アウトソーサー5つの選定基準「営業マンの人柄やブランドで選ぶのは危険!?」

アウトソーサー選定

アウトソーシング導入の方針が決まり、「実際どこに依頼するか」「どんな点を評価して選定すべきか」悩むと思います。

本来は複数の候補会社で“お試し”をして決めたいところですが、導入前のお試し期間を設けているアウトソーサーはほとんどいません。“任せられる会社”は何をもって選定すればよいのでしょうか?

 

■何故、お試し期間がないのか

そもそも何故、お試し期間がないかというと、“仕掛り”に時間と労力がそれなりにかかるためです。

システム提供とは違いアウトソーシングの場合は、ヒアリングと体制構築(環境整備、運用人員の人選など)がどうしても発生します。つまり、アウトソーサーとしては、お試し期間を用意するにしても、それなりのコストがかかってしまうからです。

仮に受注に繋がらないケースが多くなってしまうと、本サービスに影響が出てしまう可能性があります。(お試しをするにしても、その後の導入でお試しにかかった費用を“回収”できないと赤字になってしまうかもしれないということですね)

 

■アウトソーサー選定基準は?

では、どのような点でアウトソーサーを選定すればよいでしょうか。

まずは、同様のサービスを提供している複数のアウトソーサーから提案を受けることです。
各社それぞれ提案書や見積書に書かれていることが違うため、自分たちなりの判断基準を設けないとかなり迷うことになります。

「コスト」「品質」「実績」「セキュリティ」「スピード」、この5点を基準とするとよいでしょう。その他、「運用担当者との面談」「打合せ頻度」「サービス継続性」「イレギュラー対応力」なども判断基準になります。

各社を比較しそのまま優劣をつけるのも良いですが、さらに踏み込んでこれらをポイント化し、特に自社で重視したい点は比重を多くします。掛け率を変えることで、あまり重視していない点が高得点になり、依頼する企業を選定してしまうような事故を防ぐことができます。

営業マンの商談

基準を持たずに各社比較すると、「営業マンの人柄」「ネームバリュー」「会社規模」に引きずられます。決して間違った基準ではないですが、その他の基準もきちんと持ったうえで判断すべきです。

以下、各基準を詳しく説明します。

 

■コスト

一番気になる基準です。安ければ安いほどメリットがあります。しかし、他社と比べ“かなり安い”場合は注意が必要です。安さの根拠はしっかり説明してもらい、納得できるか判断しましょう。

初めてアウトソーシングを導入される場合、“一番わかりやすい”コストが安いことが選定理由になることは多いです。「安かろう、悪かろう」にならないように注意しましょう。

 

■品質

求める成果をしっかり出せるかどうか。これこそ「お試し」をしてみないとわからない点です。だからといって「アウトソーシングのプロだからどこでも大丈夫だろう」と考えてしまうと失敗する可能性が高いです。

「Webサイトに記載はされているが、実はあまり得意ではないサービスだった」ということはよくあることです。

プロのサッカー選手といっても、全員がゴールキーパーをできるわけがないのと同じだと考えればわかりやすいでしょうか。

アウトソーシングの場合、全体を管理する人材や運用担当者の素養が重要です。システムのようにAという情報を入力すればBという答えが必ず出てくるのとは違い、アウトソーシングは必ず人の手を介して業務を行います。システムやマニュアルが整備されていても、人の熟練度によって成果にばらつきが出る可能性があるということです。

依頼社にとっては「プロセスは関係なく、きちんと納品されれば良い」というは至極正論ですが、選定段階では、担当者がどのような経歴であるかは知っておいたほうが良いでしょう。

 

■実績

実績があればあるほど良いでしょう。この実績も“数”なのか、数は少なくても“提供している期間”なのかで品質に違いが出ます。どちらを重視するのかは依頼する業務の特性によって変わります。
(数にしろ期間にしろ、“やったことがある”という実績ではなく、“効果を出した”という実績内容をきちんと見ましょう)

 

■セキュリティ

自社の重要な情報を渡すことになります。どのような場所で運用をしているか、現場見学をすることをお勧めします。「施設の堅牢性」「部外者の侵入経路」というインフラまわりから「FAX機に用紙の放置」「整理整頓状況」「従業員の雰囲気」といった作業環境をチェックすると良いでしょう。また、「認証資格の取得状況」「情報の受渡手段」「データの廃棄手段」の情報も提供してもらいましょう。

セキュアな環境であればあるほどコストに影響します。自社のセキュリティポリシーと比較し、どこまでを求めるか許容範囲は決めておきましょう。

 

■スピード

導入までのスピード、処理スピードなど、依頼したい業務によってどのようなスピードを重視するか変わってきます。既に滞ってしまっている業務であれば導入スピード重視、短期間で作業をする必要があれば処理スピード重視です。

 

■その他

・運用担当者との面談
営業マンは基本的にメリットばかりを提案します。デメリットも伝えるかもしれませんが、その直後に「しかし、安心してください…」という言葉が続きます。この言葉が本当かどうかは運用担当者と面談することで推測できます。運用担当者は基本的に現場視点で話をするので、提案内容に疑問点があれば、直接質問してみると良いでしょう。

・打合せ頻度
導入後の打合せのタイミングを確認しましょう。レポートだけのやり取りではなく、対面での打合せは、お互いに様々な気づきをもたらすため非常に重要な要素です。

・サービス継続性
急にサービス停止という事態もなくはありません。「定期的な訪問がなくなった」「レポートの質が下がった」「短期間での価格交渉」「納品遅れ」「ミスの増加」「担当者が頻繁に変わる」などの変化は見逃さないようにしましょう。定期的な与信チェックや導入社数の推移がわかれば、なお良しです。

・イレギュラー対応の柔軟性
アウトソーシングは予め決められた業務を行うことが原則なので、アウトソーサーはイレギュラーを極力減らしたいと考えます。しかしイレギュラーは必ずあります。それをオプション価格であっても対応してくれるのか、全く対応してくれないのか、などはチェックしましょう。

 

■まとめ

最終選定

全てをクリアする必要はありません。依頼する業務内容によって許容範囲は変わってくると思います。これ以外の判断基準を設けても問題ありません。

各アウトソーサーを同じ基準で比較することが重要です。たとえば、最初に提案してもらった企業を基準(10段階でオール5)にして、その後の企業にポイントをつけていくのでも結構です。最終的に一番ポイントの高い企業に依頼することは、選定に直接関わらなかった人たちへ説明しやすいですし、稟議決裁を行うにしても納得感のある選考になります。

ライタープロフィール

くもと編集

くもと編集

マーケター兼編集者

NOC 当コンテンツの編集者。 宝飾業界と広告会社を経て2008年 NOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。 「NOCのサービスに直接関係のない記事であっても、読んでくれた方の役に立つ情報をお伝えしていきます。」