【事務の働き方を変える②】 BtoBでも増えてきた 決済代行サービスを考える

NOCではバックオフィス業務をまとめて営業事務としています。事務業務は幅広い範囲にわたっており、言わば「単純作業でありながら工数がかかり、ミスの許されない重要な仕事」です。

そんな営業事務の業務改善を図れる新しいサービスとして、決済代行サービスがBtoBでも増えてきているということです。この記事では、働き方改善のひとつして注目されるサービスの中で、決済代行サービスの活用方法について考えてみましょう。

 

働き方改革法案施行から1年、労働環境はどう変わったのか

2019年4月に働き方改革関連法案が適用開始されました。

働き方改革では、

①長時間労働の解消
②非正規と正社員の格差是正
③高齢者の就労促進

の3本を柱に、労働環境の改善を目指すことになりました。

では、働き方改革が施行されて、働く環境はどのように変わったのでしょうか?

 

残業が減った若い人、それに対して労働時間が増えた管理職

まずは、役職ごとの労働環境について見てみます。
働き方改革前後の労働時間に関して、パーソル研究所やリクルート等の調査によると「若い人の残業は減ったものの、管理職は負担が増えている」という評価が出ています。

その元凶となっているのは、

・企業の古い体質
・残業が美徳という日本独特の考え
・部下を早く帰すために上司が仕事を引き受けなければならない状況

などが挙げられます。

このことからも、働き方改革を本当の意味で実現させるには、業務自体のやり方を変える・時間を短縮するなど、根本的な見直しが必要なことがわかります。

引用元:パーソル総合研究所「中間管理職の就業負担に関する定量調査」

 

営業事務にフォーカスする働き方改革について

この記事のテーマでもある営業事務の働き方について考えてみましょう。

営業事務のお仕事は冒頭で伝えたとおり、いくつか例を挙げてみると、

・請求書に関する業務
・DM等の発送物に関する業務
・注文対応
・在庫管理
・納期管理
・入金管理

など、業態によってはより多くの細かな業務が挙がってくることもあります。

このような営業事務の仕事の特徴は、

・どんなに効率よく行っても一定の時間がかかってしまう
・忙しい時期が月末など一時期に集中している
・受け身の業務が多く、業務時間を自分で調整しづらい

という特徴があります。

よほど人員が潤沢にいる企業以外は、社内での改善には限界がきます。

 

営業事務の働き方を改善するために

営業事務の働き方を改善する方法として注目されるひとつがアウトソーシングです。

・社員がわざわざやらなくてもいい
・システム化して外注しやすい
・時間がかかるだけで生産性がない

といった仕事を中心に、切り出して代行サービスにアウトソーシングしていくことで、営業事務が担当する膨大な仕事量が軽減されます。それだけでなく、コストの高い社員が生産性のない仕事をしなくてよくなり、結果的に人件費などのコストカットが見込めるのです。

代行サービスを利用する営業事務の内容としては、

・発送代行
・商品管理(倉庫の外注)

などが、従来は多くを占めていました。

それに加えて、今注目を集めている営業事務のアウトソーシングのひとつが「決済代行サービス」です。「請求のお仕事って企業にとって重要。情報の持ち出し含めて外注できるものか?」と疑問がまず生じるところです。

実際のところはどうなのでしょうか?

次の章からは、決済サービスについて詳しく解説していきます。

 

事務の効率化につながるか?! 流行りの決済代行サービスに注目

請求書発行に関する業務がなくなれば、業務時間の削減に大きく貢献できることは間違いないと言えます。費用はかかりますが、社員の対応時間を鑑みたら効果はどうなのでしょう。自社に最適なサービスなのかを判断づける材料の1つとして、決済代行サービスについて調べてみました。

 

煩雑でミスの許されない請求業務

請求業務は企業としての信用が問われます。煩雑でミスが許されず担当者にとっては時間のかかる業務です。また請求業務と一言で言っても範囲はとても広く、請求書発行前には与信管理や新規の口座開設・社内の取引登録、請求書作成後は印刷、封緘、発送後には入金の確認、入金がなかった場合には取引先への催促といった業務まであり、完了までの期日もかかります。

 

BtoBで決済代行サービス導入が進んでいる

もともと、ECサイトの決済に利用されるtoCの領域では主流でした。しかし、最近はBtoBでも決済代行サービスの導入が進んでいます。代表的なPaidさん(ラクーンフィナンシャル)は6年間で導入数が16倍とも発表されていることも後押しとなるでしょう。
参考:ラクーンホールディングスニュースリリース

浸透する背景①支払いパターンがシンプル

入金状況は代行サービスが取りまとめてくれるため、債権管理の負担が一気に軽減されます。請求書の発行も最小限となり、消込までスムーズに進行できます。一連の作業をすべて任せることで社員の工数削減に大きく貢献できます。

・浸透する背景②契約は代行会社だけでOK

自社の契約は決済代行1社のみでOK。反面、取引先としては銀行振込や口座振替、クレジットカード支払いなど様々な支払方法に対応することができ、顧客満足度向上にもつながります。

・浸透する背景③取引先からの回収管理まで一括OK

与信管理から請求書発行、売掛金の回収・督促までをワンストップで行ってくれます。導入するメリットとしては、口座開設、請求書発行、未入金の催促などの担当者の工数が省けることはもちろん、条件によっては未収金の保証をしてくれる場合もあります。

 

おすすめの決済代行サービス

代表的な決済代行サービスを3つご紹介します。

 

NP掛け払い(株式会社ネットプロテクションズ)

「NP掛け払い」は与信・請求書発行・代金回収・督促・入金確認といった一連の請求業務をオートメーション化させる「未回収リスク保証の後払い決済サービス」を提供しています。対象として、BtoBだけでなく、通信販売・BtoC・個人向けのサービスも提供しているので、業務形態に関わらず幅広く活用することができます。利用方法はとても簡単で、取引先を登録・売上データを登録したら、後は入金を待つだけです。初期費用は無料、月額基本料金は12,000円~と低コストでの導入が可能です。都度与信をスピーディに行えるため、新規顧客が多い取引に最適です。
NP掛け払い(株式会社ネットプロテクションズ)

 

Paid(株式会社ラクーンフィナンシャル)

「Paid」は卸・仕入れサイトであるスーパーデリバリーや、BtoBにおける受発注をWeb上で一元管理できるクラウド受発注ツール「COREC」などでも知られています。「Paid」は企業間取引における与信管理・代金回収業務等の請求業務を代行するだけでなく、未入金が発生した場合には代金を100%保証してくれるという特徴があります。初期費用・月額費用無料のため、固定費がかからずBtoBの実績が多いのも特徴です。
与信を事前に一気に行って付与しておくためリピートの多い取引に最適です。
Paid(株式会社ラクーンフィナンシャル)

 

ROBOTPAYMENT(株式会社ROBOT PAYMENT)

決済・資金移動・請求業務・料金回収業務などの領域で、業務を自動化・ロボット化するサービスを提供している企業です。「請求管理ロボ」「インターネットペイメント」「サブスクリプションペイメント」などのサービスを提供しています。請求などに関する業務をアウトソーシングする決済代行サービスだけではなく、自社の請求業務を自動化したいと考えている企業にもおすすめです。複雑なサブスクリプションモデルのサービスの導入実績を多く持っているので、APIやSFA/CRMと連携することで顧客情報を一つにまとめるといった、業態に応じた要望にも対応することができます。
個人事業主などの小規模や個人が多い場合は不向きで、反面、中堅規模以上の取引先が多い企業にはおすすめです。
ROBOTPAYMENT(株式会社ROBOT PAYMENT)

 

決済代行サービスを利用する上でのハードル

手間のかかる請求書関連業務を代行してくれる決済代行サービスですが、導入に当たっては次のようなハードルも考えられます。メリットと照らし合わせながら、総合的に自社での運用と代行サービスの利用のどちらがよいのか判断が必要です。

費用(金利)がかかる

一つ目のハードルとして、費用がかかる点です。自社での運用であれば、担当者の人件費に換算されますが、決済代行サービスを利用する上では毎月追加で料金がかかります。サービスによっては初期費用や月額の固定費がない場合もありますが、手数料として取引額の1~5%程かかる場合がほとんどです。導入前にいくつかのサービスを比較する際は、想定される取引額に近い金額で見積もりを依頼しましょう。

セキュリティ

次に考えられるハードルはセキュリティ面です。請求情報だけでなく、SFAなどの顧客情報とAPI連携させる場合も多く、個人情報と切り離せない内容です。堅固なセキュリティポリシーを整えている提供会社を選びましょう。

費用対効果とセキュリティを超えるメリットは?

決済代行サービスの導入は担当者の負担を減らすだけでなく、取引先数のスピーディな拡大にも寄与します。また、同じような仕組みを自社で開発しようとすると、様々な決済機関との連携が必要で費用面・セキュリティ面など開発コストがかかります。他社サービスであれば月額料金の支払いだけで済むという点もメリットと言えます。

社員が行う際の費用感を試算する際には請求発行関連の業務時間だけではなく、入金確認までを行う時間を考えて費用対効果を考えてみるのが良いでしょう。
経理担当者が行う銀行からくる連絡と各売掛金明細との突き合わせ・消込業務、入金がなかったもの、またはどの案件かわからず総額が異なるもののなどを逐一各担当者に伝え、回答受理まで管理する、連絡を受けた担当者は取引先に細心の注意を払いながら連絡する…という一連の流れです。

未入金が発生したときに、各担当者が取引先へどのように連絡するかについてもしっかりレクチャーをしなくてはなりません。また、取り立てるのも実は社員も神経を使うものです。先述したとおり、お金の管理は企業の信頼問題です。失礼のある言い方をして、実は自社の経理担当者のミスでした…などは言い訳にならないのです。このようなトラブルを発生することのないよう、請求書の金額の重要性を社員が理解すること、対応フローをマニュアル化したりすることなどを検討するのもひとつです。ここまでの一連の流れを踏まえて代行できるのはメリットと言えるでしょう。

 

まとめ

決済代行サービスは、顧客情報が関連することで導入がためらわれてしまいがちな分野でもあります。しかし、働き方改革を進めていく上ではこうした残業につながる業務を効率化させていく必要があります。

セキュリティやリスクなどをふまえつつも進化をしっかり把握しておくことは重要です。新しいサービス、IT、仕組みなどを上手に取り入れながら、自社に合う効率的な働き方を実現できることを一緒に考えていきましょう。

 

 

ライタープロフィール

パプリカ

パプリカ

外資系総合商社と総合マーケティング支援会社にて法人向け営業職を経験。 世の中にあふれる情報をかんたんにわかりやすく、一人ひとりに合ったかたちで伝えることをミッションに活動中。