物など)を倉庫に保管しておく費用です。
倉庫に入庫してすぐ発送する場合は発生しませんが、1カ月以上の保管が発生する場合は見積書に記載されることが多いです。パレット単位や棚あたりで金額が決まります。
郵便料金・宅配料金などの実際にかかる費用です。この項目は、見積りに特に大きな差が出る部分です。
通常郵便はどこの発送代行会社に依頼しても日本郵便株式会社が公表している料金と変わりませんが、ゆうメールや宅配便、メール便などは各社料金が違ってきます。
また、郵便料金は、通常の切手貼付・料金別納の場合、前払いが取引条件になることもあります。郵便を利用する場合は、切手は発送前に事前に購入する必要があり、料金別納は発送物を郵便局に差出す際に現金か切手で支払う必要があるためです。そのほか、月に1回まとめて支払う料金後納、もしくは後払いを希望する場合は、依頼主側の信用なども取引条件の判断要素になるため、見積書の段階で確認しておきましょう。
もう1点発送費で気をつけるところは、発送手段が異なる場合です。
例えば、A社は郵便利用、B社はメール便利用だったとしましょう。郵便料金は税込み、メール便は税抜きで記載されることが多いため、見積書の「合計」が違って記載されることがあります。特に先述した③の単価表の計算のは要注意です。
発送手段に関して、詳しくは第2弾 発送手段をご参照ください。
以上が、費用項目ごとに確認すべきポイントです。見積書を見る時は、初期費用の有無・基本料金の有無・手作業か機械作業か・発送方法の違いなどを見て、各項目の明細をチェックするとよいでしょう。
ゆうメールや地域限定の発送手段などでよくある“料金テーブル”のようなもので、発送地点をベースに発送先の郵便番号ごとに輸送費が変動するケースがあります。宅配便も発送先によって料金が変わりますが、そこに“郵便番号ごとに発送数がどれだけあるか”を掛けあわせて料金を算出する発送方法です。
見積を依頼する時点で宛名データが確定していることはほぼないため、「発送数とその内訳の郵便番号の比率によって料金テーブルが設定されています」と記載があります。非常にわかりづらい仕組みですが、うまく活用するとかなりのコスト削減が見込めます。
「見積書に記載された金額の比較だけで発送代行会社選定を行う」という方に、見積書以外の選定するポイント・コツをご紹介します。
発送代行会社を選ぶ際には、
はチェックしましょう。
各発送代行会社には、料金だけでは見えない特長があります。初めにお伝えしたように、発送代行会社には、大手広告代理店と取引がある大企業から中小規模、Webサイトが貧相でも大きな発送代行会社の陰で営業している実績のある企業など、さまざまです。
どうしても企業情報や実績などWebサイト上の情報だけで決めてしまいがちですが、最終的に候補を絞った後は、企業の“なり”や設備を確認するためにも作業現場(発送センター)の見学をお勧めします。そこで働く従業員が生き生きとしているか・PマークやISMSといったマネジメントシステムが機能しているかなどをチェックしましょう。
柔軟性は、実際に利用してみないとわからないですが、
などを直接営業マンにぶつけて反応を見てみることをお勧めします。「全て問題ありません」という即答する営業マンは本当か否か疑う必要があります。上司や現場責任者と相談して前向きに対応してくれそうかを確認し判断しましょう。
最後に営業マンの知識や提案力もポイントです。発送代行というとどうしても御用聞きになりやすく、回答を“持ち帰り”にする営業マンは多いのです。知識があり、工夫して対応してくれる営業マンであるか確認しましょう。
加えて、段取りの力も重要です。受注後、スケジュール表の作成や段取りが悪いと、希望の納期に間に合わないということにもなりかねません。事前に受注後の想定スケジュールをきちんと提出してくれる会社・営業マンを選びましょう。
発送を外注するときは、どうしてもコストだけで比較してしまいがちです。しかし、「安かろう・悪かろう」となってしまうのも事実です。それだけでなく、発送代行には細かく決めなければならない項目が複数あり、それを依頼側・受託側共に適当にやり取りすると本当にグダグダになってしまいます。
そうなると、本来の目的である発送物を介してコミュニケーションをとるべき顧客との関係性にも影響を及ぼしかねません。「たかだか発送の外注でしょ」とは考えず、しっかりと知識を身につけ取り組んでください。
これから初めて利用する予定がある人は第1弾から読んで知識をつけた上で、失敗しない発送代行を利用していただけるとうれしいです。
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宝飾業界と広告会社を経て2008年 FOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。
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