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2021.02.25 掲載 2022.04.13 更新

財務パーソンが活きる!ヒト・モノ・カネが躍動する企業とは?【第十九回】未来に向けての財務パーソンの役割。

経理代行によって業務の効率化、コスト削減を実現する

FOC経理アウトソーシング

財務パーソン個々の役割の再考。

企業内の様々な部署に配属されている人材には、然るべき役割があり、個々がそれらを機能させることによって、円滑に経営活動が進行します。
しかしながら、「実際の程はいかがなものなのか?」こうした問いに対し、『しっかり出来ている』。と答えられる方は、どのくらいいらっしゃるのでしょうか。恐らく多くの方は、目の前の仕事をこなしながら、時折生ずる問題点に直面し、自分なりに乗り越える場面はあっても、自身の役割がきちんと機能しているか否か、改めて考えてみる機会があまりないのが現状ではないでしょうか。
さて、ここで財務パーソンであるあなた自身に焦点を絞ってみましょう。財務部内にて既に活躍し、企業内での貢献度も高いでしょうが、本項に目を通すこの機会に、再考してみることをお勧めしたいのです。今更感を持つ方もおられるかもしれませんが、本項を読み終える頃には、あなたなりに軌道修正すべき箇所が見つかるかもしれません。
日々の担当職務を振り返りながら、どうぞ読み進めてください。
 

社員らの『役割』に触れている財務パーソンだから出来ること。

財務パーソンは、投資家や金融機関といったステークホルダーが、企業に対する評価基準として、もっとも重要視する財務データに多く触れる機会があります。
さて、ここで財務データの正体とは何か、今更ながらですが、改めて考えてみましょう。勿論、様々な意見があるでしょうが、決して無機質な数値や勘定科目の羅列でないのは自明の事実のはずです。更に深く追求していけば、社員らが営業や企画など、切磋琢磨しながら、役割を全うすることによって、得られた成果が表れている、との見方が一つにあるでしょう。
言い換えれば、財務パーソンらは、日々扱っているデータ類をとおし、社員らの『役割』に触れているのではないでしょうか。こうした財務パーソンならではの環境下を踏まえ、筆者がお勧めしたいのは、財務パーソン一人一人が様々な角度から、データを紐解き、自身の役割をブラッシュアップすることなのです。こうした取り組みを続けていけば、他部署らの役割も更に活性化され、収益・利益に繋がるような活動を興す期待も出来るでしょう。ひいては、ステークホルダーから、多くの支持が得られることも、可能になるのです。
では、具体的な方法ですが、視野をどんどん広げれば、無数にあるでしょう。今回はお勧めの位置として、以下の三点を示します。
◆POINT1:ルーティンワークの整備
まずは、あなたが担当するルーティンワークの整備からスタートを切ることをお勧めしします。なぜなら、日々取り組むルーティンワークこそが、あなたの役割を最大限に発揮させる源であるので、ここが危ういと次のステップに踏むことが、困難だからです。
たとえば、あなたがスタッフクラスであれば、データ入力や財務関連資料の配信といった仕事がルーティンでしょう。どのような意識で取り組み、貢献度がどれくらいなのか、振り返ってみてください。もし、単なる事務処理の位置で、ミスなく効率よく、といったところばかりに力点を置いているのであれば、直ちに軌道修正が必要でしょう。
前述したように、財務パーソンは、財務データを通して、関連部署らの貢献度に触れることが出来る環境下にいます。よって、あなたが日々当たっているルーティンワークをとおし、関連部署らの行動と効果の程を分析・判断し、関連部署や上司等に現況を報告して、改善点を起案するなど、本質的なところが出来ているか、自問自答してみるのです。そこまでの役割が出来ていないのであれば、データを整理して、あなたが気づきやすい環境を整えたり、不足な情報を上司に求めたり、改善を図ることが肝要です。
勿論、各人のレベルや状況によっては、困難なケースがあるでしょう。より知識を深める、或いは、やり辛い箇所をピックアップして、先輩や上司を通して、財務部内で起案するなど、遠慮せずに当たってみてはいかがでしょうか。
ルーティンワークの本質を理解し、入力やチェックばかりに注視するのではなく、関連部署等に対してのアウトプット→アウトカムに繋がっているのか、正しく検証することは、外してはならないでしょう。

 
◆POINT2:関連部署からのヒアリング
次に財務部全体に視野を広げ、役割が果たされているか否かの検証をしてみましょう。財務部側の独りよがり、自己満足に終わったら本末転倒です。POINT1でも触れたように関連部署に対し、情報配信等を講じているでしょうが、ひょっとしたら、相手方の関連部署内では、あまり役立たないものであったり、或いは、もっと別の類の情報やアドバイスを求めていたり、といった本音が潜んでいることなど大いにあり得るものです。
たとえば、既に部署内で分析が出来ているデータで、財務部から配信される頃は既に遅いために、見ることもなく捨てられている、或いは、財務関連の専門用語の羅列ばかりで解りづらいため、スルーしているなど、財務部が知らない裏事情が存在しているかもしれません。こうした課題を放置していれば、財務部内の存在価値が薄れていると捉えられても仕方がありません。改めて財務部がどのような情報を関連部署らに配信しているのか、棚卸し、改良点を探って刷新することは、基本中の基本でしょう。
もし、あなたがスタッフクラスであれば、現場視点を持って、他部署の同僚らから、実情をヒアリングすることは可能ではないでしょうか。現状報告をして、より良い情報発信のために、内容を刷新すれば、更に財務部の役割は強化出来るでしょう。
あなたの行動を皮切りに、財務部門全体の役割の機能改善を図ることが出来るかもしれないのです。腰を上げるのは今かもしれません。

 
◆POINT3:人事考課との連携がなされているか?
最終ポイントは、いよいよ財務マネージャーの出番です。本連載の中で、筆者は財務部と人事部との連携を図る必要性を何度か説いてきました。今回の『役割』についても同様に人事部との連携は欠かせないはずです。その理由の一つに人事部が中心となって行っている人事考課があります。多くの企業で導入している人事考課制度とは、上司らと共に自身の職務達成度を様々な角度から評価し、今後、各人がどのような方向性で職務を遂行するか、といった普遍的なものですが、こうした制度は人的資源を有効に投入して活性化させ、各人の成長ならびに自社経営の発展にも繋がっていくようなものでなくてはならないでしょう。
つまりは、財務の役割の中でも重要な要素である、経営リソースの有効活用をとおし、企業価値を高めるところと大いに関連性があるはずなので、自社内の人事考課の基準に改善箇所があるか否か、確認することは急務です。こうした職務はスタッフクラスでは、中々困難でしょうから、財務と人事のマネージャーによる相互間で、進める必要があるでしょう。
ただ、筆者が取材した中では、こうした人事考課制度が形骸化され、単なる年中行事の位置になっているケースを見聞きすることが少なくありません。勿論、万全な体制で講じられているところもあるでしょうが、人事部は敷居が高く、特に人事考課といったデリケートな部分は、物言いしにくいこともあるため、長きに渡って見直しがされていないケースがあるものです。
さて、あなたが属する企業組織内の人事考課はいかがなものでしょう?もし、わずかでも疑問視されるのであれば、直近に行われる部署間会議にでも、人事考課基準の内容について、議題に挙げるなどして、進展させてはいかがでしょうか。あなたの一歩が財務部の役割を強化するばかりではなく、抜本的な人事考課制度改革に繋がる可能性があるかもしれません。

 
 

企業価値を高める活動を常に問う。

“財務部の役割は十分に果たされている”。と判断されるのはどのような状況なのでしょう?筆者は、むしろ、そのような場面が訪れるのは、危ういと考えます。
つまり、あらゆるステークホルダーの評価に直接関わる財務パーソンの役割は、不変的なものばかりであるはずはなく、自社内における組織の変化、社員の構成といった内部環境、そして社会情勢といった外部環境の変化も鑑みながら、今後の役割を追求して、進めていくような体制でなければならないと感ずるからです。
さて、今も尚、終息する兆しが見えないコロナ禍において、あなたが属する財務部内の役割は、見直されたでしょうか?今般の未曽有な事態のみならず、先々の未来は予期せぬ事態が起きる危険性が潜んでいるのは、誰も否めません。もし、何ら変わることなく、今日まで過ごしていたのであれば、先々は危ういでしょう。
財務部内の上層部のみならず、若きこれからの財務パーソンの英知も謙虚に掬い上げながら、ヒト、モノ、カネといったリソースの活用策を探り、具体的にどのように企業価値を高めるかといったことに、“これしかない!”といった答えはありません。本項にて記述されていることは小さなヒントにすぎません。財務パーソン一人一人が未来を見据えながら、役割をブラッシュアップし続けては、いかがでしょうか?
こうした財務部の活動なしには、自社の経営を持続させる保証などないのです。
 
 

経理代行によって業務の効率化、コスト削減を実現する

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ライタープロフィール

田村 夕美子

経理環境改善コンサルタント・ビジネス系作家。(HP:https://giftwind.jp/)経理関連のセミナーや「日経ウーマン」「ダイヤモンドオンライン」など各種メディアへの執筆を中心に活動中。「できる経理の仕事のコツ」(日本実業出版社)など著書多数。 最新刊「税理士のためのコミュニケーション術」(第一法規)が好評発売中。インスタグラムにて『前向きビジネスパーソンに贈るYumiko録×夕美子録』配信中。https://www.instagram.com/yumiko.tamura.giftwind/

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