BPOサービスとは|メリットやアウトソーシングとの違いを解説

目次
●BPOサービスとは
●BPOとアウトソーシングの違い
●BPOサービスのメリット
・リソースをコア業務に集中させられる
・専門業者のスキルを活用できる
・コストを削減できる
・業務を効率化できる
●BPOの対象や活用例
●BPOの効果を高めるコツ
●BPOサービス事業者の選び方
●まとめ

 

「社内のリソース不足で重要事業に集中できない」「業務プロセスを見直して生産性を上げたい」といった悩みを抱えている企業は少なくありません。それらの悩みを解決するひとつの方法として、BPOの導入があります。ここでは、BPOをよく知らない方でも具体的にイメージできるように、BPOのサービス内容やメリット、アウトソーシングとの違いなどを解説します。

 

BPOサービスとは

BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)とは、企業の業務プロセスを外部の企業に委託する経営戦略のことを言い、欧米企業を中心に積極的に活用されています。

もともとBPOの対象となる業務、総務・経理・人事などの間接業務が中心でしたが、現在では人材育成やマーケティング領域など、その業務領域は拡大しています。

BPOを導入することで間接業務プロセスを外部企業に任せることができるため、自社の重要事業に注力でき、他社にはない核となる能力や競合優位性を獲得するコア・コンピタンス経営の確立に役立ちます。

また、業務の受託業者は受託業務のプロであるため、専門領域のノウハウの蓄積や高いスキルを持つ人材を抱えています。自社で一から人材を育成するにはコストがかかるうえ、退職や異動によって業務を継続できないリスクが常に発生しますが、初めから専門領域に強い人材が、他社の同じような業務とともに執り行うことにより、低コストで業務の生産性を上げることができ、自社にない業務ノウハウを取り入れられる点も魅力です。

 

BPOとアウトソーシングの違い

アウトソーシングは、仕事を担う人やサービスを契約によって外部から調達し、企業経営を強化する手法です。その対象は、総務・人事・経理・情報システム開発や運用などのバックオフィス業務が中心です。これにより、企業は業務の効率化や組織の再構築を通じて、自体が他社との競争に勝つための企業間競争力を強化します。

一方、BPOは企業が中心的な業務以外の部門やビジネスプロセスごと外部の企業に委託、もしくは移管する経営戦略のことを言います。部分的な業務の委託ではなくビジネスプロセスごと移管することで、単純なオペレーションのみならず経営レベルでの改革を行うための経営戦略のひとつであるのがBPOの特徴です。

 

BPOサービスのメリット

BPOは部分的なアウトソースではなく、企業のビジネスプロセスごと委託する経営戦略です。企業を成長させるには重要度の高いコア業務に注力することが求められます。しかし、現実には事業を行うにはコア業務以外の間接業務が多く発生し、それを避けることはできません。

企業収益を上げる例として、マーケティング業務をBPOする方法があります。BPO先のプロフェッショナルにより、Webマーケティング戦略の立案、ペルソナの設定、Web広告の掲載、商品購入までの導線、購入率やスピードの分析を行います。そうすることで、BPOの委託元企業の売上目標達成に至るまでの様々打ち手を検討・実行してくれます。

また、受託業者は特定の業務領域に対し、専門的なノウハウや業務に適したプロフェッショナル人材を抱えています。そのため、ビジネスプロセスそのものを専門業者に任せることで事業構造のスリム化や、業務効率の向上が期待できます。

BPOサービスのメリットは以下の通りです。

・リソースをコア業務に集中させられる
・専門業者のスキルを活用できる
・コストを削減できる
・業務を効率化できる

 

・リソースをコア業務に集中させられる

BPOサービスを利用することで得られるメリットのひとつが、コア業務に集中させることができ、企業収益の向上に繋がる点です。

自社には様々な部門と業務が存在していますが、その中には自社で行う必要が低い、或いは低くなってきた定型業務があります。こうした業務は必要ではあるものの、企業収益に直接繋がらないため、BPOとして外部委託します。

このBPOによって、コア業務に集中させる人材・活動資金を投入することができ、自社のコア事業の独自性・優位性を強化することが可能になります。これらが強化され、市場でのシェアが拡大したり、新しい付加価値を付けた商品の投入により企業収益の向上が可能になります。

 

・専門業者のスキルを活用できる

BPO導入を検討する企業が、コア業務へのリソース集中に続いて期待するのが専門業者のスキル活用です。

BPOサービス業者は受託業務に関して専門的なノウハウや、その分野のスペシャリストを抱えているので、特定業務の高いスキルや自社にないリソースの獲得が期待できます。

専門業者に委託するメリットは単に高いスキルの獲得だけではありません。例えば税務や会計といった分野は頻繁に法律や規制が変わり、年々複雑化しています。こういった専門的な情報を常にキャッチアップし、対応し続けることは容易なことではありません。そこでBPOサービスを利用し、精通した専門家に業務を依頼すれば法律や規制に対応できないといった心配から解放されます。

ビジネスプロセスを丸ごと専門業者に委託することによって、任せた業務に関して心配する必要がなくなり、結果として自社の主力業務に注力できるのは大きなメリットです。

 

・コストを削減できる

BPOを導入することによって人件費の削減といったコスト削減が期待できます。企業の業務内容は大きく以下の3つに分類できます。

・入力業務など比較的簡単な高いスキルを必要としない作業
・ある程度専門性が必要で一定量の知識が求められる作業
・高度な判断や高い専門性が求められる作業

もちろん、全てに対応できるハイスペックな人材を揃えられれば業務上の問題はありませんが、ハイスペックな人材は人件費も高く、高コストになりがちです。

そういった状況に対応するため、通常の場合、企業はスキルが低いけれど人件費が安い人材や、ある程度専門的な仕事にも対応できるけれど人件費が高めの人材などを組み合わせて社内の業務を行い、高度な専門性が必要な仕事はその都度外部のスペシャリストに依頼するなどの方法で対応します。

しかし、企業の業務量は常に一定ではなく、繁忙期と閑散期が存在します。繁忙期に合わせて人材を揃えると閑散期に人が余って無駄なコストがかかる結果になりかねません。

BPOサービス業者であれば、全てに対応できる人材が揃っているだけでなく、他の企業からも業務を受注しているので、業務に必要な人員だけを必要なタイミングに割り当てることができ、全体のコストを一定水準に保つことが可能です。

本来固定費である人件費を、必要に合わせて調整できることはBPO導入の強みのひとつです。

 

・業務を効率化できる

業務の非効率を改善するためにBPOを導入したいと考える企業も少なくありません。それだけ業務の非効率性に悩んでいる企業が多いことがわかります。

日常の業務を思い返してみると該当する部分があるのではないでしょうか。例えば「部門間の連携が悪く、似たような作業を重複して行っている」「昔からある書式を慣例的に使用しているが、似たような書類が多くあり無駄な書類作成を行っている」といったケースです。慣例的に行っている業務は何のために決めたのかわからないルールによって複雑化していることが多く、無駄なコストがかかってしまいます。

そういった業務状況はBPOを導入することで改善可能です。BPO導入時にはボトルネックの分析やマニュアルの整備、書式や処理方法の統一、ITシステムの導入などといった業務プロセスの改善を行います。

もちろん自社で業務改善を行うことも不可能ではありませんが、社内のしがらみによって改革を進めることが難しい場合もあります。BPOサービス業者は第三者の立場から戦略を立てられるため、しがらみにとらわれない改革が期待できます。

 

BPOの対象や活用例

BPOの対象となる業務にはどのようなものがあるのでしょうか。BPOは企業のノンコア業務や、運用ノウハウのない業務を専門業者に委託するサービスであり、元々は総務、経理、人事といった作業が中心でした。

現在ではBPOサービス業者も増加し、対応できる業務の幅も広がっています。対応業務の例は、以下の通りです。

・総務
・人事
・経理
・バックオフィス(営業事務)
・コールセンター
・人材採用
・人材育成
・マーケティング

BPOというと「総務、経理、人事」といったバックオフィス業務が思い浮かぶかもしれませんが、様々な業務が代行対象となっています。例えば、施設の管理業務などです。日常的に発生する清掃や備蓄品の管理はもちろん、受付や従業員からの問い合わせ対応など、包括的に管理業務を任せることができます。

施設の管理だけでなく、オフィスの移転サポートといったサービスもあります。大まかな計画を相談しておけば、不動産選定から新オフィス立上げまでトータルで任せることが可能です。

また、間接業務だけでなく「市場調査や販売戦略の策定」など、事業計画に関わるマーケティング業務でもBPOは活用できます。このようにBPOは幅広い業務に対応可能です。

 

BPOの効果を高めるコツ

BPO導入の効果を最大限に高めるためには、BPOサービス業者と委託側の企業双方の協力が不可欠です。

たしかに、BPOサービス業者は特定領域のスキルやノウハウを持ち、多くの導入実績があるため、業務効率の改善や事業の推進といった効果が期待できます。

しかし、その効果を最大限発揮するためには委託側の企業が体制を整えておくことが必要です。例えば、BPOを導入する目的を明確にすることはまず行っておく必要があります。

また、社内の課題点を洗い出しておくことも重要です。BPO業者も導入時にヒアリングや事業構造の分析などを行いますが、あいまいなまま丸投げにするのではなく、社内で事前に準備しておくことにより導入がスムーズに進み、より高い効果が期待できます。

さらに、BPOを導入して終わりにせず、常に改善の余地を探していくことも大切です。

BPOの効果を高めるコツとしては、以下のようなものが挙げられます。

・BPOを導入する目的を明確にする
・社内の問題を洗い出す
・BPO業者に開示する情報明確にする
・自社業務の内、本当に外部に任せても問題がない業務を選定する
・BPO業者としっかりコミュニケーションを取る
・コストの削減のみを目的としない

 

BPOサービス事業者の選び方

一口にBPOサービス事業者と言っても様々な会社が存在します。専門領域や対応業務の範囲は各BPOサービス事業者によって様々です。どの事業者を選ぶかがBPO導入の成功を大きく左右します。

BPOサービス事業者を選ぶ際のポイントは以下の通りです。

・導入コストが適正か
・セキュリティ対応基準を満たしているか
・企業規模は依頼内容に合っているか
・依頼業務に対しての専門性を備えているか
・導入に至るまでのスピードが速いか
・同業界や地域における導入実績はあるか
・イレギュラー業務にどこまで対応できるか

対応業務の範囲や専門性はBPO事業者によって全く異なります。どの事業者を選ぶかによって任せる業務プロセスの出来不出来に大きな影響が出るため、事業者選びは慎重に行わなければいけません。

例えば導入コストは単に安ければいいというものではなく、業務品質や業務量、対応可能な範囲など、総合的に比較したうえで判断する必要があります。担当領域が曖昧な業務やイレギュラーの仕事などにどの程度対応できるのかも合わせて検討することが大切です。

他にも忘れてはいけないのが、情報漏洩などセキュリティに対しての意識の高さです。コンプライアンスの順守が重要視される現代では、情報漏洩ひとつが致命的なダメージにつながりかねません。

BPO導入に至るまでの対応の速さも重要なチェックポイントです。事業者によってサービス導入に至るまでの対応の速さは違います。すでに業務が滞っている状況にある場合には、早急な課題解決のためにも導入に至るまでのスピードが重要です。

 

まとめ

BPOを導入することにより、事業を成長させるうえで重要な専門知識とリソースを自社に取り入れることが可能です。BPOの導入は重要事業への集中、コストの削減、業務の効率化など、企業のコア事業を推進させるための大きな力となります。BPOサービス事業者によって専門領域や対応事業規模は異なるため選定には慎重を期す必要はありますが、コアビジネスにリソースを集中させるためにも導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

ライタープロフィール

くもと編集

くもと編集

マーケター兼編集者

NOC 当コンテンツの編集者。 宝飾業界と広告会社を経て2008年 NOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。 「NOCのサービスに直接関係のない記事であっても、読んでくれた方の役に立つ情報をお伝えしていきます。」

関連シリーズを見る

関連サービス詳細を見る

関連サービスはありません