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2015.02.16 掲載 2022.06.15 更新

アウトソーシング効果を最大化する3つのプロセス設計

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アウトソーシングの成否は、見込んでいたとおりの品質のアウトプットを、想定していたコストと所要時間で出していくことができているかにかかっています。

こうしたことを成り立たせるには、アウトソーシングが業務としてきちんと成り立つプロセスに出来上がっているかどうかがカギなのです。

例えば、アウトソーサーへ複数の違う人や部署から、違う指示を受けたらどうなるでしょう。アウトソーサーは誰の指示を優先すべきか混乱して、作業が滞ってしまい、誤った結果を生みだすことでしょう。

委託元企業とアウトソーサーは連携して業務を営むのですから、業務の連携を明確化するためのプロセス設計は必須なのです。 

プロセス設計① 業務プロセスの設計

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業務プロセスの設計は最も重要です。そのひとつが指示命令系統のプロセスです。アウトソーサー側が受託した業務を遂行するにあたって、誰の指示を受けて業務を行うのかを明確にしておく必要があります。

先の例で、複数の人や部署からの指示は混乱を生むと書きましたが、混乱を避けるためにも、事前に取り決めた人以外が指示をしない、アウトソーサーも受けないというくらいの厳しさが必要でしょう。

また、一連の業務処理のプロセスも明確にし、どの業務をアウトソーサーが行う業務であるのかを明示します。この業務プロセス設計が最も大切なプロセス設計です。業務は一連の流れとして行われていて、その業務プロセスのある部分を社員が、ある部分をアウトソーサーが分担することになるからです。

業務プロセス上の役割分担は、アウトソーサー選定時に明示した委託する業務機能と整合している必要があります。また、契約時には分担と責任範囲が合意されていることが必要です。

業務プロセスが明示的に設計され、役割分担が明確になっていないと、何か問題が起きたときに原因と責任の所在を確認するのが大変になります。仕事の責任が明確化されるので、この役割分担が大切になります。

さらに業務を改善していくためにも、一連の業務プロセスはきちんと設計し、お互いの役割分担と前後の依存関係を明示化しておくことが必要です。そうでないと、業務上のミスを個人のせいにして、一向に改善されない状況が放置される可能性があります。

以前、こんな事がありました。顧客ごとの売掛金の集計・管理に膨大な時間がかかり、ミスも多くなっていました。アウトソーサーの仕事が遅い、業務品質が悪いとの批判がありましたが、実態は、委託元企業の売掛計上時の情報不足が原因でした。売掛計上時の整理を通じて、アウトソーサー側の業務は劇的に時間が短縮され、ミスがなくなりました。

アウトソーサーはあくまで業務の遂行を委託されているだけですから、受け渡すデータ内容が不足している、間違っているかわかりません。委託元企業が正確なデータを渡す必要があるのです。そのためにもどんなデータを受け渡すかを業務プロセスの設計時に確定しておく必要があります。 

プロセス設計② 報告プロセスの設計

アウトソーシングの運用状況や効果を評価していくにも、事前に報告ルートのプロセスを設計しておくべきです。たとえば、毎月1回、作業内容や作業品質を管理指標にしたがってレポート化して報告してもらうのです。報告プロセスをルーチン業務化することで、いちいち都度確認し、都度報告してもらうよりも効率化されます。

報告は、レポートをもらうだけでなく、ミーティング形式で報告を受けるようにしておけば、直接のコミュニケーションにもなります。お互いに誰が、どのような人で、どのような仕事を分担しているのかを知ることもできます。ミーティングでは紙のレポートだけではわからないことも聞くことができます。

報告に関しては、毎回でなくとも良いので、定期的にフェース・トゥ・フェースのミーティングを持つようにしましょう。

また、報告プロセスで特に重要なことは、突発事項の報告ルートも明確にしておくことです。突発事項発生時に、アウトソーサーが誰に報告して、誰の指示を受ければいいのかがはっきりしないと、対応が遅れ、被害が拡大するおそれがあるからです。リスク対応の視点からも報告ルートは、事前に、明確に設計しておくべきです。 

プロセス設計③ 評価プロセスの設計

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アウトソーシングを実施するにあたって、アウトソーシングの評価プロセスを設計することも大切です。評価項目として管理指標を設定します。

管理指標はたいていアウトソーサーのQCD、つまり品質(Q:Quality)、コスト(C:Cost)と納期順守や対応スピードなどのデリバリー(D:Delivery)です。

例えば、Qはミスやトラブルの発生率などの品質で図ります。コストは金銭的なコストで測ります。Dは、納期順守率や必要作業時間・対応業務スピード(リードタイム)で測ります。

管理指標は、アウトソーシングしている業務機能によりさまざまになりますが、必要に応じて定義してアウトソーサーの評価を行います。

システムや物流などのアウトソーシングでは、評価指標をサービスレベルアグリーメント(SLA : Service Level Agreement)として契約時に定義し、報告プロセスのルールに則って報告を行い、定期的に委託元企業に評価してもらうことが一般的になってきています。

ここに書いてきたプロセス設計をあらゆる業務で行うと大変かもしれません。アウトソーシングの規模、重要度に応じてどこまでのプロセス設計が必要かを判断したうえで実施していきましょう。

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ライタープロフィール

くもと編集

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