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2016.09.06 掲載 2023.09.27 更新

社員向け研修・教育の種類と使い方。企業にとって有効な研修の組み方とは? | 人事のキホン5

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FOC人事アウトソーシング

研修風景
いままでの記事で、企業が保有する資産(ヒト・モノ・カネ・情報)の中で、最も重要であるのは「ヒト」であると述べてきました。ただし、「ヒト」は放っておいては育たないためOJTとOff-JTのバランスを考えて社内で成長する仕組みづくりが重要です。
(OJT とOff-JTについてはこちらの記事で解説しました。)
既存の社員はもちろん職種や役職(階層)によって適切な研修(合宿)があります。今回は、それぞれの研修の目的と内容を解説します。
 

■社員向けの研修・教育の目的と意義

職種別や階層別に行われる研修の目的は、それぞれのポジションに合った能力を身に着けることです。たとえば、いわゆる一般社員から部下を数名抱えるリーダーになった場合、いままでの仕事は大きく変わります。
目の前の仕事をやるだけではなく、自分のチームがゴールに向けて進んでいるか、進んでいないのならばなぜか、その課題をどう解決するかといったプロジェクトマネジメントの能力が必要なるからです。
こういった能力はOJTで学ぶのではなく、一度研修を通じて土台を作ってから実践するほうが仕事に応用がききます。OTJ研修ももちろん良い面もありますが、どちらかと言えばOff-JT、つまり座学や社外研修で「一般的な考え方」を学ぶことで、習熟度のバラつきを軽減することになるのです。
また、社外研修であれば複数の企業から集まって行うことが多く、人材交流や視野や見識の広がりとなるため、その他にもプラスな面が多くあります。
 

■研修の種類

研修は大きく「階層別」と「職種別」に分けることができます。大手企業であればさらに「ロジカルシンキング(ライティング)」「リーダーシップ」といったテーマごとの研修が用意されていることがあります。
「階層別」というのは、簡単に言うと新入社員、主任級、課長級、部長級といった経歴や実務によって変わる研修で、「職種別」というのは、接客業や事務職、営業職といった仕事内容ごとの研修です。
新入社員に「部下の指導方法」を受講させても効果は薄いですが、営業職に電話の受答えや文章作成などを教えることは効果が高いです。ですから、その人の仕事内容、キャリアに目を向けて研修を行っていくことで成長につながります。
中小企業では、大手企業の様に研修に時間も費用もかけることが難しいため、商工会議所主催のビジネス研修や民間企業が運営するビジネスセミナーといった研修を活用している企業も多く見られます。
では、職種別研修を見ていきましょう。
 

■職種別研修

・営業研修
営業として、どのように売上げを作っていくか、売上げを伸ばしていくかということを学んでいきます。営業は売り込むためにコミュニケーション能力や話法、聞く力が非常に重要です。
実地訓練として、先輩社員や上司に同行し見聞きすることも良い研修ではありますが、基本的なことである、話法やビジネスマナー、アポイントメントの取り方、飛込み企業訪問などをOff-JTやロールプレイングで習得しておけば、先輩社員との同行でも違った視点で見ることができ、また独り立ちも早まる事でしょう。取引先との距離感や人と会社の関係性などを学ぶことで売上を作っていくことにつながります。
・技術研修
技術研修では、業務上で何かのツールを使う、モノを扱うといった時に行われます(最近はプログラミングの技術研修も増えています)。たとえばコピー機を販売する企業であれば、使い方が分からなければ売り込むこともできません。
実際に工場に入って作業工程を見る、体験することで、より良い営業・広報・開発活動につながっていきます。また、会社の基幹システムの使い方を習得することも技術的な習得として研修があります。
事務方で売上集計を基幹システムで行ったり、営業社員がシステムを使って見積書を作成するなど、中小、大企業かかわらず何らかのシステムというのは必ずあるものです。IT化が活発になっている昨今だからこそ、ツールを上手く使いこなし、効率的に業務を行うことは、一見地味な話ですがとても重要になってきています。
 

■階層別研修

階層別の研修では、その社員のキャリアや業務内容を見て行われます。
・新人研修
一番有名な研修であると思われます。会社の未来を担う人材を育成するため、重要です。詳細は「新入社員研修の内容はどうすればいい?新人が伸びる人材育成・教育制度とは」で解説しています。
・管理職(マネジメント)研修
管理職研修では、マネジメント能力を習得します。簡単に管理といっても、人、モノ、情報など、「企業活動に必要な会社の財産を管理する」非常に重要な業務です。部下との関係づくりから、会社資産の管理方法、設備の管理維持や情報統制など実に多岐にわたる重要な物事を管理する能力を習得しなければなりません。
特に、昨今のIT化によって顧客情報漏えいや企業としての倫理面は社会においても非常に注目されている点であり、企業内秘密をどう守っていくか、また、いかに迅速に新しい情報を得ていくかが企業活動を大きく左右していきます。“管理”する立場の意識や取り組む姿勢を備えていなければ、大きな問題であり、その姿勢や知識があってこそ堅固な守り、攻めができるのです。
・役員(取締役)研修
役員ともなれば、「経営人」という立場から会社を動かすこと、社員の生活を維持し向上させること、会社によっては株主への利益還元などを考えていかなければなりません。
“利益を上げる”といった経営的視点はもちろんのこと、社会の事柄に対して常に360度アンテナを張り、市場の変化に対応する必要があります。
何よりも、「ヒトを動かす」立場として、信頼されるに足りる人物としての実績や姿勢が必要です。経理上の資料や情報を読み解く力や言動、信念やミッションを遂行するための強い精神力を培うことが求められます。また、社外研修で同じ立場もしくはそれ以上のポストの人との交流も有益な研修(実地訓練)となってきます。
 

■研修は施設で宿泊することがクリエイティブ性を向上させる

上記のような研修を実施する場合、社外で2泊3日などのスケジュールで施設に宿泊するケースがあります。その大きな理由は「オフィスの外で普段の業務より上の視点」でものごとを考えられるからです。日常ではつい目の前の仕事にいっぱいになります。
場所を変えて頭を切り替えることで、それが新しい刺激となり、普段気づけなかったことや自身のあるべき姿を見つめなおすことができます。
宿泊を含む研修となると費用もそれなりにかかってきますが、それ以上のものを培うことができるでしょう。非日常空間である、施設研修は新しいアイデアや、今後のキャリアを長期的な視点で見ることができる貴重な機会です。ぜひ有効に活用してください。
 

■人事部門の役割とは

新人研修や営業研修、技術研修は、「必要だ」「不足だ」という意識もあるため実施している企業は多いのですが、本来必須なのにも関わらずできてない研修が「管理職研修」といわれています。
例えば、成績が良い営業マンがそのままマネジメントに昇進することは多いですが、会社として、きちんと管理職になるための心構えや研修を施しているでしょうか?“イケイケの営業マン”が管理職になり現場がついていけないようなことはよくあるケースです。
日本企業にわりと多いのは、「歳も歳だしわかっているだろう」「成績が良いやつは管理もスキルもあるだろう」という“勘違い”です。昔からある、「俺の背中を見て育て」という意識がまだまだありませんか?
この勘違いをなくし、管理職としての下地作りやキャリアアップの道を明確にし、教育研修を仕組み化するのは人事部門の役割です。
また、企画した研修の効果がいまいち出ないということがあります。これは「PDCAのDまで行ってC、Aを忘れてしまう」落し穴に落ちてしまっている可能性があります。
特に外部の研修会社が運営するビジネスセミナーをメインで組んでいる場合は要注意です。
たしかにリーズナブルで色々な研修を受けられるのはメリットですが、社員が任意で参加するような場合、受けてほしい欲しい人が受けてくれない、履修するタイミングが読めない、効果検証がしづらいなど、狙いどおりいかず、結局、野放しになるというデメリットがあります。
人事部門としては、①職種および階層ごとにしっかりと研修企画を組む、②対象となる社員にしっかり受講させる、③研修効果を検証する、④しっかりPDCAサイクルをまわすような総合的な研修体系を組むことが理想です。
かなりの企画力と実行力が求められ、思考錯誤すると思いますが、相応の結果は出るはずです。是非、自社に合った研修企画を真剣に考えてみてください。

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ライタープロフィール

くもと編集

マーケター兼編集者
FOC 当コンテンツの編集者。 宝飾業界と広告会社を経て2008年 FOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。 「FOCのサービスに直接関係のない記事であっても、読んでくれた方の役に立つ情報をお伝えしていきます。」

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