文書管理システムとは?おすすめ12選とメリット・選び方を解説

文書管理システムとは、電子化した文書を保管、活用、廃棄のライフサイクルで一括管理できるシステムです。必要な文書の保管が便利になり、いつでも検索して取り出せ情報共有できるようになります。機能、メリット・デメリット、検討ポイント、おすすめのシステムをご紹介します。

日常の業務において資料や文書が積み重なり、処理するのにさらに時間がかかったり、資料がどこにあるか分からず探す労力がかかっていることを、課題に感じている方もいらっしゃるでしょう。

また、テレワークが進む中で、オフィスに出社することなく、パソコンやスマホ上で資料や必要文書を確認したいときもあると思います。

そんなときに活用したいのが文書管理システムです。管理する文書や管理する目的に応じてシステムを選ぶことで、文書管理における課題を解決することができます。

本記事では、文書管理システムの機能紹介、文書管理における課題がどのように解決されるのか、文書管理システムのメリット・デメリット、文書管理システムの選び方、おすすめの文書管理システムを12本ご紹介していきます。

 

文書管理システムとは

文書管理システムとは、電子化した文書を保管・保存、活用、廃棄のサイクルで一括管理できるシステムのことです。

文書管理システムを導入すれば、必要な文書の保管・保存が簡単になり、いつでも情報を取り出せて情報共有が効率化します。文書の種類によって、セキュリティレベルや保管期間を定めて管理できます。データを取り出し、各部署の必要な社員に送信・受信することも簡単にできます。

必要な文書を、必要な人が、いつでもどこにいても、すぐに取り出して利用できるようになることが、文書管理システム活用の最大のメリットです。

ファイルサーバーとの違い

ファイルサーバーは「文書を電子化して保管する」という観点で、文書管理システムと似ている機能を持っているので間違われがちです。

ファイルサーバーは、ファイルの保管と共有をする役割を持ちます。この点、文書管理システムは、保管ルールの策定やファイルのバージョン管理、廃棄に関する制御、ワークフロー機能なども兼ね備えているので、ファイルサーバーよりも多機能です。

文書の活用から廃棄までも管理できるのが、文書管理システムなのです。

 

文書管理における課題

ではここで、文書管理における課題をおさらいします。以下のような課題を感じているのであれば、文書管理システムの導入検討をおすすめします。

「探す」ことで作業効率が低下している

業務の中で、資料を探す行為に時間がかかっていませんか?急いでいるときに限って、資料が見つからなかったり、誰が保持しているのか分からなかったりして、困った経験があると思います。

膨大な資料の中から探し出す時間があれば、本来やるべき業務にも取り組めたはずです。担当者一人だけの時間を奪ってしまったのであればまだしも、文書に関わる従業員の時間も無駄にしてしまうこともあります。これらのことが重なれば会社にとっては看過できないほどの損失を生むことになります。

情報漏えい・文書紛失などのリスクがある

どこに書類があるのか分からない、誰が保持しているのか分からない、といった状態は、情報漏えいや文書紛失のリスクが高まっている状態です。盗難が発生したとしても、すぐに気付くことができず、大きなトラブルに繋がりかねません。

企業が保有する文書には機密情報や顧客の個人情報など、極めて重要なものが多く含まれます。

文書管理をしたからといって完全にその危険性が回避できるわけではありませんが、定期的に文書を整理し管理していくことによってそのリスクを大幅に下げることが可能になります。

 

文書管理システムの主な機能

では、文書管理システムにはどのような機能があるのでしょうか。

・文書登録機能
・検索機能(タグ検索、全文検索、あいまい検索)
・バージョン管理機能
・セキュリティ機能(アクセス権限、ファイル暗号化機能)
・保管期限、更新日の管理機能
・ワークフロー機能(申請・承認)

上記のように、文書を登録し保管するだけではなく、システム内で検索をかけて文書を簡単に探し出せる機能があります。

また、文書の変更や更新があった場合に、最新版と旧版を管理する機能もあります。文書によっては保管期限が決められているものもありますので、それらの文書の更新通知などをメール等で送信する機能があります。

文書によってはセキュリティレベルを高いものがあります。アクセス権限をつけたり、ファイルを暗号化したりして、安全に保管・共有できるようになります。

その他、文書に透かし文字を入れて、出力した人の名前や日時を挿入して社外への流出を防ぐ機能を持つ文書管理システムも存在します。

 

電子帳簿保存法にも対応できる文書管理システム

電子帳簿保存法は、国税庁が定めた、会計帳簿や国税関係書類を電子データ(電磁的記録)として保存することを認める法律です。

電子データ化して保存できると、紙で保存するよりも保管や管理が楽になりますが、紙の書類と比べて作成日時や作成者の改ざんなどがしやすくなります。これらを防ぐのが、タイムスタンプと電子署名です。タイムスタンプでは書類の作成日時を印字し、電子署名では作成者を記名し、それぞれ改ざんリスクを減らして確実に特定できるようにします。

電子帳簿保存法では、タイムスタンプの付与が必要で、タイムスタンプがない場合は法的根拠が担保されません。

文書管理システムには、システム上でタイムスタンプを付与できる製品があります。電子帳簿保存法に対応するという観点でも、文書管理システムを活用するとよいでしょう。

 

文書管理システムのメリット

文書管理システムを導入し活用すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

◆検索機能で、必要な文書をすぐに見つけられる

先ほどご紹介したとおり、文書管理システムの検索機能により、必要な文書をすぐに見つけられるようになります。タイトルや内容などのテキストデータで検索をかけられます。文書ごとに設定したタグで検索することもできますし、全文検索やあいまい検索も可能です。

紙で管理していたときは、大量のページを一枚一枚めくって必要な情報を探し出していましたが、その必要がなくなります。大幅な作業効率の向上につながります。

◆ペーパーレス化でき、コスト削減につながる

書類を紙で保管していると、保管場所が必要になりますし、探す手間が増えてしまいます。保管場所のコストや、書類を探している間の人件費が無駄にかかってしまうと言えます。

その点、文書管理システムを活用すれば、保管場所もいらず、検索ですぐに資料を見つけることもでき、コスト削減につながります。また、紙での保管がなくなると印刷することも減るため、印刷紙の購入代やプリント代を抑えることもできます。

◆古いデータを利用してしまうミスを減らせる

紙で文書を管理していると、誤って更新されていない古い資料を使ってしまう可能性があります。こうしたリスクを減らすことができるのも、文書管理システムの特徴です。

文書管理システムを活用していれば、更新日が最新のものから順番に並べて、常に最新のものを利用できるようにすることができます。

また、文書管理システムの機能の中にバージョン管理機能があります。これにより、文書の更新日を事前に通知し、常に最新情報にアップデートするような対応が可能になります。

◆データ共有が簡単で、承認もしやすくなる

文書管理システムを使えば、いつでもどこでも簡単にデータを共有できるようになります。必要書類を保管できるだけでなく、データを共有・送信できるのです。

ワークフロー機能もあるため、必要書類の法務チェックなどの申請や承認も、文書管理システムを通してスムーズに行えます。

◆セキュリティ強化され、内部統制にも効果がある

文書をシステムで管理していることで、セキュリティレベルが上がります。閲覧権限を付与・管理したり、文書ごとにアクセスログを計測したりでき、漏洩リスクが下がります。

文書管理システム自体に制限を設定していれば、システムに文書を保管するだけで安全な状態を保つことができます。

また、法令遵守や資産保全などが求められる内部統制においても、必要書類が安全に管理できる文書管理システムがあれば効果的に管理して備えることが可能です。

◆テレワーク環境下で出社せずとも資料を確認できる

新型コロナウイルス感染症の影響でテレワークが進んでいますが、文書管理システムを活用していればオフィスに出社することなく、各種デバイスから文書を確認できるのもメリットです。

資料の確認や印刷のために出社している人もいるかもしれませんが、そのような無駄をなくすことができるのも文書管理システムの特徴です。

 

文書管理システムのデメリット・注意点

メリットについてご紹介してきましたが、文書管理システムのデメリット、注意点も見ておきましょう。

◆システム導入にあたっての設計、運用・教育にコストがかかる

文書管理システムの導入には、導入前の運用ルールなどの設計、導入費用や運用費用、そして全社員が使いこなせるようにするための教育コストがかかります。

文書管理システムは設計が肝心です。管理したい項目、文書ごとの保存期限の取り決め、入力すべき項目の設計、ワークフローの設定などが、合理的かつ簡便でないと継続的に運用されません。

導入して運用し、活用していくことが目的なので、これらのコストへの投資を怠ってはいけません。予めコストがかかることを想定して、導入することが必要です。

◆定期的に運用ルールを見直すことが必要

文書管理システムはいざ導入してから、課題や改善点が見つかります。運用ルールを定期的に見直すことで、社員が使わなくなってしまうリスクを避けられます。

ルールがあいまいな状態で導入してしまうと、文書管理システムの中でデータが整理されず本来の機能を果たせなくなってしまう可能性もあります。常に使われ方や状況を把握するようにしましょう。

 

文書管理システムの選び方

では、具体的にどのような点で比較をしながら、文書管理システムを選べばよいのか、4つのポイントをご紹介します。

◆オンプレミス型かクラウド型か

まず、文書管理システムの提供形態を確認しましょう。オンプレミス型は、自社サーバー上で文書を管理します。多額の初期費用がかかる上、サーバー管理や定期的なメンテナンスが必要になることがデメリットです。ただ、自社サーバーを利用することによる、セキュリティの担保はできます。

クラウド型は、インターネット上のサーバーを利用して文書を保管します。外部サーバーを利用するためセキュリティ対策に不安を感じるかもしれません。ただ、初期費用やメンテナンスはいらないので、低コストで導入できます。バージョンアップもしやすいのもポイントです。

◆必要な機能が備わっているか

文書管理システムを導入する目的を押さえた上で、自社に必要な機能が備わっているかは必ず確認しましょう。せっかく導入しても活用したかった機能がなければ意味がありません。

文書検索がどのようにできるのか、完全一致検索やあいまい検索など、さまざまなパターンで検索できると便利でしょう。バージョン管理機能であれば、変更履歴を管理もできますし、過去の履歴からバージョンを復元できます。

また、ワークフロー機能も便利です。文書の確認・承認をシステム上でできますし、クラウド型であれば出先でも文書の確認ができ、業務効率化が期待できます。

◆セキュリティ対策が十分にできるか

文書管理システムのポイントは、セキュリティ対策です。情報漏えいや文書紛失のリスクを減らすために導入しているなら、特にセキュリティレベルは確認しておきましょう。

文書電子化をすれば、外部流出の可能性も高まりますし、内部からの不正アクセスの可能性も出てきます。役職や部署ごとに閲覧権限を設けることで、リスクを回避できるなど、セキュリティについても考えて検討することをおすすめします。

◆マルチデバイスに対応しているか

外出先でも書類を確認できるよう、スマートフォンやタブレットなどの端末でも閲覧、編集、承認ができる文書管理システムがおすすめです。社員が簡単に操作して使いこなすことができるかも確認しておきましょう。

 

おすすめの文書管理システム13選

ここからは、おすすめの文書管理システムをご紹介します。

◆Confluence

Confluenceは、知識を集約する社内情報共有ツールで、ナレッジマネジメントに長けています。

テンプレートが豊富にあり、新たな文書も簡単に作成できます。プロジェクト管理ツール「Jira」やタスク管理ツール「Trello」などと連携も可能で、大規模ユーザーに強いのが特徴です。

 

◆NotePM

NotePMは、日報や議事録、設計書、社内マニュアルなど、様々なドキュメントをクラウド上に効率的に管理できる文書管理システムです。無料お試しができます。

ナレッジを蓄積しやすく、文書ごとの変更履歴の管理や全文検索も可能です。柔軟にアクセス権限を設定できるのもポイントです。

 

◆Fleekdrive

Fleekdriveは、企業向けクラウドストレージです。ファイルのリアルタイム共同編集に強く、ファイル共有や共同編集、ワークフロー機能が簡単にできるのがポイントです。

 

◆Documal SaaS

Documal SaaSは、文書管理やワークフロー機能が充実した文書管理システムです。文書のライフサイクルの自動化、豊富なワークフロー、柔軟なアクセス制限が可能です。

 

◆楽々Document Plus

楽々Document Plusは、文書や図面などの情報を管理・活用できる文書管理システムです。全文検索、ワークフロー機能、契約書管理機能が充実しています。e文書法にも対応しています。

 

◆MyQuick

MyQuickは、企業内の文書管理、文書共有、文書検索を支援する文書管理システムです。資料の保管から、記録・証跡の管理、ノウハウやナレッジの共有まで、幅広い用途に対応しています。電子契約サービスと連携させ、ペーパーレスで契約管理もできます。

 

◆SPA

SPAは、OCR機能を搭載したドキュメント管理ソリューションです。紙の書類をOCRで電子化し、フォルダへの仕分けを自動でできます。文書の版管理や記録管理も可能です。

 

◆クラウドサインSCAN

クラウドサインSCANは、紙の契約書のスキャンから、契約作業をPCだけで完結させることができるクラウドサイン上への情報入力ができるシステムです。取り込んだ契約書をすぐに検索可能で、アラート機能によって契約書の更新日、終了日の管理も忘れません。

 

◆PROCENTER/C

PROCENTER/Cは、ライフサイクルごとにファイル管理ができる文書管理システムです。社内や海外でも、安心安全に情報共有ができます。セキュリティの高さがポイントです。

 

◆ASTRUX2.0

ASTRUX2.0は、一般文書やISO文書、記録などの運用・管理をWebベースで一元管理できる文書管理システムです。ワークフロー機能やシングルサインオン機能などを搭載しており、作業を円滑化してくれます。

 

◆eValue V

eValue Vは、社内規定や見積書、図面、伝票などの管理ができる文書管理システムです。複合機で紙文書をスキャン・電子化できます。フォルダごとにパスワードをかけて、印刷や持ち出しに制限をかけられます。

 

◆OnBase

OnBaseは、ECM(エンタープライズコンテンツマネジメント)やケース管理、ビジネスプロセス管理など、多くの仕組みを単一管理できます。クラウド上でファイルの共有・文書共有も可能です。

 

◆File Blog

File Blogは、Webベースの文書管理システムです。ファイルサーバーで文書を一元管理し、文書に付けたタグなどの属性ごとに整理できます。ファイルサーバーをそのまま情報共有ポータル化したようなもので、導入や運用がとても簡単です。

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まとめ|文書管理システムで、リスク軽減しながら業務効率化をしよう

今回は文書管理システムの機能やメリット・デメリット、選定ポイント、おすすめのシステムをご紹介してきました。

膨大な紙を管理するのは難しく、また今後の働き方も変化していく中で、あまり現実的とは言えません。積極的に文書を電子化し、管理しやすい状態にすることで、情報漏えい・情報紛失リスクを軽減するとともに、文書を探し出すことなく業務を効率的に進められるようにしていきましょう。

ポイントは、実際に文書管理システムを導入して、どのような文書管理を実現したいのか、を明確にすることです。ぜひ比較ポイントを確認しながら、ぴったりな文書管理システムを導入してください。

 

 

ライタープロフィール

パプリカ

パプリカ

外資系総合商社と総合マーケティング支援会社にて法人向け営業職を経験。 世の中にあふれる情報をかんたんにわかりやすく、一人ひとりに合ったかたちで伝えることをミッションに活動中。