【徹底解説】RPAは魔法の杖? システム導入やAIと何が違う?RPAの効果とは

 

RPAという言葉が流行りだしてから数年が経ち、「RPAの導入について検討してほしい」「RPAに興味があるのだがいったいどんなもの?」「自社で取り組めるところや投資対効果はどうなの?」などRPAに関する話題が出ることが増えているといいます。

しかし、管理部門の方にRPAというと「むずかしい」「ITのことよくわからないんで…」という方は多いですよね。「わからない」ではなく、「現状の仕事と結びついてない」だけなのです。

RPA市場では2017年度は前年比440%、2018年度は250%増という成長率で普及が進んでいます。
(※出展:ITR社データ https://www.itr.co.jp/company/press/181025PR.html

自社の業務や組織を最適化するために、RPAは貴社の一助となる可能性があります。RPAが自社の課題解決にふさわしいのかどうか判断し必要なら検討ができるように基礎知識と「あるある」について解説をしていきます。

 

■RPAってそもそも何?

RPAとは「ロボティック・プロセス・オートメーション(Robotic Process Automation)」の略称です。直訳すると「ロボットの業務自動化」で、ソフトウェアを活用して定型化された業務を自動的に処理、代行していく取り組みのことです。
団体やツールベンダーによって概念や言葉の含む範囲が違うこともありますが、総じて意味が変わることはありません。世間で使われる言葉で混ざって使われているのは、実現できる取り組みという広義の「概念」、とそれを実現する狭義の「ツール」です。まずはこの2つがあることを意識して話をすると「どちらのことを言ってるのか」の理解ができ会話がスムーズになったり、または「混同して話している」なと認識することができます。

次からは「RPA混同あるある」について説明しますが、そもそも念頭においてほしいことがひとつあります。RPAは「デジタルレイバー」、つまり仮想知的労働者といわれていることです。物ではなく「人」であることを意識して読み進めてみてください。

 

■【徹底解説】RPAの混同あるある

あるある1)システムと何が違うの?

「RPA導入、ということは結局システム導入をするってこと?」

システム導入とは現状の業務要件を洗い出し、異なるアプリケーションを利用している場合には連携も含めて仕様を固めて自動化・定型化できるように構築することです。RPAはシステムを活用して定型化された業務を実行する「人」の役割を果たすソフトウェアなのです。

もう予算と改善対象の業務が決まっていてどうしても何かで対応するということであればコスト面とスケジュール、投資対効果によって選定するのが良いでしょう。
システムかRPAか、または双方の共存なのかが選択できるのです。

なにが最適かを決めるのは対象となる業務と、理想とする組織の姿です。その話は最後にまとめてお伝えします。

 

あるある2)エクセルのマクロで解決できる?プログラミングと何が違うの?

かんたんにいうと「自動化できる範囲」が異なります。
行う作業としては近しいのですが、マクロはあくまでMicrosoft社のエクセル機能のひとつです。そのため、もちろんエクセルでしか稼働しません。エクセルだけ利用して完結する業務であればマクロで良いでしょう。

それではVBAというプログラミング言語を取得すれば変わるのか?これもVBAの知識があればRPAできると混同されがちな「あるある」です。しかし、できることとしては同義と捉えてもらって大丈夫です。ですのでVBAを思いついた方はRPAについて正しく理解して頂いているということです。VBAでは対応できる範囲がエクセルだけではなく、Microsoft社のOffice全般に広がります。ですのでVBAの知識があれば、Office内で複合的に自動化することができます。ただし、それもOfficeという特定アプリケーションの中に限定されます

RPAはどこにも束縛されません。

 

あるある3)「RPAとAIはほぼ同じこと?それとも競合する?」って、どっち?

どちらも違います。AIとは「Artificial Intelligence」つまり人工知能のこと。機械学習の進化はめざましく、今まで人間でないと難しいと思われていた「正しく判断する」ことを可能にしています。現段階のRPAはあくまで定型化された業務を自動化していく仕組みと繰り返してきました。ここにAIが共存することでイレギュラーへの対応や、次なる改善へ繋げられるソフトウェアへと進化していくのです。つまり共存して発展していく仕組みのことです。

じゃあ、ペッパーくんにRPAはいってる?

はいってません。ペッパーくんはAIを搭載している人型ロボットです。はま寿司での活躍がアツイですね。呼び出してから時間をすぎたお客はバッサリ切り捨てるツンデレのオペレーションで切り盛りしています。ロボットという言葉に惑わされないよう気をつけましょう。

RPAは、人間のように思考することはできませんが作業の代行・自動化を正確に行えます、つまりアプリケーションやソフトウェアに制限されずに自動化できる巨大なマクロといえるでしょう。

 

■つまり、アウトソーシングや派遣会社から切り替えればいいってこと?

貴社がアウトソーサーや派遣さんに依頼しているPC業務はRPAで代替できることですか?Yesならコスト次第で切り替えをおすすめします。
ここでいう「RPAで代替できること」というのは「イレギュラーを絶対に挟まない」定型化された業務であるかの確認です。
RPAは考えることはできません。RPAの概念を理解していくと、人が入る意味は「考える」ことにフォーカスされます。なんのためにアウトソーシングや派遣さんを依頼しているのか、原点に立ち返るいい疑問です。

 

■0か1か(ゼロイチ)じゃない!最適化に大事なのは「バランス」

生産性向上、業務効率化、働き方改革…この用語に全社で最も取り組むべき、または舵取りをするのは管理部門が担うことが多いでしょう。
その議論においてRPA、システム、アウトソーシング…この選択肢は真っ先に考えられるものです。ではその中で何をどのように選択すべきなのでしょうか。

検討するときに気をつけてほしいことは2点です。

● 「対象としている業務」の解決策だけに終わらないこと
● RPA、システム、アウトソーシングは競合するものではないこと

対象としている業務だけを見ずに、組織全体を俯瞰して判断しましょうということは、部分最適よりも全体最適という当たり前の話です。しかし、つい目の前の業務に追われると部分だけに目が行きがちになります。それは能力云々ではなく、何をゴールにするかという目的意識が必要なのです。
たとえば、システムを導入・入れ替えを検討をする際に失敗しやすいのは「現状の仕組みを代替、置き換えすること」をゴールと捉えることです。それでは社員の業務レベルや組織が成長しません。また、結局長期的に見たときに費用が重複したり無駄にかかってしまうリスクやIT化が加速し、完成する頃には新しい仕組みやテクノロジーがあるかもしれません。

このような事案について、相談する相手はシステム会社(SIer、SWベンダー)、アウトソーサー、派遣(採用)会社になります。おそらく自社を選んでほしいので自社に都合の良い言いかたをされることは間違いありません。
NOCもアウトソーシング、コンサルティングの会社です。気持ちはよくわかります。

必要なのは市況を踏まえた「組織(会社)理想の将来像」をイメージ(明文化)することです。そのうえで、派生する業務フローがどうなるのかをイメージして最適な手段を選択していきましょう。実現のためにはしっかりと組織内にプロジェクトを組閣し、組織全体を見ている職責、実力のある人が先導していくべきなのです。

 

自社でしっかりと将来像を持っていればそれに最適な手段を提供してくれうる会社を選ぶだけです。また、それは1社とは限らないことを念頭においてみてください。先に述べたように選択肢は0か1かではなく、共存できるのです。

ライタープロフィール

パプリカ

パプリカ

外資系総合商社と総合マーケティング支援会社にて法人向け営業職を経験。 世の中にあふれる情報をかんたんにわかりやすく、一人ひとりに合ったかたちで伝えることをミッションに活動中。