くもと編集
マーケター兼編集者
FOC 当コンテンツの編集者。
宝飾業界と広告会社を経て2008年 FOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。
「FOCのサービスに直接関係のない記事であっても、読んでくれた方の役に立つ情報をお伝えしていきます。」
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販売管理とは、商品やサービスの販売に関する情報を管理します。販売管理の一連の流れは、受注から、発注、仕入、納品、代金の回収までの業務や情報を管理することです。
会社設立当初は、ExcelやAccessを活用して販売管理を行っていても、(特に物販系の企業は)取引件数が多くなり、会社が組織化されてくると、本格的な販売管理システムが必要になってきます。
実はこの販売管理システム、他システムと比べても導入に失敗する傾向があると言われているのです。
この記事では、販売管理システム導入で失敗しないための大切なポイントについて解説します。
この記事の目次
販売管理は一般的に、オレンジ色の範囲(上図参照)を示すことが多く、在庫管理、調達管理、売上管理など様々な管理業務から成り立っています。
販売管理システムは、ひとつの部門内で利用されるシステムというよりは、営業部門や経理部門など複数の部門が活用し、会社を横断して情報を管理するためのシステムです。
売上状況、在庫状況、債権債務の状況などが一元管理でき、非常に有効なシステムですが、実はこの“複数の部門が関わる”ということが、導入の難度を高めています。
理由は、部門ごとに販売管理システムに求められる役割が違い、管理する情報の優先度も違うため、各々好き勝手に要望を出し始めて収拾がつかなくなる傾向にあるからです。
特に販売管理は業種業態によっても管理方法が異なるため、提供されているシステムをそのまま利用できることは少なく、カスタマイズや機能のアドオンが必要になることがほとんどです。
そのため各部門の要望をどのようにとりまとめるかが非常に重要になります。
会社設立当初は、エクセルを用いて管理している会社も多いのではないでしょうか。エクセルは確かに販売管理に適したツールです。小規模の会社ならエクセル管理で問題ないということもあるかもしれません。ですが会社の規模が大きくなってくると、エクセルで販売管理をするには多くの弊害が出てきます
これらの問題を解決してくれるのが、販売管理システムの導入です。
では販売管理システムはどのようなものなのでしょうか。
販売管理システムには多くの種類がありますが、主にクラウド・パッケージ・オンプレミスの3種類に分けることができます。まずはそれぞれに関して、しっかりと理解した上で、自社に適したシステムを選択する必要があります。
自社のサーバやPCにソフトをインストールすることなく、サービス提供会社のサーバにあるソフトをインターネットを介して使用し、販売管理ができるシステムです。高額な初期費用がかからず手軽に導入でき、かつ常に最新のものが使用できるというメリットがありますが、使用料金を払い続ける必要があるというデメリットがあります。
ソフトウェアを購入しPCにインストールして利用するタイプの販売管理システムです。自社サーバでの管理になるため、セキュリティに関しても安心できると言えるでしょう。価格帯にも幅があり、ニーズに応じたシステムを、手軽に導入することも可能です。デメリットとしては、インストールしたPCしか使えない・定期的にバージョンアップする必要があるということが挙げられます。
購入したソフトウェアをインストールし、ネットワークで接続されたPCから在庫管理ソフトを利用するタイプの在庫管理システムです。自由度の高いカスタマイズ性・複数のPCからアクセスできるのがメリットである反面、費用が高い・導入するまでのハードルが高い・セキュリティを自社で構築する必要がある、といった点がデメリットとなります。
販売管理システムには、業種・業態別に多くの種類があります。そのため、どの販売システムを選ぶかというのは、非常に難しい問題になってくるのです。
販売管理システムは、導入すること自体が目的なのではなく、その後使いこなせるかどうかが何より重要です。そのためには、自社に適したシステムを選ぶ必要があるのです。
できる限り自社に適したシステムを選ぶためには、以下のポイントに注意するといいでしょう。
01・02に関しては、自社と同規模の同業他社のシステム導入実績を参考にするといいでしょう。また、予算だけでなく実際に導入した後のサポート体制に関してもしっかりと確認しておかないと、せっかく導入したにもかかわらずシステムを使いこなせない、という事態にもなりかねないので注意が必要です。
販売管理システム導入で成功のカギとなるたった1つの大事なこと、それは総括的に正しい判断ができる者の存在です。なぜなら、販売管理システム導入において、各部門の顔色をうかがいながらプロジェクトをまとめる者ではなく、総括的に正しい判断ができる者がいるかどうかで導入の成否は大きく変わるからです。
そもそも各部門は理由を考えることもなく、前任者から引き継いだままの方法で業務に固執する傾向があり、要望自体に何の合理性すらないこともあるのです。
これらをきちんと整理し、その要望は本当に必要か、ほかに集約できないか、変更することにより効率化できないか、逆に変更することにより弊害が出ないかなどを横断的に判断できる人材(社内外問わず)が必要になります。
総括的に正しい判断ができる人がいることを前提に、システム導入を決定するまでの流れは、通常以下のような6つの工程になります。同時に失敗しないためのポイントも説明します。
候補となるシステムをいくつか選定し、機能や特徴を理解します。
オンプレミス型(自社サーバで自社システムとして構築する)、クラウド・ASP、パッケージソフト、自社の環境やセキュリティポリシーに合わせて最適なシステムを選定します。
また、自社の業種業態の商習慣や支社支店の有無、見た目、使いやすさも考慮します。
基本的に価格と機能、使いやすさは比例します。導入予算は考慮しつつも、価格最優先で選定しないように気をつけることがポイントです。
02.現行業務の調査
システム移行する業務および周辺業務も含めて、業務調査を行います。
部門内の業務の流れ・名称・発生頻度・処理時間・処理内容・イレギュラー業務や次の部門への引継ぎ方法などを細かく調査します。
気づいていても比較的無視されがちなのが、言葉や情報の定義の“ずれ”です。特に部門間で情報をやり取りする際、前工程の部門のアウトプット=引き継ぐ部門のインプット でないといけないのですが、言葉や情報の定義がずれていることがよくあります。システム導入失敗の芽となり得るため、調査の時点できちんと統一していくとよいでしょう。
検討しているシステムと現行業務を比較し、実現できることとできないことを分析します。
予算や構築環境によっても、実現できることは制限されます。システムベンダーにも確認してもらい、実現できる見込みがあるか判断しましょう。
04.ギャップの埋め方の検討
03のギャップを整理し、具体的にどう解決できるかを検討します。
システムをカスタマイズするのか、機能をアドオンすれば実現できるのか、もしくはシステムではなく、業務で巻き取ることで実現できるのか検討します。
ギャップをきちんと埋めずにシステム導入をしてしまうと、以下のメーカーA社事例のような事態を招く可能性があります。
販売管理システム導入したにも関わらず、プロダクトごとにある複数の営業部門は、見にくい・使いにくいということで各々違うフォーマット(エクセルでもレイアウトが異なる)で売上管理をしてしまっています。そのため、経理部は顧客からの入金消し込み作業のために、営業部門から提出されるエクセルデータを手動で統合し、かつ目検で消し込みを行うという事態になってしまっています。
導入費用:導入までの工数(カスタマイズ・アドオン含む)、初期費用の算出
運用費用:導入後のシステム操作工数やシステム外の業務工数、保守費や更新費の算出
導入後の効果:工数削減・人件費削減・生産性向上・ミス低減の定量的かつ定性的な見込み
以上を総合的に判断します。
06.プロジェクトの要否検討
05までの情報をもとに導入を進めるべきか、全社もしくは特定の部門で決裁します。
晴れて承認されれば、本格的に導入プロジェクトを立ち上げ、予算管理・スケジュール管理を行いながらシステム構築をしていきます。
導入が決定されたからといって、安心はできません。導入途中で横やりが入ることもあります。
例えば、そもそも導入すべきか(そもそも論)、費用に合理性があるのか、特定の部門に有利なシステムではないのか(難癖)、そんなシステムは利用できない(拒否)など、導入が決定していても難癖をつける人は必ず出てきます。(期をまたぎ、異動があった場合などはさらに危険性が増します)
システム検討から導入に至るまで、総括的に正しい判断ができる者が一貫してずっと同じ人であれば横やりにすぐ対処できますが、放っておくとプロジェクト頓挫、導入後活用しないなどの最悪な結果になってしまいかねません。
正論や合理性では解決できない感情的なものがプロジェクトを妨害し、横やりとなって現れてくるのです。裏を返せば、難癖をつける人にとって何かしらの不安があるということを象徴しているのかもしれません。
例えば、自分の仕事がなくなる恐れ、批判することで存在感を誇示するなど、横やりを入れてくる理由は様々です。
決定したからと突っぱねたいところですが、“総括的に正しい判断”をもって、そういった人の気持ちもくみ取りながら進めることも成功の秘訣です。
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