会社規模が大きくなると社内コミュニケーションが少なくなる意外な理由

社内コミュニケーション

会社がある程度成長し社員が増えると必ず出てくる悩みが、社内コミュニケーションが少なくなっていくことです。

会社が大きくなれば、組織も業務も細分化されます。さらに経営者の“思い”とは違う考えを持ち、ワークライフバランスも違う社員が現れてきますので、これは会社が大きくなるうえでの宿命、仕方がないことだといえます。

とはいえ、どうしたら社内コミュニケーションが活性化されるのでしょうか。

 

■日本人が考える良い会社の姿とは

ところで、日本人が考える良い会社とはどんな会社でしょうか。

「まぐまぐニュース」(2016年5月17日 )に掲載された『日本人が「職場」に求めるもの第1位は? 日本だけが各国と違う結果に』という記事をご紹介します。

この記事で紹介されている、2013年にリクルートさんがアジア8カ国、各国で500人前後を対象に実施した調査によりますと、日本人が仕事選ぶうえで大切だと思うもの第1位は「職場の良好な人間関係」だそうです。
ちなみに日本を除くすべての国では、「高い賃金、充実した福利厚生」がトップとのことです。

「職場の良好な人間関係」とは、コミュニケーションがしっかりとれている環境といえます。つまり、日本人にとって良い会社は、社内コミュニケーションが取れている会社ということになります。

 

■社内コミュニケーションの低下の弊害 セクショナリズム

社内コミュニケーション低下の弊害として、セクショナリズムが挙げられます。

セクショナリズムとは、「自分たちの部署だけ良ければ他の部署はどうでもいい、干渉もしてほしくないという傾向」、なわばり意識のことです。

セクショナリズムは部署間での対立をつくり、会社のあちこちで無駄を生みだします。

(詳しくは『セクショナリズム・縦割り組織の弊害と原因』でも説明しています)

広義にとれば部署だけではなく、チームや派閥、シマ、自分と他人という関係でもセクショナリズムは発生します。

“風通しの良かった”数十人規模のときのイメージのままで会社が急成長し、いつの間にか社員が増え、気づいたときには社内コミュニケーションが不足してしまい、セクショナリズムを引き起こし、会社の停滞を招いてしまいます。

 

■社内コミュニケーション不足になる原因

社内コミュニケーション不足の原因はなんでしょうか。

実は、良くも悪くも「効率」だけを追求してしまうことが原因だったりします。
(もちろんそれだけではないですが)

効率だけを追求していくと・・・

・業務が分業化していき個人で仕事が完結してしまう
・数歩先にいる社員に対してもメールで連絡する
(証拠を残すという理由もあるかと思います)
・他人に指示するよりは自分でやったほうが早いと考えてしまう
・(人員の効率化という意味で)ひとりに多くの仕事を与える

どれも効率良く仕事をしなくてはいけないという考えからとってしまう行動です。

この結果、1日中自分の仕事だけに集中にすることになり、社内コミュニケーションも総体的に少なくなっていきます。

本来、効率化とは限りある資源を効果的に使うために目指すべきですが、それが行き過ぎると社内コミュニケーションが低下する原因になってしまうのも皮肉です。

「高い賃金、充実した福利厚生」を求める国ならこれでも良いのかもしれませんが、「職場の良好な人間関係」を求める日本人にとっては大問題です。

 

■社内コミュニケーション不足は制度化して改善を

社内コミュニケーションの活性方法は、インターネットで探してみると色々見つけることができます。SNS活用、イベント企画、横断プロジェクト、フリーエージェント制度、研修、飲み会、サークル活動支援などです。

しかし、何か仕組みを導入すれば解決するわけではありません。

セクショナリズム化された社員の意識は、

「イベントなんて面倒だなぁ」
「新しいシステムなんて使いたくない」
「他部署とコミュニケーションは面倒、自分たちの評価にならないなら断りたい」
「余計な仕事が増えるのが嫌だなぁ」
「仕事と関係ないことに時間を費やしたくない」
「コミュニケーションをとることで本当に組織が活性化されるのか」

なんてことを考えているかもしれません。

コミュニケーション活性化のため、組織を変えるほどの改革はそう簡単にはできません。何かしらの仕組みや制度を導入することは必然ですが、それらが形骸化しないためにも社員に対して粘り強く「目的」と「報酬(メリット)」を伝え続けられる人の存在が重要です。

 

■結局は経営者の考え

制度化し社員の意識改革を推進するにしても、結局、経営者がどれだけ社内コミュニケーションに価値を感じているか、社内コミュニケーションに齟齬が出始めていることにいち早く気づくことができるかで効果は大きく変わります。

会社が大きくなると、経営者は特定の人としか話さなくなりがちです。(例えば)総務部長に社内環境の整備は任せて自分は経営に集中したいと気持ちもわかりますが、経営者こそ継続的にコミュニケーションの大切さを伝え続け、積極的に社員とコミュニケーションをとることが制度を文化に変えることができる最も効果のある方法です。

ライタープロフィール

くもと編集

くもと編集

マーケター兼編集者

NOC 当コンテンツの編集者。 宝飾業界と広告会社を経て2008年 NOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。 「NOCのサービスに直接関係のない記事であっても、読んでくれた方の役に立つ情報をお伝えしていきます。」