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2019.05.15 掲載 2023.11.24 更新

フリーアドレスじゃない「ABW」というあり方 テレワーク促進前に考えたいオフィスの意義

個人のスキルに影響されがちな庶務業務を平準化

庶務業務サービス


目次
■最近耳にする「ABW(Activity Based Working)」ってなに?
■フリーアドレスと何が違う?:テレワーク、リモートワークとの違い
■オフィスの意義は、「コミュニケーション」
2020年7月、56年ぶりとなる東京で行われるオリンピック開催を今から楽しみにしている人も多いことでしょう。首都部でのオリンピック開催ということで、2012年ロンドンの事例を参考に総務省から大規模なテレワーク・デイ導入の呼びかけもはじまりました。
オリンピック開催により多くの観光客が東京に訪れます。多くの観光客が海外、国内から首都圏に集まることから時間を制限されてオフィスに通勤することの課題が予想されます。そのため、企業はフレックス制度やテレワークなど制度導入を検討する必要があります。最近では完全フルリモートの会社もでてきましたし、新しい働き方の若者とオフィス出社が当然!という中堅社員の掛け合いをするCMも記憶に新しいところです。
オリンピックまであと約一年にせまり、通勤や時間帯に縛られない働き方の導入が声高になっています。わたしたちはどのような取り組みを推進し、制度を導入すべきなのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回は、制度導入の前提にあるオフィスの意義について改めて考えてみました。
 

最近耳にする「ABW」ってなに?

ABWとは、Activity Based Working(アクティビティ・ベースド・ワーキング)の略称で「時間」と「場所」を自由に選択できる働き方のことです仕事内容によって働く場所や机、椅子など最適な環境を選べるので、集中したいときには静かな個室で作業したり、ミーティングではゆったりできるカフェコーナーで議論したりと、目的に応じて好きなタイミングで好きな場所を選ぶことができます。
ABWはオランダから発信されたワークスタイルで、社員の生産性向上を目的として取り組まれたといいます。ABWを実現していくためには、ひとりになれるような集中スペースやリビングのような会議スペース、リラックスできるカフェスペースなど、それぞれのシチュエーションを想定しながら志向を凝らしたオフィス設計が必要となります。最近ではおしゃれでユニークなオフィスはめずらしくないでしょう。しかし、そもそもオフィスとは洗練された内装や社員満足度だけではなく、生産性高く働ける場所という企業本来の目的を忘れてはいけないのです。
 

フリーアドレスと何が違う?

ABWと似た用語としてフリーアドレスが思い浮かびます。フリーアドレスとは、少し前に流行ったスタイルで「机を起点」とし、モバイルツールを活用しながら好きな席で働けることです。ですので、部署間を超えたコミュニケーションや、今日は窓側がいい、今日はAさんとの仕事が多いから隣に、など生産性向上が期待できるスタイルです。
ABWは、フリーアドレスが進化したワークスタイルです。フリーアドレスが机という物理的環境の自由化を実現しましたが、ABWはこれに加え、「新しいITテクノロジー」と「社員の自主性」を備えて、社員の生産性向上や多様性への対応による定着率向上が期待できるといえます。
ここでいう「新しいITテクノロジー」とは時間と場所を選ばず働くという環境を支えられる仕組みのことです。たとえば、ペーパーレス化です。書面での決裁印が必要ということになると、紙という物がある以上、決裁者がいる時間と場所に制限されてしまいます。解決のためには徹底したペーパーレス化、ワークフローが必要となります。
また、オフィス内外も問わないため、カフェや自宅での業務を実現するクラウド化に加えて、セキュリティ管理体制や労務制度の整備などの支援も欠かせません。制度に関する政府の後押しとテクノロジーによって、社員が自主的に最大のパフォーマンスを発揮できるような働き方が実現できているのです。
このように多様化する働き方に対してマネジメントや評価の軸はどのようにしていくかについては、また別の機会でお話したいと考えています。
フリーアドレスとABWは関連するキーワードといえますが、他にも新しい働き方といえばカタカナの類似語がたくさんありますよね。ここで違いを一気に整理しましょう。
 

テレワークって、リモートワークとは違うの?

テレワークとはICTを活用して、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。在宅ワーク、モバイルネットワークを活用した外出先での仕事、サテライト・レンタルオフィス等の勤務なども含んでいます。
tele(離れた所)+work(働く)を組み合わせた造語で、1970年代から海外で活用されはじめた言葉といわれています。柔軟な働き方を表す最も古くから使われている言葉の一つといえるでしょう。
リモートワークはremote(遠隔)+work(働く)の造語で、直訳すると「遠隔で働くこと」になります。
今ではテレワークとほぼ同義に使われていて、テレワークより後に使われるようになった言葉です。主に自社の社員の働き方について使われています。世間では同義として利用されることが多いでしょう。
ちなみに、厚労省や総務省など政府が推進する用語としては「テレワークデイ」「テレワークコース」などリモートワークも含めた意味で「テレワーク」に統一されています。
 

オフィスの意義は、「コミュニケーション」

働き方の多様化、進む先は…
働き手の多様化とテクノロジーの進化に合わせて、企業の働くかたちはオフィス出社に縛られない話題が増えてきました。育児休暇、介護休暇、時短制度、フリーランス、副業、地方創生…たしかに、現代では「仕事をするためにオフィスに行かなくてはいけない」という絶対的な義務を負わせることは、優秀な働き手を得る機会損失につながります。
働き方の多様化に対応する制度や取り組みはあくまで手段です。フルリモートをしたい、助成金があるうちにテレワークを導入する、ということではなく、目的を見失わないようにしましょう。
ただそうなると、通う機会が少なくなってしまうオフィスはどういう存在なのでしょうか。
オフィスで働くことがNOではない
ABWという働き方は、生産性を上げる場所と時間を提供し、その環境に対して社員が自主的に生産性を向上させる取り組みです。それは「生産性をあげる環境をオフィスで実現する」を含んでいるのではないでしょうか。
オフィスにいる意義は、なんといっても「コミュニケーション」にあると考えています。オフィス環境に生産性が上がる仕掛けがあり、そこで対面でのコミュニケーションを繰り返し、関係性を構築して、更に生産性が上がっていく。電話やオンライン、メールでも連絡や情報共有は可能です。でも指示や情報共有をしさえすれば勝手に人が動くというわけではありません。ベースにある信頼関係を構築し続けることが前提にあるからこそ組織が動いてるのではないでしょうか。
どうしても出社できない事情がある人に対してはしかるべき制度を適応し、その上でどんなコミュニケーションを取れるか考えていきましょう。
社内の状況・業務・人のつながりをふまえて最適なオフィスの形を設計していく。そのヒントがABWにあるのではないでしょうか。
環境で支援できることの気づきを与えられた気がします。
 
 

個人のスキルに影響されがちな庶務業務を平準化

庶務業務は、オフィスにおけるあらゆる業務が該当し、備品の管理、郵送物の受け取り、受付対応など、その仕事内容は多岐にわたっています。それゆえに属人的になりやすく効率化する事が難しい業務とも言えます。FOCがそういった煩雑な業務を整理し、一括でサービスをご提供します。

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パプリカ

外資系総合商社と総合マーケティング支援会社にて法人向け営業職を経験。 世の中にあふれる情報をかんたんにわかりやすく、一人ひとりに合ったかたちで伝えることをミッションに活動中。

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