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事例紹介 - 詳細

スパイシーソフト株式会社様

成長を考えるベンチャー企業は、
経理を内製化するのではなく、プロに任せる、
アウトソーシングするべきです。

提供サービス:経理,バックオフィスサービス(部門別)

インタビュー

 

スパイシーソフト株式会社はモバイル・エンターテイメントに特化し、「アプリ★ゲット」というスマートフォン向けゲームアプリ専門のレビューサイトの展開を始めとする、ゲームやWebサービスを提供する会社です。
NOCの経理アウトソーシングを活用されている、代表取締役社長 山田元康さんにお話を伺いました。

 

もくじ
・モバイル・エンターテイメントに特化しゲームやWebサービスを提供する会社
・最初は自らが経理を行う
・経営判断に関わる部分のみ自分、それ以外はプロに任せよう
・正確なルーティン業務に加え、専門的業務の許容範囲の広さが決め手
・予算と実績を毎月比較して経営判断ができる
・成長を考えるなら、管理部門はアウトソーシング

 

モバイル・エンターテイメントに特化しゲームやWebサービスを提供する会社

 

─ 「スパイシーソフト」について、お教えください。

 

スパイシーソフトは1999年11月30日設立の、モバイル・エンターテイメントに特化したゲームやWebサービスを提供する会社です。
主な事業としては、クリエーター・コンテンツ・プラットホーム事業とクリエータ・ゲームプロデュース事業を展開しています。

 

クリエーター・コンテンツ・プラットホーム事業では、「アプリ★ゲット」というスマートフォン向けゲームアプリ専門のレビューサイトを展開しています。2001年にスタートしたこのサービスは、レビューサイトの老舗としてゲームのレビュー数の多さと、レビューの高い信頼性を誇っています。ユーザーが作成したコンテンツ(クリエータゲーム)を投稿し、インターネットを通じてコンテンツを他のユーザーと共有するプラットフォームサービスであることが、大勢のユーザーから支持を集めています。

 

クリエータ・ゲームプロデュース事業では、ユーザーの創作活動によって生まれた作品を、組織の力でビジネスとして大きな成功へと導くプロデュース事業を手がけています。

 

最初は自らが経理を行う

 

─ NOCの経理アウトソーシングの活用状況を教えてください。

 

現在、当社では管理部門を社内に置かず、すべての業務をアウトソーシングしています。
NOCに経理アウトソーシングを依頼したのは2013年1月からです。経理全般を依頼しており、主な依頼項目は下記の通りです。

 

・費用計上伝票作成
・売上集計及び売上伝票作成
・経費支払及び支払伝票入力
・給与費用計上及び支払い
・振替伝票入力
・源泉税、住民税納付及び伝票入力

 

─ NOCの経理アウトソーシングを導入される以前、どのような状況でしたか。

 

経理アウトソーシングを導入する直近約1年間は、NOCから経理スタッフの派遣を受けていました。それ以前はいろいろな体制をトライしていました。
時系列でお話しすると、設立から1年間は、会社の設立登記から経理まで、自分自身ですべて行っていました。経理では会計ソフトを購入して記帳から決算書の作成までを経験しました。経験して感じたのは、素人がやっちゃいけない、プロに任せるべきだと言うことです。

 

その後、2年間は会計事務所に丸投げでした。領収書などをまとめてスクラップブックに貼り、記帳以降はお任せです。ただ、依頼した当時は数人だった当社も、3年目には10名を超え、比例して処理件数も多くなった影響か、会計事務所の処理も遅れ気味になりましたので、次は内製化を考えました。
経理経験のあるパートタイマーを雇用し、社内で経理業務を行いました。社内で完結できるようにはなりましたが、いま振り返ると事業計画、予算と実績の連動に関しての精度は高くなかったと思います。理由は、経理業務のルールが会社としてはっきり明文化できてなかったうえに、パートタイマーの方が、1~2年で代わってしまったため、会社にノウハウが貯まらなかったという点もあるかと思います。また、税務面に関しては、新たに10名程度の税理士と面談した上で依頼しました。このパートタイマー+税理士というやり方を5年間続けました。

 

経営判断に関わる部分のみ自分、それ以外はプロに任せよう

 

─ ご自身で経理をやられた後、外部に依頼、さらに内製化を進められたのですね。

 

会社は順調に成長を続け、あるタイミングで会社をさらに一回り大きくしようと考えるようになりました。管理部門もちゃんと置こうと考えたのです。そこで管理部長を採用し、経理、総務、人事、財務などの各担当を採用して、管理部門を組織化しました。将来のIPOを見据えての取り組みだったのですが、いま思えば間違いでした。
管理部門として組織化されましたが、実際は役割が細分化されて、各ポジションを作っただけで、私が思うような精度の経営資料はできてきませんでした。形式だけ作ったようなもので、期待するようには機能せず、実際は実務をよくわからない部門長と実務に追われる担当者という状況が生まれ、どうすれば管理部門として機能するかに時間を費やされました。

 

─ そこからアウトソーシングという選択を考えられたのですか。

 

会社の経営状況を最低限判断できる精度の経営資料があり、リアルタイムでそれを見て経営判断を遅くないタイミングで下せることが必要と思いました。
最初にアウトソーシングを行ったのは、人事労務・給与計算です。依頼してみると、今までぎりぎりまでできなかった給与計算が、早いタイミングでできるようになりました。ただ、導入当初は社内の管理部門も残っており、こちらからの勤怠データの提出のタイミングで、処理時期が遅くなることもありました。それでも低コストで正確な処理が実現できたのは驚きでした。

 

─ 経理についてはどうされたのでしょうか。

 

当時の管理部長が公認会計士の方で、単にマネジメントだけでなく経理の現場を把握できる人でした。その管理部長が、NOCを推薦してくれました。そのタイミングではアウトソーシングではなく、経理スタッフの派遣をお願いしました。

 

その後、会社の体制で大きな変化がありました。2013年始めに、投資と回収のバランスが悪化していたソーシャルゲーム事業を売却したのです。
ソーシャルゲーム事業の売却により、正社員の約半分も転籍し、現在の事業に集中することができ、安定的に利益が出せる会社にすることができました。以前は、成長を前提に目標を作り、目標のすぐ先にIPOを掲げていたのですが、事業売却により、そうした体制ではなくなりました。本来、会社が成長軌道に乗って、どんどん利益が出て、IPOを考えて管理部門を作るはずが、先に体制を作ってしまったのは失敗でした。ですから、これを機に管理部門の人員をゼロにしようと決断しました。

 

─ 既にアウトソーシングしている人事労務・給与計算に加え、経理もアウトソーシングで行おうと考えられたのですね。

 

その通りです。会社の経営判断に関わる部分のみ自分がやって、それ以外のプロセスはプロにお任せしようと考えました。

 

正確なルーティン業務に加え、専門的業務の許容範囲の広さが決め手

 

─ アウトソーシング先はどのようにして選ばれたのですか。

 

NOCを含めアウトソーシング会社、会計事務所など4~5社から提案を頂きました。
NOCを選んだ理由は、会社の中にいろいろな形態の事業があり、さらに提案時に、イレギュラーな対応や専門的知識が必要な難易度が高い業務まで、きちんと気を配った対応をしてもらえる、許容範囲が広いと感じたからです。もちろん、ルール決めをしてルーティン化できるところは行いますが、経理の場合どうしてもそこから外れるケースが出てきます。また、特殊なケースもありますので、ルーティンだけでなく、そうした際の対応力を考慮しました。

 

コストだけを考えれば、もっと安価なアウトソーシング会社もありましたが、複雑な業務への対応に不安を覚えました。また、会計事務所は過去処理が追いつかなかったと思われる事態を経験していますので、選択には慎重になりました。

 

結果として、ルーティン業務、そして判断を必要とする専門的な業務に対しても柔軟な対応をしてくれる許容範囲が広いNOCに依頼して正解だったと考えています。

 

─ NOCへの依頼にあたり、どのようなことを要望されたのですか。

 

それまでできてこなかったことをまず実現したいと考えました。
まず、発生主義といいながら、実現主義と両方が記載された経営資料を改め、予算と実績がリアルタイムで突き合せられる、必要最低限の資料が必要でした。
これを実現するまでには、勘定科目の見直しや、新たなルール決めを行いました。軌道に乗るまでに3カ月くらいかかりました。
現在では、予算と実績を毎月比較して経営判断ができる状況になりました。

 

予算と実績を毎月比較して経営判断ができる

 

― NOCに経理アウトソーシングを依頼した効果についてお教えください。

 

いまお話したように、予算と実績を毎月比較して経営判断ができる状況になったことが第一です。
以前は確定数字が間に合わずに概算で計上して、確定時に概算を戻し、確定の計上をしていました。一つの計上に3回の工数がかかっていましたが、それはミスの機会も3倍に増えるということでした。現在では、NOCとルールをきちんと決めて業務を依頼していますので、概算計上も必要最小限なものだけになりました。

 

そして社内のリソースを本来の業務に集中させることができ、クリエータは苦手な経理関連業務にほとんど関わらずに済むようになりました。結果として、より強固な経営基盤の構築につながっています。

 

― 経理アウトソーシングの場合、数字を社外に出すことに抵抗を覚える経営者、経理担当者もいるようですが、どのようにお考えですが。

 

私は外部に出すことに抵抗はありませんでしたし、契約に基づいての依頼ですから、そこから漏れるという心配はまったくありません。
逆に社内の場合は、統制を取るためになんらかの牽制機能やルール決めをきちんと行わないとなりません。そうでないと、社内の人間関係で不用意に数字の一部が社内に漏れてしまうケースも起り得ます。

 

また、当社の場合、クリエータがいかに自分たちの仕事に集中できるかが重要になります。いくつかのグループで事業計画を立て、利益目標に向かってプロジェクトを進めていきますが、その間の細かなことは基本的に個々の裁量に任せています。例えば、勤務時間も緩やかに考えています。

 

一方で管理部門はきちっとしていないといけない面があります。当社のような事業の場合、どちらかに合わせることは、現実的ではないと今は考えています。実際、管理部門のスタッフからクリエータのように勤務時間を緩やかにという要望が出たことがありました。管理部門としての特性を考えると、仮に採用したとしても、それは本末転倒ですし、かたちだけ真似ても、きっと機能しなかったと思います。

 

成長を考えるなら、管理部門はアウトソーシング

 

─ アウトソーシングについてのお考えをお聞かせください。

 

会社を成長させていくために、当面の間、管理部門を社内に置く考えはありません。ベンチャー企業が成長を考えるなら、必要な部門や人にリソースを集中させて、管理部門はプロに任せた方がいいと思います。
例えば、コミュニケーションそのものは必要でも、その手段のひとつである電話線を自ら研究開発して敷設する会社はありませんよね。
予算・決算、経理・会計・財務は必要でも、それらの実務のうちどこまでが内製であるべきかは、自社の事情と技術や社会環境の進化に応じて考える必要があるのではないでしょうか。

 

― 最後にNOCに対するリクエスト、期待などがありましたらお願いします。

 

いろいろと要望を出し、それに応えるかたちで経理アウトソーシングを確立してもらい感謝しています。まだまだ改善の余地はあると思いますので、今後とも一緒に歩んでいただければと思います。当社の管理部門としてさらに期待しています。

 

スパイシーソフト様、本日はお忙しい中、
貴重なお話をありがとうございました。

 

スパイシーソフト株式会社:Webサイト

■企業情報

資本金 1,000万円
事業内容 情報サービス・出版・広告業

背景

設立から1年は社長自らが経理を行い、その後は会計事務所へ依頼したり、パートタイマーを活用したり、様々な経理体制を経験したうえで、どうしたら素早く経営判断が下せる経営資料を整えられるかという観点でアウトソーシングに行きつき、NOCにご相談いただきました。

課題

・経営資料作成のスピード化
・社員全員がコア業務へシフト
・業務の効率化

改善ポイント

・計上プロセスの改善
・重複している業務の洗い出し
・社員が行っていた経理処理の巻き取り

導入の成果

・経営判断が素早く下せるようになった
・経理業務の簡略化
・社員が自分たちの仕事に集中できるようになった

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