くもと編集
マーケター兼編集者
FOC 当コンテンツの編集者。
宝飾業界と広告会社を経て2008年 FOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。
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アウトソーシングをするにあたって明確に目的が設定されているでしょうか。
仕事を進めるにあたって人が足りないから、とにかくアウトソーシングでしのぐ、というケースはよくあります。人が足りないというのは、忙しくて人手が足りないだけでなく、適切な人が社員にいない、または、採用できない時にも生じます。猫の手も借りたい、といった状態です。
この場合、コストを度外視して、とにかく仕事を回すことが優先され、業務品質は二の次になることが多いです。多少価格が高くても、仕事の品質に目をつぶっても、リソース不足を補うためには仕方ないといったところでしょう。しかし、このようなことを長く続けるのは、企業として問題です。リソース不足を最優先に、コストや品質を軽視するのは、長期的に企業の価値を低下させます。
“仕事が回らない”という喫緊の課題を解決しないといけない。時間がないから目の前にあるアウトソーシングという解決方法を選択してしまう。
本来であれば、様々な解決方法を吟味し選択しなくてはいけません。時間がないという理由は本来持つべき感覚を麻痺させます。“時間がないから”はよく大義名分として、他の意見があったとしても人を納得させてしまいます。
そして“喉元過ぎれば熱さ忘れる”というように、仕事が回ってしまえば、その解決方法が適切であったか、場当たり的なものだったのか検証されず、そのまま継続されてしまうこともあります。
感覚を戻し冷静になるタイミングのひとつは、契約締結(申込書に押印)のときです。
契約内容を確認することに時間を割き、短期的に解決したいこと、中長期で解決したいことは整理し、契約期間を限定して、価格やサービス体制、品質をきちんと見直すタイミングを設定しておきましょう。緊急なときであればあるほど、アウトソーサーに有利な条件になっている可能性があり、後々契約解除できないなどのトラブルも出てきます。
※補足
アウトソーサーも悪意をもって契約書を作成していません。準備に時間がないことやその中でも品質を担保しなくてはいけない事情、委託企業のプランが不明瞭であるなど相応のリスクがあるため、どうしても自社に有利な条件を提示することになります。
システム開発会社A社は、もともと開発力のある企業という評判でしたが、自社社員で開発案件が回しきれなくなって、下請けのシステム会社へ再委託することにしました。
顧客企業の業界の実績がない開発会社や技術水準が低い開発会社にも依頼したことにより、プロジェクトが遅延する、不具合が頻発するようになりました。A社は、委託先の開発会社がすぐに要求するレベルになると期待して、このようなことを長く続けてしまいましたが、結局、案件ばかり増え、品質は向上せず、顧客からのクレームが頻発しました。
リソース不足の時に、下請け企業へ再委託することはあります。しかし、顧客に対し、開発力をウリにするのであれば、自社の利益を削ってでもそれ相応の人材を採用すべきであって、とにかく受注を優先とし、あとからリソースをかき集めればいいと言ったやり方は、マイナスになります。
メーカーB社はIT部門をアウトソーサーに丸ごと売却することにしました。IT部門の人材確保が難しく、さらにスピード化、コスト削減という点でも内製するよりはメリットがあると判断し、システム運用、開発とあわせてシステムを企画する部門までアウトソーシングしてしまったのです。
結果、自社内でシステムのことがわかる人間がいなくなり、あらゆるシステム導入がアウトソーサーの意見に左右されるようになってしまいました。自社でシステムを企画したり、システム投資を判断したりするスキルがなくなったため、必要以上の重厚なシステムを構築してしまい、改修するにも入れ替えるにも相当な費用がかかるため身動きができなくなってしまい、競合他社が最新のIT技術を活用してビジネスを展開するのを何も対策が打てずに見ているような状況に陥ってしまいました。
B社は、その後、IT部門のアウトソーシングそのものの在り方を見直し、IT戦略や企画立案の機能を社内に戻し、アウトソーサーを切り替えて競争力をつけつつあります。
自社の守るべき企業価値はなにか、アウトソーシングを活用するにしても、戦略的判断上、優先すべきは単なる一時しのぎのリソース調達なのか、それとも品質、サービスを高め、コストは多少高くとも長期的な企業価値を重視するのか、きちんとした方針に従ってアウトソーサーを選定しないといけません。
時間がないからといって、色々な解決方法を考える時間もないのか、アウトソーサーを活用するにしてもネットで比較検討する時間もないのか、見積や提案を比較する時間もないのか、時間がないにしても企業価値を損なう判断をしてまっていないかは考慮する必要があります。
また、状況が変われば、アウトソーシングの目的も変わります。コスト優先ではなく、戦略的アウトソーシングを構築することが正しいという判断もタイミングによっては必要になります。アウトソーシングを継続する際には、思考停止せず、アウトソーシングの目的をきちんと検証し、その時々に合わせて適切なアウトソーサーを選んでいきましょう。それが結果として企業価値を守り、かつ向上することに繋がります。
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