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2017.03.28 掲載 2023.11.01 更新

「人手不足」がアウトソーシング導入のきっかけに【アンケート結果 2017年実施】

個人のスキルに影響されがちな庶務業務を平準化

庶務業務サービス

リサーチ結果レポート
2017年2月下旬に「アウトソーシングのイメージや効果」について、NOCが独自にネットリサーチを利用してアンケートを実施しました。
結果の一部を共有しますので、間接部門系のアウトソーシングに興味がある方は是非参考にしていただければと思います。
対象者の主な明細

・対象地域 全国
・回答者数 1,000名
・年齢性別 22~65歳の男女
・アウトソーシングの検討もしくは導入経験者
・所属企業の年商 10億~1,000億円
・所属企業の従業員規模 100~1,000名

 

■リサーチ結果の概要

質問全体を通していえることですが、「人手不足」がキーワードになっています。
アウトソーシングに期待すること、導入のきっかけ、導入してよかった点、などの回答では、「業務効率化」「コスト削減」という一般的に認知されているものが予想通り1位から3位に来つつも、「人手不足(の解消)」も2位か3位に来ており、少子化、労働者人口の減少、売手市場といった「人材不足」といわれる世相を反映する結果となりました。
また、検討して結局導入しなかった理由、途中解約した理由といった質問に対しての回答では「コスト削減が見込めなかった」がそれぞれ2位に来ています。
「コスト削減」は、導入してよかった点として上位にランキングされる反面、検討中に導入を見送った理由でも「コスト削減が見込めなかった」、また、実際に導入し解約した理由でも「コスト削減できなかった」が上位の回答としてランキングされる、両極端の結果が出ました。これは期待値と実際に提案を受け導入した後の実感とのギャップがあることが推測できます。
そもそもアウトソーシングできない業務だったのか、候補・選定したアウトソーサーが要望に応えられなかったのか、本アンケートでは、そのギャップの原因まではわかりませんが、“アウトソーシング検討時には期待する効果と現実にギャップが発生しうる”ことは事前に留意しておいてもよさそうです。
次からは代表的な質問に対しての結果を説明していきます。
 

■アウトソーシングを検討したきっかけ

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回答者1,000名のうち実際に導入した人509名に、アウトソーシングを検討したきっかけを聞いたところ(複数回答)、1位は「業務効率化」28.1%で、2位がなんと「人手不足」26.5%でした。
2014年のNOC独自のアンケートでは、1位「業務効率化」30%、2位が「コスト削減」28%でした。
(参考 【アンケート結果】アウトソーシングを検討した企業担当者の4割が実際に導入している
前回とはリサーチ方法や対象者属性やサンプル数が違うため単純には比べることができませんが、やはり現在の日本の労働市場で顕在化している人手不足を反映していると思われます。
<補足>
前回の選択肢には「人手不足」がなく、自由記述欄に数件「人手不足」に近しい言葉がある程度でした。また、近い選択肢である「担当者退職・異動」がその代りに選択されていたとしても7%(4位)しかありませんでした。
 

■アウトソーシングのイメージ

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導入検討・実際に導入した人にアウトソーシングのイメージを聞いてみました。ここでも「人材不足の解消」が2位となり、「業務効率化」「コスト削減」といった“定番”のイメージに食い込んできています。企業にとって、人手不足という問題が大きくなってきている事実とともにアウトソーシングをその解決方法のひとつとして認識していることが推測できます。
 

■課題を感じている業務

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課題を感じている業務について質問(複数回答)をしました。「IT機器の保守運用」が最も多く、次いで「データ入力」「会計」「給与計算」業務に課題を感じている人が多いようです。
「IT機器の保守運用」は専門的な知識やスキルが必要であったり、新しいテクノロジーへのキャッチアップといった点で、社内のリソースで対応しきれない企業が多いのかと思われます。
また、「データ入力」「会計」「給与計算」は情報の変換や別システムへの入力などが作業として共通しています。データ処理関連の業務は共通した課題してみることができます。
 

■アウトソーシングの予算

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アウトソーシング導入をした方に、年間の予算を聞いてみました。「わからない」が多かったものの、100万円未満(特に「税務」「会計」「財務」などのアウトソーシング)が31%と多く、100万円以上300万円未満(特に「総務・庶務」「アンケート調査」など)が19%、300万円以上500万円未満(特に「IR」「資産管理」など)が15%、500万円以上1,000万円未満(特に「IT関連」など)が9%と続き、アウトソーシングの予算としては1000万円未満が約75%を占めています。
アウトソーシングの運用体制が常駐型か切出し型によっても予算が違ってきますが、人件費ベースでいうと1名から2名程度分を対象となる業務のアウトソーシング予算として考えている企業が多いといえます。
 

■アウトソーシングに最も期待すること

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アウトソーシングに最も期待することは1位「業務効率化」、2位「コスト削減」に続き、ここでも3位に「人材不足の解消」がランキングされました。
弊社Webサイトでもよく使うキーワードである「品質の向上」「属人化の解消」などは、期待としては優先順位が低いことがわかり、アウトソーサー側が訴求したいポイントとのギャップを感じる結果でした。
 

■アウトソーサーを選定時に重視する点

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前章の期待することでは、「品質の向上」の優先順位が低いと説明しましたが、アウトソーサーを選定する際に最も重視する点は、「品質」25.9%、「コスト」23.0%となりました。
これは、「業務効率化」や「コスト削減」「人材不足の解消」に期待しつつも、実際に選定する際は、アウトソーサーの提供サービスの「品質」や「料金」はきちんと重視していることがみてとれます。「人手不足が解消」するからといって、“安かろう悪かろう”では選定しないという企業姿勢が見え、アウトソーサーへの要求度は高いと思われます。
(当たり前ですが、導入検討するのに失敗はしたくないと考えますよね)
 

■アウトソーシングした感想

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実際にアウトソーシングを導入した人に感想を聞きました。「まあよかった」と「とても良かった」を合わせると82%がポジティブな回答をしています。
個人的にはホッとする回答結果でした。
 

■アウトソーシングを導入してよかった理由

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実際にアウトソーシングを導入した人に、具体的にどこがよかったか聞きました。1位が「業務が効率化できた」33.0%で、ここでも2位に「人手不足が解消された」32.4%が出てきています。
また、個人的に注目したのは「経営戦略に効果があった」7.9%で、「良かったと思うことはない」を除けば最下位という点です。
アウトソーサーとしては、経営戦略のひとつの手段としてアウトソーシングを活用してほしいとは思いつつも、実際は、先述したアウトソーシングのイメージの回答を見ても下位の回答です。アウトソーサーがどう願うかはともかく、アウトソーシングは、“もっと現場寄りの問題解決方法として認知されている”のが現実であるようです。
(当然、回答者の立場によって一概には言えないとは思います。経営者、部長、課長などの役職や組織のレイヤーによって視点が違う点や本アンケートでの経営者の数自体も考慮する必要があります。
また、上位職Aの“手段”が下位職Bの“目的”になり、下位職Bの“手段”がその下の位職Cとっては“目的”なることを考えると、下位職になれば下位職なるほど「経営戦略に効果があった」とは答えることは少なくなるはずです)
 

■導入してよくなかった理由

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逆にアウトソーシングを導入してよくなかったことも聞いています。1位「良くなったと思うことはない」37.7%が圧倒的ですが、2位「あまりコスト削減できなかった」15.5%、3位「ノウハウが蓄積されなかった」13.9%という回答が目立ちます。
アウトソーシングを導入して良かった理由「良くなかった理由」、どちらの質問でもコストに関する回答数が多いことがわかりました。この一見、相反する傾向ですが、導入企業においては、ほかにどんな理由を挙げたとしてもコストは共通してシビアであることが改めてわかります。
 

■検討をやめた理由

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導入せずに検討をやめた理由を聞いてみました。1位「費用対効果が見込めなかった」30.8%、2位「コスト削減が見込めなかった」24.2%の2つが圧倒的に多いことわかりました。
品質や人手不足という点よりも、ここでも「コストに見合うか否か」が最重要ポイントだといえます。
1位の「費用対効果が見込めなかった」ですが、提案見積時にどこまでアウトソーシング対象となる業務をアウトソーサー側がきちんとヒアリングし、コスト算出ができていたかも問題にあるように思えます。
間接部門のアウトソーシングの場合、トライアルができるケースはほとんどないため、営業マンの提案や見積書、企業情報や信用調査という間接的な情報から判断するしかありません。概算見積書をそのまま信用してしまい、実際はオプション費が重なって予想以上のコストになってしまった、ということはよくある話です。
(導入企業がそもそも対象となる業務の正確なコストを把握していないということもあります)
 

■まとめ

ここでご紹介した結果は、今回のリサーチのほんの一部です。ですが、これだけのデータでも色々と傾向が見えて、アウトソーシング導入の参考になるのではないでしょうか。
また、別の機会に本リサーチ結果の違った情報をお伝えしようと思います。

個人のスキルに影響されがちな庶務業務を平準化

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ライタープロフィール

くもと編集

マーケター兼編集者
NOC 当コンテンツの編集者。 宝飾業界と広告会社を経て2008年 NOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。 「NOCのサービスに直接関係のない記事であっても、読んでくれた方の役に立つ情報をお伝えしていきます。」

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