データ入力の仕事は単純ではない?これだけのノウハウが詰まっている

「名刺やアンケート、申込書などのデータをシステムに入力するなんて誰でもできると思い、いざやってみたら結局思っていた以上に時間がかかってしまった。」
「確認事項や入力に悩むことも多く、ミスが多くて修正に相当な時間をとられてしまった。」

なんていう経験はないでしょうか。

「普段、パソコンを使っているのだからデータ入力なんて余裕」と思いがちですが、実はポイントを押さえていないとスピードと品質の両立が難しい作業なのです。

 

大量のデータ入力業務を正社員が行うのが大変な理由

大量のデータ入力作業を社内で正社員が行うのが大変な理由、それは何といってもデータの量に比例して、大量の作業時間がかかるという点です。

例えば、展示会で入手した名刺1,000枚を社員のAさんが営業リストとしてデータ化することになったとします。

主な入力情報は、社名・部署・役職・氏名・住所・電話番号・メールアドレス・URLですが、展示会応対時のメモ書きがあれば、これらも当然入力する必要があります。
仮に名刺1枚を3分で入力できたとすると、1,000枚×3分=3,000分=50時間、つまりAさん1人で行うと6日と半日(就業時間8時間想定)かかることになってしまいます。
さらに1回でミスや漏れなく1,000枚入力することはほぼ不可能なので、見直しやダブルチェックを行う必要があり、さらに時間がかかります。
入力後のデータに関しても、半角/全角の使い分けなどの入力規則がきっちりと揃っていないと、せっかく入力したデータも活用しにくくなってしまうという懸念もあります。

このように、社内で正社員が大量のデータ入力を行うのは、

・時間がかかる
・正社員は人件費コストが割高
・ミスが多くなる可能性がある
・入力したデータが活用しにくい可能性がある

などの理由で、大変である上に効率が悪いということになります。

 

具体的なデータ入力規則例

データ入力を成功させるために大切なことは、事前に具体的な入力規則を決めておくことです。
ここでは、どのような入力規則があるのか、ご紹介します。

1.基本ルール

名刺をデータ化する際は、後々そのデータを活用することを予測し、郵便番号や電話番号のハイフンや丁目番地の表記、建物名の分割のルールを決めておく必要があります。決めずにデータ入力を行ってしまうと、せっかくのデータが活用できないという事態になりかねません。そうなると大幅な修正を行う必要があり、事前にしっかりと基本的な規則を決めることはとても重要です。

 

2.機種依存文字・外字

基本ルール以外にも、見逃しがちなのが機種依存文字や外字の入力方法に関しても決めておく必要があります。

・機種依存:WindowsやMacなどOS限定で使える文字
・外字:文字コードと呼ばれる集合体に存在しない文字(海外の言語や常用漢字にない漢字など)

機種依存文字や外字はデータ上は入力できたとしてもパソコン上で変換できなかったり、印刷できないことが多く、後々データを活用する際の障害になることがあります。そのため、事前に入力方針について確認する必要があります。

 

3.解読できない文字

入力するデータが全て完全なものであるとは限りません。中には、データが見えにくく判別できなかったり、解読できない文字が含まれていたりする可能性もあります。その場合の対応をどうするかも決めておく必要があります。特に手書きの数字「1」と「7」と「9」や「0」と「O」などは判断しにくい文字です。メモも一緒にデータ化する場合には、よく発生する事態なので、事前に決めておくことが重要です。

非常に細かいですが、これらを事前にきちんと決めることでデータ入力の精度が上がります。逆に規則があいまいだと、途中で確認をしながら作業をすることになってしまうため、スピードが落ちることになります。それだけでなく、それぞれが自己流で作業をしてしまうと、データの質も落ちてしまいます。しっかりと入力規則を決めることで、スピードと品質が担保できるのです。

つい社内でやってしまうのは、名刺を交換した順でそのまま入力していくやり方です。そうではなく、まずは先述したようなルール設定や見込み客と競合会社などの振分け、使用目的に合わせたデータレイアウトをきちんと決めた上で作業を進めましょう。

 

データ入力で間違いやすい文字とは

データ入力の精度を上げるために、間違いやすい文字を紹介します。間違いやすい文字を意識しておくことで、ミスは大幅に減らすことができます。

名刺をデータ化する上で、最も大切なのはその人の名前です。日本の姓名には間違いやすい文字が多く存在するので注意しましょう。名字の渡辺や斉藤は特に注意が必要です。入力したデータをも元にメールを送信する際、差込みされる相手の漢字が違うのはビジネス上大変失礼になるため細心の注意を払いたいものです。

このような一連のルール等をふまえて、適切に対応できるのはプロの仕事です。

 

プロのデータ入力会社はのノウハウとは。精度の高さ・入力規則に基づいた仕上がりデータが魅力

では、プロのデータ入力会社に依頼するとどうでしょうか?

プロであるデータ入力の代行・アウトソーシング会社の精度は99.5%が基準と言われています。1,000枚の名刺入力であれば、5件の入力ミスがあるということになります。99.5%はあくまで確率論であるため、一般的にはできる限りミスのないように作業が行われます。

では、プロの入力会社がどんな工程を経て、精度の高いデータ入力をしているかご紹介します。

データ入力業務の流れの一例ですが、プロのデータ入力会社は上の図のように入力作業を行います。

入力の精度を上げる最も重要なポイントは⑤のベリファイです。ベリファイとはデータの2回打ちのことを言います。入力者を2つに分け、それぞれ同じ情報を入力します。それを照合し、異なる点がないか確認します。違いがあれば原票との確認を行い、正しい情報に修正します。

もうひとつ、プロの入力会社が重要視しているポイントがあります。
上の図の前段階、事前準備をいかにきっちりと行うかということです。作業を開始する前の事前準備をいかにきちんとできるかが品質とスピードに大きく影響するのです。

事前準備とは具体的に以下になります。

 

1.入力原票の確認

入力原票の確認は非常に重要です。どこにどんな情報が記されているのか、どの程度の文字数になるのか、記載されている文字の視認性はどうかを事前に知っておくことで“見るべき”位置を把握します。

 

2.入力データの使用目的の確認

使用目的を知っておくことで、データの並びや納品形態を目的に合わせて加工しやすい状態にできます。データ化したのはいいが活用できないとなると、ものによっては本末転倒ですので、目的を確認することも重要です。

 

3.イレギュラー対応方法の確認

データが大量になるほど、必ずイレギュラーは発生します。名刺であれば、「形状が違う」「全て英字」などがイレギュラーに当たります。ですが、これらは入力せずに返却するのか、別のデータファイルとして入力するのか、事前に決めておきます。イレギュラーは特に入力前の②開封、仕分作業時に発生することが多いです。

 

4.入力の規則決め

納期が短い場合には、入力の規則決めはしっかりと行います。複数の人がデータ入力を担当することもあるため、特にきちんと決めておく必要があります。ルールを決めておかないと、完成したデータがまったく活用できない(しにくい)ものになってしまうのです。

 

プロは独特なデータ入力手段を採用している

プロの入力会社は一般的な入力方法とは違う独特なデータ入力手段を使用しています。それがマシン入力(専用機を使用して入力)という方法です。
入力の仕組み自体が異なるため、このマシン入力を採用することで大幅に時間を短縮することができます。

特徴的なのは連想入力というものです。具体的に比較してみましょう。

例えば“薬”と入力するとします。
パソコンでローマ字入力をする場合は、K・U・S・U・R・I・変換と7タッチかかります。
連想入力では、“薬”は“ルル”と連想します。つまり、ル・ルの2タッチで“薬”と変換されるのです。

この入力方法の違いで5タッチも差があるため、これが1,000件の名刺入力となれば圧倒的なスピードの差になるのです。
特別な入力マシンが必要なのと、速記のように全ての連想文字を覚える必要があるため、一般的な企業で取り入れるのは現実的ではありませんが、プロはこのようにして入力スピードを高めています。

他にも、原票をスキャンして記載している文字を自動で識別してデータ化するOCR(Optical Character Reader)入力やマークシートを読み取りデータ化するOMR(Optical Mark Reader)のような方法を併用することで、スピードと品質を向上させることができます。

数年前まではOCRは精度が低く、7割程度と言われていましたが、現在はキャプチャ技術が向上し、かなりの精度でOCR入力ができるようになっています。ただし、最新のOCR導入費用はそれなりに高額になります。
実際に大手保険会社では、OCRの仕組みを活用し保険申込の各種書類を読み込み、システムが判別できないところだけを手動で訂正するような流れを構築したことで、コストと時間を大幅に削減できた事例もあります。

 

データ入力を副業やバイトに依頼するという選択肢

社内でデータ入力業務が発生した際、社内で行う・外注する以外に、オンラインで副業をしている人に依頼したり、アルバイトを雇ったりする方法も考えられます。

これらについて、メリット・デメリットを含め具体的に見ていきましょう。

 

◆データ入力を副業をしている人に依頼する

テレワークが浸透し、オンラインで自宅で副業をする人も増えてきました。データ入力業務は単純な作業なので、そのような副業をしている人に依頼しやすいという特徴があります。

副業をしている人にデータ入力を依頼するメリットは、

・必要な時に必要なだけ依頼できる
・コストをある程度コントロールできる

という点にあります。デメリットとしては、

・情報漏えいの懸念
・契約書を交わす必要がある
・依頼者を自社で探す必要がある
・納品物の品質の保証がない

などが挙げられます。

 

◆データ入力をアルバイトに依頼する

データ入力を行うには、自社でアルバイトを雇うという方法もあります。アルバイトを雇ってデータ入力を行うメリットとしては、

・正社員よりコストが安い
・直接管理できる場所で作業ができる

という点にあります。デメリットとしては、

・作業が発生するたびにアルバイトを雇う必要がある
・作業者によってスピードや精度にムラがある

などが挙げられます。

このように、副業をしている人に依頼したり、アルバイトを雇ったりしてデータ入力を行った場合、一見するとコストが削減できるように見えますが、出来上がるデータの精度や人材を確保する手間などを考えると一概にいい方法だとは言いきれないのが現状です。また、どちらの場合にも先述したような「事前準備」をしっかり行う必要があります。

どのような手段でデータ入力を行うのかは、

・入力するデータの種類(難易度)
・いつまでに完成させたいか
・求める精度
・人件費や手間などを含めた総コスト

などを考慮し、検討するといいでしょう。

 

まとめ

データ入力は難しい作業ではないため、時間さえかければ誰にでもできるものです。ですが、スピードと精度の両方を求めるとなると、技術が必要なものでもあります。活用のできる正確なデータを作成するためにも、事前の準備をきちんと整えることがとても重要です。是非参考にしてみてください。

 

 

ライタープロフィール

くもと編集

くもと編集

マーケター兼編集者

NOC 当コンテンツの編集者。 宝飾業界と広告会社を経て2008年 NOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。 「NOCのサービスに直接関係のない記事であっても、読んでくれた方の役に立つ情報をお伝えしていきます。」