くもと編集
マーケター兼編集者
FOC 当コンテンツの編集者。
宝飾業界と広告会社を経て2008年 FOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。
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アウトソーシングには三つの目的があります。第一にリソース補てん、第二にコストダウン、第三に戦略的な意図の実現です。
リソースは“人”や“設備”、“お金”といった経営資源を意味しますが、多くの場合、“人”のことを指します。
企業には、必ずしもすべての必要なリソースがそろっているわけではありません。どうしても行なわなければならない業務があり、すべて社員でまかないきれないとき、アウトソーシングを活用することが多いです。
主な方法は派遣社員の採用です。事務や受付などが派遣社員で行われていることは普通のことになりました。事務や受付などの派遣社員も立派なアウトソーシングです。
また、会計や給与計算などは企業に必須の仕事です。そのためのリソースは絶対に必要ですが、必ずしも熟練した人が採用できるとも限りません。こうした場合にアウトソーングを活用します。
会計や給与計算は規則や法律に則った業務であり、繰り返し作業のため標準化・手順化も進んでいます。しかし、慣れない社員で行っていると、ミスもありますし、時間がかかり効率が良くありません。優れた人材を採用できない場合は、会計や給与計算はアウトソーシングでリソースを補てんした方が合理的です。
最近、別件で訪れた物流会社K社は会計、給与計算を担当する社員が一人もいませんでした。27人のすべての社員を倉庫管理と入出庫業務、棚卸などの物流業務に集中させていました。会計はすべてアウトソーシングする、“フルアウトソーシング”だったのです。会計や給与計算をアウトソーシングすることで問題なく、高品質の会計・給与計算業務が遂行できているのです。
このK社は、今も成長を続けています。最近も新しい荷主と物流請負の契約を結び、倉庫を増設中です。あまりの急成長で人の採用は間に合わないため、倉庫内業務と事務の一部もアウトソースすることを検討しています。
K社は、自社社員だけでは回しきれない、しかし、ビジネスの拡大によってリソース不足が待ったなしでした。このような場合もアウトソーシングで一気に不足リソースを補てんし、ビジネスの拡大に合わせていけるわけです。
K社のように成長期でなくとも、安定した企業でもリソースが不足するタイミングが定期的に訪れる場合もあります。“繁忙期”です。繁忙期は、年間の仕事のなかで特に忙しい時期を指します。年末商戦や年末商戦に向けた増産、決算時の会計事務作業などをイメージするとわかりやすいでしょう。こうした繁忙期に、仕事を外部にアウトソースすることもよくあるケースです。
第二の目的は、アウトソーシングをコストダウン手法として活用することです。この時の方法は、社内のリソースとアウトソーサーのリソースとのコスト比較です。比較の結果、アウトソーサーがより安価であれば、アウトソーシングすることでコストダウンを実現させます。
分かりやすい例を挙げますと、電子機器の電子基板を製造するメーカーがあったとします。この分野は多品種少量生産になってきています。さまざまな基盤を作るための専用の機械設備が何台も必要になり、作業する人員の教育も大変です。少量多品種の世界では、機械、人員の稼働が高くならず、コスト高になります。遊んでいる機械や手待ちの人員が生じるからです。
こうした場合、新たな設備投資や人員採用をせずにアウトソーシングを活用する場合があります。アウトソーサーの機械設備、人員を使うことで、需要の変動に応じて生産を行うことができるようになります。いわゆる固定費の変動費化です。
固定費と変動費は利益を生みだす際の重要なキーワードです。固定費は、売上の増減に関わらず固定的にかかってくるコストです。設備費や社員の人件費は固定費と言えます。変動費というのは、売上に応じて費用が変動するコストです。材料費や燃料費、外注費などが変動費です。人件費は固定費、アウトソーシングでの支払いは外注費という変動費になります。
固定費が多いと、売上が下がったときに固定費分のコストが賄えなくなり、赤字に転落する可能性があります。固定費は売上が下がっても変わらないので、固定費が高いと赤字リスクが高いのです。一方、固定費が低く、変動費が大きい場合は売上減少の際に変動費も減少するので、売上減に対する耐性が高いと言えます。
先の電子機器メーカーの例では、機械設備と人員が固定費となります。需要変動の激しい分野で高い固定費を抱えてしまうと、売上減少時に一気に大赤字になります。こういう分野では、設備や人員を自社でかかえず、アウトソーシングすることで外注費化し、固定費を変動費化します。売上が落ちれば、自動的に外注費が減るので、赤字になるリスクを減らすことができるのです。
アウトソーシングを活用することで、必要な時に、必要なだけ設備と人員を活用することができるようになります。固定費化するコストを、アウトソーシングによって変動費化し、コストダウンを図ることが可能になります。
第三の目的は戦略的な意図の実現にアウトソーシングを活用することです。自社の戦略に合わせて、適切なアウトソーサーと組むことで、戦略的な意図を実現するのです。
たとえば、製造業のある分野では、物流上24時間365日切れ目なく、迅速に輸送することが重要な競争力になっています。納入先のお客様からの強い要望ですが、製造業である自社物流ではとうてい実現できないことです。
しかし、こうしたことを得意とする物流アウトソーシング業者が存在します。このような業者にアウトソーシングすることで、24時間365日の輸送を実現し、ビジネスの競争力を強化することができるのです。
S社も、物流アウトソーシングで成功しています。24時間稼働、受注後翌日のアジア顧客へのお届け、受注後24時間でのアメリカ西海岸顧客へのお届けをアウトソーシングで実現したのです。サービスレベルが上がったことで、顧客の信頼を勝ち得て次々と仕事を拡大させています。自社ではできなかった戦略的な施策が、アウトソーシングを活用することで実現できたのです。
このように、アウトソーシングによって、自社では構築できなかった戦略的な優位性を構築し、大きく売上げ・利益を伸ばしていくことも可能なのです。
また、アウトソーシングは、自社リソースの戦略分野への集中を可能にします。たとえばある企業で、製品を売るために営業を強化したいと考えたとします。しかし、営業担当者は受注処理、出荷処理、請求処理、会計処理などの付帯業務も行なわなければなりません。
もし、こうした付帯業務に営業担当者が多大な時間をさかれているとしたら、製品を売るという重要な仕事がおろそかになります。こうした付帯業務を営業から切り離し、アウトソーシングすることで、自社の大切な社員を戦略的な分野に集中することができるのです。
アウトソーシングは、リソース補てん、コストダウンだけでなく、こうした戦略的活用の時代に入ってきています。
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