くもと編集
マーケター兼編集者
FOC 当コンテンツの編集者。
宝飾業界と広告会社を経て2008年 FOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。
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RPAと一言で言っても実は種類は多彩です。作業を自動化できるすごいツール‥と聞くと敷居が高いのですがまずは無料で使えるタイプもあります。実際に導入する場合は年間数十万〜から費用が発生するので、まずはコストをかけずに機能を試して自社にも使えるか確認してみましょう。合わせて無料版やトライアル版のメリット・デメリットもご紹介します。
この記事の目次
Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)を略した言葉であるRPAは、そもそもどのようなものなのでしょうか?企業内でどのように役立つのか解説します。
パソコンで行う定型業務や単純作業を記録させたロボットにより『業務を自動化』するのがRPAです。例えば、定型業務の多い経理や総務といった部署など、企業内のさまざまな場所で業務の効率化に役立っています。
自動化するには、業務の手順を記憶させるシナリオ作成が必要です。ツールによってシナリオ作成の仕方には違いがありますが、誰にでも分かりやすく作られているものがたくさんあります。
記録するボタンを押して自動化したい作業をするだけで、シナリオ作成できるものもあるため、業務担当者が簡単に使いやすいです。またプログラミングが不要なツールもあり、IT関連部門以外でも導入しやすいでしょう。
人に代わって単純作業を行うRPAを導入すると、社員は他の本質的な業務に充てることができるため、1人あたりの生産性向上が期待できます。本来行うべき業務に注力しやすくなり、他の仕事に着手することも可能です。余裕ができることで新たなアイデアを形にしていくこともできるでしょう。
RPAは人とは異なり24時間稼働できる上に、処理できる量も遥かに上回ります。RPAなら、今までこなせなかった業務量でも安心して任せることができるのです。
加えて、RPAの実行する作業は初期設定さえ終えれば、人ならどうしても発生してしまう疲労や勘違い、不注意によるミスはありません。高速で正確に業務を実施できるのです。そのため、ミスのリカバリによる時間ロスや、ミスを見越したチェック体制の負担も削減できます。
RPAの導入時には、自動化したい自社に合ったタイプを選びましょう。適切に選ぶことで、RPAを存分に生かせます。
まずは想定している業務がRPAに向いているかの判断をしましょう。マニュアル化できるほどルールが明確であることです。イレギュラーが多くマニュアル化できない、案件ごとにやり方を変えているような業務は向いていません。
導入したい業務量もポイントです。部門単位か全社規模か、そして処理したい業務量によってツールの選び方が変わるからです。たとえば部門単位の導入で、パソコン数台で済む作業なら、パソコンに直接インストールする『デスクトップ型』が向いています。反対に部門横断をするような全社的導入なら、大量作業が得意でアカウントの一元管理もできる『サーバー型』を選ぶようにしましょう。
最後に、ツールを提供するベンダーのサポート体制もチェックしましょう。サポート自体が費用に含まれている場合もあれば、別途費用がかかることもあります。ツールの価格だけを純粋に比較するのではなく、見えないサポートの有無や内容、そしてセキュリティポリシーも確認して判断しましょう。
どのRPAツールが自社に向いているか、結局は導入してみないとわからないものです。導入ツールを迷っているなら、可能であればトライアルして比較するのがおすすめです。どれだけ事前に設計していても想定外の事態は起こります。そのため、実際に使ってみることで、漏れていた必要な機能や要件が浮かび上がり、より良い導入を進められるでしょう。
ここでは無料で利用できるRPAツールをご紹介します。
プログラミング不要で作業の自動化ができる『UiPath Community Edition』は、無料で使えるRPAツールの中でも代表的なものです。ドラッグアンドドロップするだけで直感的に操作ができます。
ほんの数分で自動化の設定を完了させることも可能です。ツール内が全て日本語に対応していることも、操作のしやすさにつながっているでしょう。
作成したロボットの管理を行うUiPath Orchestratorとの統合はできませんが、その他の機能は有料版と同じように使えます。
導入の仕方や利用方法が日本語で解説されている他、UiPathアカデミーという無料のオンライン学習サービスがあるのも魅力です。サポートこそないものの、充実の教育環境でスムーズに導入しやすいでしょう。
サービスサイト:UiPath Community Edition
Webベースで利用できる『Automation Anywhere Community Edition』は、RPAに機械学習の要素をプラスした充実の機能が特徴のツールです。作成したロボットの運用分析もでき、定期的な見直しでより自社に合う使い方ができます。
高機能でありながら、基本操作はドラッグアンドドロップで行う仕様です。そのため、担当者のスキルに合わせたロボット構築ができます。
無料のオンライン学習サービスを使いながらスキルアップも可能です。統合プラットフォームによるサポートも受けられます。
高機能で学習環境も整っていますが、企業の利用はスモールビジネスに限定されている点に注意しましょう。マシンとユーザー数がともに250台未満、年間収益5億円(公式サイトでは500万ドル)未満でなければ利用できません。
サービスサイト:Automation Anywhere Community Edition
『RPA EXPRESS Starter』は完全無料で、自動化のために必要な機能を使えるという点が特徴です。企業規模の大小や業種も問わず導入できます。
機能制限がないため、RPAがどのようなものなのか実際に導入して体感してみたいという企業にぴったりです。また、期限もないため、費用対効果を検証する十分な時間も取れるでしょう。
有料版との違いは、ロボットの集中管理ができるかどうかです。RPA EXPRESS Starterでは一元管理できる機能がないため、ロボットが増えたときの管理は難しくなります。
ただし、管理機能が必要になればいつでも有料版へスムーズに移行が可能です。まずは無料で始め、必要に応じてアップグレードするという使い方がおすすめです。
サービスサイト:RPA EXPRESS Starter
パソコンやサーバーにインストールして利用するRPAが多い中、『Robotic Crowd Agent』はインターネット環境さえあれば使えるクラウド型RPAツールです。Google Chromeの拡張機能として無料提供されています。
そのため、Chromeが利用できればWindowsはもちろんMacでも利用可能です。ただし、使える機能は記録とデータの抽出という二つに限定されています。
使える範囲もブラウザ・CSVファイル・スプレッドシートのみです。複雑な作業向けではありませんが、ブラウザで行う単純作業を自動化したいというニーズを満たすには十分でしょう。
複雑なRPAは使いこなせそうにないという場合にも、シンプルな機能でRPAに慣れていけます。
サービスサイト:Robotic Crowd Agent
無料のRPAツールを使うメリットには、どのようなものがあるのでしょうか?代表的なメリットを紹介します。
まず挙げられるメリットは『無料で使える』ことです。RPAツールは正式に導入すると年間数十万〜数千万規模で費用がかかります。予算をかけるほどの作業ではないが効率化したいとき、または予算が確保できなかったり、そもそも自社で使えるか確認ができないうちに投資の判断ができないという場合に非常に便利です。まずは気軽に試してみたい、正式導入を見据えて検証してみたいというときにぴったりです。
使える機能が最小限で『シンプル』という点も、初めてRPAツールを利用する企業にとってはメリットになるでしょう。最初から複雑な機能が搭載されているRPAツールは、使いこなすのが難しいものです。
シンプルな機能のみで構成されていれば、慣れるまでの時間が短く、導入してすぐに使いこなせるでしょう。RPAの理解を早めることにもつながります。
サイトをどれだけ読み込んでも、実際にRPAツールを導入して自社に活用できるのかイメージがつかなかったり、確信がもてないことは多いでしょう。本格的な導入前に無料で試してみること、自社に必要かどうか適切に判断できるでしょう。
また、実際にRPAツールを使う担当者の認識をすり合わせるのにも役立ちます。これまで一度もRPAツールを使ったことがない場合、ツールの導入で実際にできることとイメージにずれが生じる可能性があるからです。
メリットがたくさんある無料のRPAツールですがもちろんデメリットもあります。使ってから期待ハズレとならないよう、デメリットも理解しておくことと有償版で解決できるかもあわせて知っておきたいところです。
無料で使えるRPAツールは、『機能に制限がある』ケースがほとんどです。そのため、導入してもRPAツールの本当の便利さや成果を実感できない可能性があります。
例えば、ごく単純な作業に利用できても少し複雑な処理が生じると使えないこともあるのです。あくまで必要最低限の機能が使えることをふまえて、有償版なら解決できるのか、また費用をかけても追加すべきかどうかを検討してみると良いでしょう。必要な分だけの投資ができ安心です。
無料ツールの場合、ユーザー同士で情報交換できるコミュニティが国内にはほとんどありません。
そのため、分からないことや緊急事態が発生したとき相談する先がなく情報交換できないため、同様の解決例を知ることもできません。無料であればサポートも制限があることも多いため、対処法が分からず導入できないことや、導入しても使いこなせないことがあります。
『十分なサポートがない』というのも無料RPAツールのデメリットです。簡単な説明はあっても、詳しいマニュアルが用意されていないことがあります。そのため、いざ使おうとすると、どこから操作すれば良いのか分からない、設定の変更方法も確認できない、という事態が生じます。また、サポート体制もなかったり、制限があったり、疑問を解消できないことも多いでしょう。
そのため、全く初めて状態から導入するのは難しいことがあります。無料でありながら素人で自力で導入するための万全の環境が整っているツールは、一握りのみと言えるでしょう。
海外のRPAツールを使う場合、サポートはほとんどが『英語』です。そもそもすべての英語表記のみであったり、日本語版のマニュアルが用意されていても、問い合わせは英語対応のみがほとんどです。
そのため、英語のやり取りに慣れていない場合には自力で解決していくしかありません。
導入前に無料で使えるトライアル期間が設けられているRPAツールもあります。本格的な導入を前提にサービスを検討するなら、無料で使えるタイプよりトライアル期間があるツールの方が向いているでしょう。
『BizteX cobit』はクラウド型のRPAツールです。最短即日で利用できるため、すぐに使い始めたいという場合に向いています。
最初の7日間はトライアル期間のため、無料で利用可能です。その間、操作性や使い勝手の良さを試せます。
今後も無理なく使えそうと判断したら、エントリープラン・スタンダードプラン・プロフェッショナルプランのいずれかに移行しましょう。いずれのコースを選んでも、低コストで導入できます。
Webシステム上の操作が得意なRPAのため、デスクトップアプリケーションには対応していません。ただし、ユーザーの要望を取り入れたスピーディーな機能改善が実施されているため、利用できる機能がどんどん増えています。
サービスサイト:BizteX cobit
NTTグループが開発している『WinActor』は、純国産ツールという点が特徴です。導入からサポートまで全て日本語で行われるため、慣れない英語に四苦八苦することがありません。
ハンズオンセミナーで実際の機能を確認できる他、代理店によっては30日間のトライアル期間を設けているところもあります。代理店ごとに異なる特典が付与されるケースもあるため、比較して選ぶと良いでしょう。
自動化できるアプリケーションに制限はありません。パソコンにインストール後、通常通り作業することで自動化の手順を生成します。専門知識不要でロボットを作成でき、社内のどの部署でも導入しやすいでしょう。
サービスサイト:WinActor
有料版と全く同じ機能を1年間無料で使えるのは『Kofax RPA』です。他のRPAツールのトライアル期間が7日間や30日間であるのに対し1年間も使えるため、十分な検証を重ねられるでしょう。
Webサイトから情報抽出するスクレイピング機能から発展したRPAのため、Web上で行う操作の自動化に向いています。具体的には、データ収集・社内外の情報統合・部門横断的な業務などの自動化が実現可能です。
サーバーにインストールして利用するタイプのため、将来的に利用範囲を全社に広げたいという場合にも向いています。
サービスサイト:Kofax RPA
『Blue Prism』は30日間無料で使える無償評価版が用意されています。クラウド型とデスクトップ型が用意されていますので、使い勝手に合わせて選びましょう。
インストールにはMicrosoft Azureのアカウントが必要なため、事前に用意しておくとスムーズです。180日間限定で利用できる学習環境があるのも魅力と言えます。
無償評価版を実際に使いながら、RPAをより高度に使いこなせるようレベルアップできます。徐々に機能を学び活用方法を身に付けることで、自社にぴったりの自動化ができるようになります。
サービスサイト:Blue Prism
無料トライアルがあるツールは、導入前に製品版と同じ機能を無料で試せるのが魅力です。無料トライアルがあることでデメリットになることはあるのでしょうか?
まず、無料で使えるトライアル期間に『期限が設定されている』ことです。
トライアルが終わるときまでに、有償契約をするか、利用をやめるか決める必要があります。限られた期間内にしっかり判断できるよう、始める前に気になるポイントを社内で確認し、挙げておくと良いでしょう。トライアル期間中に気になるポイントを確認、解消し導入する具体的なイメージがつくようスケジューリングしておくことが重要です。。
期間は無限ではないため、トライアルの期間を有効に活用することが重要です。
そもそも自社が求める条件を満たすRPAツールかの判断は事前に行っておきましょう。無料があるからと言って「まずRPAを試したいから無料でできるものでやってみよう」ではそもそもやりたいことが実現できない可能性もあります。業務時間は有限ですので、せっかく試すのであれば費用面だけでなく、実利につながるかどうかを見極めてから実行に移しましょう。
ご紹介した通り、RPAツールの中には完全無料で使えるものや無料トライアルのあるツールがあります。高額RPAツールを導入する前に利用することで、使用感を確認してから導入を検討できるというメリットがあります。
記事でご紹介したとおり、業務の自動化は、内容によって向き・不向きがあります。代替したいと考えていた業務が、マニュアル化に至ってない場合、できるかどうかの検討から始まります。規模が大きい企業であればあるほどルールを統一化するのは非常に難しく時間がかかります。全社的な導入ではなく、業務単位のスモールスタートに縮小しても必要であるか、また向いていない場合はRPAという手段を諦め他の手段を模索することもひとつです。あくまでRPAは手段の一つであることを忘れず、本来の目的を見失わないようにましょう。向き、不向きなどの検討を自社でできないようであれば、パートナーに相談してみるのもおすすめです。
RPAの導入には、自動化業務の切り分けや設定の難しさなど様々な課題があります。そこで、アウトソーシング30年/1000社の実績と高い専門性を持つFOCが、失敗しないRPA導入方法を詳しく解説。FOCは最適なRPAの業務フローを構築をサポートします。
サービスの特徴
FOCは、30年/1,000社以上のノウハウを活かし、御社のコア業務の生産性向上、バックオフィス部門のコスト削減に貢献します。
ライタープロフィール
くもと編集
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宝飾業界と広告会社を経て2008年 FOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。
「FOCのサービスに直接関係のない記事であっても、読んでくれた方の役に立つ情報をお伝えしていきます。」
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