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2015.06.24 掲載 2022.06.30 更新

小口精算は、現金か銀行振込か?社員と経理担当の両視点でのメリット・デメリット

expense

はじめに小口現金ということばを整理しておきましょう。

多くの企業は、手許に多額の現金を置いておくことを通常しません。それは、盗難や紛失などの危険を予め防ぐという目的からと、金額が多額となる売上・仕入・人件費の支払等については預金口座で取引履歴を残し、またそれらの管理上の手間を軽減するという目的からです。

ただ、日常の業務では”ちょっとした”支払がしばしば発生します。

例えば事務用品の購入や切手などの購入などです。そういった場合、あらかじめ少額な現金を手許に置いて、それらの支払に充当します。この手許の”ちょっとした”支払用の現金のことを会計や簿記のことばで「小口現金」と呼びます。

小口清算は現金?振り込み?

さて、この小口現金の管理方法は企業によって様々な方法が取られています。精算方法について言えば現金なのか振り込みなのか、精算のための期間についてもその都度精算するのかあるいは週単位なのか月単位なのか、その小口現金を管理するのは営業等の事務担当者なのか経理部門なのかなどなど。

それぞれの方法について一長一短があり、また企業の業種や業態、規模によっても異なるということになるわけです。

ところが、小口現金の管理について規模や業種・業態を問わず共通に言えることが一つだけあります。

それは、「小口現金に関するルールを定め、正しく運用するということです。

この”ルールと運用”が機能しないと”不正行為”や”モラルの低下”につながる恐れがあります。 

小口精算の方法のメリット・デメリット

あらためて、小口精算の方法のメリット・デメリットを考えてみましょう。

receipt

まず、その支払の都度領収書などと引き換えに現金で精算する方法です。小口経費精算書などと支払った領収書を経理や経費精算担当者などに提出し精算をするというやり方です。

飲食店などの“現金商売”の場合、日々の売上は売上伝票などをもとに集計した全額を預金口座に入金し、諸経費の支払については切り離して管理することが多いことからこの方法によって小口現金を管理するという事例が多いようです。

また小規模企業でもスタッフの数が少なく目が行き届きやすいため、この方法を利用している会社も多いと考えられます。経費の支払をした営業担当者などにとっては、”立て替えた”支払の精算期間が短いためメリットは大きいかもしれません。また、期間が短いことによって領収書などを紛失してしまうということは減るでしょう。

cash

事務担当者は、その都度処理をしなければならないという手間と、少額とはいえ現金を手許で管理しなければならないという危険性があるため、それらが負担となりがちです。小口現金の補充については、一定の金額を前渡しして不足が生じた場合に補充するという方法や、定期的(週単位など)に定額の残高に補充するという方法が一般的です。(定額資金前渡制度・インプレストシステム)

次に一定期間の支払をまとめて精算をするという場合はどうでしょうか?

例として”週単位”で給与支払口座へ振り込むというケースで考えてみます。

経理や小口精算の担当者は、その都度ではなく週単位で処理をすれば良いので、業務のルーティン性が確保され、かつ現金を手許で扱わないためその負担は軽減できそうです。

また、自分自身で領収書の整理や集計をしないで支払担当者の作成した小口経費精算書などをチェックすることになるので、この意味でも手間や負担の削減ができそうです。特に所属人員が多い会社や部門では、その“分散効果”によって小口精算担当の事務負担量は大幅に削減することが可能です。

経費の支払をした担当者はどうでしょうか?

毎週定められた日に小口経費精算書などを作成し領収書を添付して経理等の担当部門に提出することになりますので、領収書などの整理・集計作業が発生することで多少の手間が増えることになります。あるいは精算時期までに領収書を紛失してしまうということも起きてしまうかもしれません。また、支払金額の多寡によっては”立替状態”が自分自身のお財布への負担となることも考えられます。

この一定期間を定めた精算方法は、先ほど述べた分散効果の大きさによって規模が大きな会社や営業系の会社や部門でみかけることが多く、また、期間の定め方も週ではなく月単位としてその精算金額を給与とともに振り込むというパターンも多いようです。

さらに、多くの会社で見られるのは小口現金制度と仮払金制度の併用です。社内の規定で定められた金額(高額な場合など)や取引内容(例えば出張旅費など)によって、事前に仮払申請し、その仮払金で支払を済ませ、事後に領収書等と仮払金精算書などで仮払金の過不足を精算するというものです。 

正しいルールと運用

いずれの方法を取るにせよ、正しいルールと正しい運用がなされないと、不公平感や負担感、そしてそれらが不正の温床ともなりかねませんから、営業などの現場の責任者と経理事務の責任者とで”ルールと運用”に関するチェックとコントロールが重要です。

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ライタープロフィール

くもと編集

マーケター兼編集者
FOC 当コンテンツの編集者。 宝飾業界と広告会社を経て2008年 FOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。 「FOCのサービスに直接関係のない記事であっても、読んでくれた方の役に立つ情報をお伝えしていきます。」

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