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2017.12.12 掲載 2022.07.12 更新

[例文あり]人事評価の部下へのコメントを評価種類別に解説!


上司から部下へ人事評価のコメントを記載するとき、どのように書けば良いのか悩んでしまう上司の方もいるでしょう。適切に良い所と悪い部分を指摘して、部下のやる気を引き出さなければいけません。この記事では、評価種類別に、具体的なコメントの例文と注意すべき点・書き方のポイントを紹介します。

人事評価で主にコメントの対象となる3つの項目

人事評価は、以下のように大きく分けて3つの項目に分かれます。

成果評価

成果評価は、業務に対してどれだけの実績を出すことができたか評価する項目で3つの内容が組み合わさって決まります。

1つ目は「業務目標達成度」です。営業であれば「営業成績」、工場員であれば「製造個数」などが基準となり、目標数値に対する達成率を見て評価を付けます。

2つ目は「課題目標達成度」です。たとえば、営業であれば「営業成績を上げるために何をしたか?」エンジニア職であれば「システムエラーの解消ができたか?」という観点などで評価します。つまり、上司や当事者が掲げた課題に対して、どのぐらい達成できたかを参考に判断するということです。

3つ目は「日常業務成果」です。日常的に発生する業務に対してどれだけ成果が出たかを指します。「部下をどのぐらい成長させたか?」、「ルーティンワークの質が良くなったか?」などが判断材料です。

能力評価

能力評価は、従業員が能力をどれだけ仕事で発揮できたかを見る評価内容です。主に4つの内容に分かれています。

1つ目は「企画・計画力」です。チームが効率良く仕事をするために、どのような企画や計画を立てることができたかなどを見ます。

2つ目は「実行力」です。自分の力でどれだけ仕事を片付けることができ、後輩を適切に指導できたかなどを見ます。

3つ目は「対策立案力」です。例外的に発生した仕事上のトラブルなどに対する解決策を、今までのデータを参考にして、立案できたかなどを見ます。

4つ目は「改善力」です。チーム内で抱えている問題に対して、改善できたかを見ます。
これら4つの内容を吟味して能力面の評価を決めるのです。

意欲(情熱)評価

意欲(情熱)評価は、コミュニケーションや仕事の責任感などを見られる評価項目です。仕事を最後までやり抜く人物かを見る「責任性」、意欲的に仕事へ取り組もうとしているかを見る「積極性」、ほかの従業員が困っているときに、手助けできていたかを見る「協調性」の3つが軸となっています。

すなわち、評価対象者の仕事姿勢が、評価に反映されるのです。一般に「平常点」と呼ばれています。

目標・成果に対する上司からのコメント例文と注意点

目標評価とは、上司や当事者が設定した目標数値に対して、どのぐらい達成できたかを評価することです。「今月は個人で営業売上100万円を達成する」と決めた人がいるとすれば、達成率が何%だったか?を基準に評価を付けます。

この章では営業職へコメントするというかたちで、目標・成果評価についての例文と注意点を紹介するので参考にしてみてください。

部下が目標・成果を達成した場合の例文

目標売上に対して「120%超え」を達成し、また、部署内において営業訪問数に対する平均契約率が5%であるにもかかわらず「12.1%」をたたき出し、部署の業績に貢献してくれた。日頃から努力を怠らなかった結果であろう。部署を支える中心人物だと言える。今回の目標を超えるように、自己記録を更新してほしいと期待している。

部下の目標が未達だった場合の例文

目標売上に対して、80%しか達成できず数字としては芳しくない。また、成約率も1.2%であり、営業手法やセールストーク、消費者分析が粗かったと考えられる。どうすれば目標売上「100%超え」が達成できるか早急に考える必要があるだろう。確かに、昨今は景気が冷え切っており、販売実績を上げるのは難しいかもしれない。しかし、持ち前のガッツを生かせば乗り切れると期待している。引き続き一緒に仕事を頑張りたい。

書き方のポイント

目標・成果については、数字を用いるのがポイントです。文章に説得力が出て、相手に伝わりやすくなります。しかし、結果について述べるだけではいけません。評価を今後の仕事へ活かしてもらえるように書く必要があります。たとえば、結果・成果が良かったときは、今後どうなってほしいか、逆に悪かったときはフォローを入れて、評価された側がさらに成長できるようなコメントをしましょう。

注意すべき点

評価する相手に対して感情を持ちすぎないことです。あくまで、売上達成率など数字を基準に評価しましょう。人の好き嫌いが入ると、評価基準がぶれます。たとえば、業績が部署のなかで上位だったのに、悪い評価を付けてしまうとやる気を失くしてしまう原因になる場合もあるので要注意です。 

能力(企画力・実行力)に対する上司からのコメント例文と注意点

能力評価とは、自分の能力を仕事にどのぐらい活かせたかを基準にした評価内容です。
行動面だけではなく、たとえば、会社から与えられた予算に対して、パフォーマンスがどうだったかも見ます。マーケティング部に所属する従業員を評価する場合を例に紹介します。

能力(企画力・実行力)を発揮した活躍があった場合の例文

今年初めて行われた「○○イベント」を企画し、多くのお客様を呼び寄せてくれた。イベントの予算が1000万円与えられたなかで、イベント効果が1億円あったので大成功と言って良いだろう。立案時は、役員などに反対され企画の実現が難しい雰囲気だったが、持ち前のプレゼンテーション能力と分析の鋭さが実現へつながったと考える。イベントのおかげで、会社全体の売上も前年度と比べ1.5倍増えた。今後も、新しい企画を立案し、ほかの従業員を引っ張っていってほしい。

能力(企画力・実行力)を発揮した活躍がなかった場合の例文

仕事に能力を生かしたとは言い難い。企画の立案をしたが、アイデアの数が少なく実現できたものはない。今後は、具体的な数字を用いて聞いている側を説得させるのが課題だ。行動面も消極的で受け身になっていることが多いので、アイデアが思い浮かべば積極的に発言するべきだろう。ただ、何度も実践すればコツをつかめるはずなので、困ったことがあれば気軽に相談してほしい。

書き方のポイント

活躍があった場合は、どういう場面で活躍したか具体的な内容を挙げるのがポイントです。ここでも、なるべく数字を出して書きましょう。能力を生かして会社にどんな良い影響があったか書くのも大事です。逆に活躍がなかった場合は、そう評価した根拠と今後どうすれば改善されるかを書きましょう。

注意すべき点

能力の評価は、目標・実績とは違い、数値化しづらい場合も多いです。そのため、不公平感が出ないようにしましょう。企画の立案数や予算に対する達成率など、基準をしっかりと決め、評価してください。 

情意(態度)に対する上司からのコメント例文と注意点

仕事に対して、どの程度、意欲を持って取り組んだか評価することを指します。積極的に取り組むだけではなく、課題に対してどこまで本気で取り組んだかも評価基準です。さらに、職務へ対する責任感など、仕事へ対する日頃の姿勢で評価が決まります。

仕事に意欲をもって取り組んでいた場合の例文

難易度が高い仕事に対しても、決して弱音を吐かず最後までやり遂げていた。仕事で分からない部分があっても、一人で抱え込むことなかった点も評価できる。また、仕事を効率的に行うためのマニュアル作成も行っていて好感が持てた。ほかの従業員のお手本として、今後も意欲的に仕事をし続けてほしい。

仕事に意欲が感じられなかった場合の例文

「分からない」、「できない」と発言することが多く、諦めの態度が目立った。消極的な発言ばかりで、仕事をしたくない雰囲気が伝わってきてしまっていた。初めから無理だと決めつけるのではなく「どうすればできるか?」という視点を持ってほしい。発言や考え方が変われば、仕事へ対するモチベーションも変わり、意欲が出るはずだ。

書き方のポイント

数値化が難しいので、普段からどういう態度で仕事をしているか見ておくことが大事です。部下に対して日常的に関心を持たなければ評価するのも難しいため、日頃から注意してください。適当なことを書くと、部下からの信頼を失ってしまいます。また、意欲がない人へは改善方法も書くと良いでしょう。

注意すべき点

仕事に対する意欲の出し方は、人によって違います。多くの人がいる前で堂々と出す人もいれば、陰で努力をする人もいます。従業員の細かい部分まで日頃からチェックするのを忘れないでください。細かい部分にたくさん気付くことができれば、あなたの信頼度が上がるかもしれません。 

まとめ

従業員の評価は、人がするものなので多少のバラツキはあります。しかし、デタラメな評価は部下からの信頼をなくし、仕事のモチベーションを下げてしまうため、あいまいな評価は避けましょう。内容としては、「成果・能力・情意」の各項目をそれぞれ具体的に細かく書きましょう。

また、評価の仕方が悪いとあなた自身の出世に悪影響を及ぼす場合もあります。ぜひ、公平性を意識して部下の評価を付けてください。
 

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津田 剣吾

接客、事務・経理職として勤務したのち、在宅ライターとしての生活を満喫しています。主に「転職」、「事務・経理」、「コミュニケーション」など実体験を生かした記事を執筆しています。フリーライターや個人事業主としての考えを綴ってみたブログ「未経験からフリーライターになってみた!」(http://www.kengo.red)も運用中です。

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