日本国内でのRPA市場規模は?シェア率が高い3つのツールも解説

RPAは日本国内でどの程度普及が進んでいるのでしょうか。市場規模や傾向について解説します。また、RPAを導入するメリットや、国内でシェア率の高いツールを紹介するので、自社で導入する際の参考にしてください。

 

日本でのRPA導入状況は?

rpa シェア 日本

RPAは主にデスクワークなどで発生する定形作業を自動化するロボットとそれに関連するツールを指し、欧米諸国をはじめ、世界中で普及が進んでいます。日本国内で見た場合、どの程度普及が進んでいるのでしょうか。ITリサーチ会社の調査結果から、国内の導入状況について解説します。

RPA国内利用動向調査2020|MM総研

日本のRPA導入は3割超え

ITリサーチコンサルティング会社「MM総研」の調査結果によれば、2019年の11月時点で国内のRPAの導入率は38%となっており、ほぼ4割近くに上っています。前年と比べると16ポイントも上昇しており、いかに日本のRPA導入が急速に進んでいるかがわかります。

RPA導入率を業種別に見ていくと、金融の分野が59%ともっとも高く、学校・医療福祉や流通業での普及が著しいことがわかっています。

また富士通グループのインテグレーター「富士通マーケティング」のアンケート調査結果によれば、部門別に見ると経理・財務や人事・総務でのRPAの普及率は高く、マーケティング部門や情報システム部門も高い結果となっています。

RPA導入に関するアンケート調査結果にみる国内企業の導入状況|富士通Japan

大手企業では半数程度が導入

MM総研の同調査結果では、年商1,000億円を超える大企業の導入率は、19年11月の時点で51%を占めることが判明しています。18年6月時点では27%でしたので、著しい普及率と言えるでしょう。

未導入と回答している企業も19年11月の時点で19%となっており、2割を切っている状況です。大企業に属する企業のうち、およそ5社中4社が導入しているという結果となっています。

中小で見ると、導入は3割を切る

大企業と比較すると、中小企業は高い普及率とは言えないでしょう。19年11月の時点での導入率は25%となっています。ですが、18年6月時点では17%で、総合的に見れば伸びている傾向にあると言えます。

大企業と比較すると、中小企業は予算の問題や担当者の確保など、RPAを導入する環境が整えにくいという要因があるようです。

スモールスタートで始める傾向にある

海外では、RPAを全社導入から始める企業も多く、「Blue Prism」のように大規模導入を前提としているRPAツールも少なくありません。

海外事情と比べると、日本のRPA導入はスモールスタートから始まる傾向にあります。

これは、海外では作業用のツールや技術を導入する場合は経営者が決定権を持ち、現場に普及させるトップダウンの方針が主流であるのに対し、日本は現場の意見を重視して上に意見をあげるボトムアップの傾向が見られるからだと言われています。

そのため、1部署や1チームから試験的に導入してみるという試みをとる企業が多く、キャッチアップに時間が掛かる傾向にあるようです。

 

日本のRPA市場でのシェア分析

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続いてMM総研のデータを元に、日本のRPA市場でシェアの高いツールを紹介します。ツールの特性を把握し、自社導入の参考にしてみてください。

RPA国内利用動向調査2020|MM総研

WinActorとは

導入している社数で比較した場合、1位に選ばれているのが「WinActor」です。

WinActorは、NTTグループが提供している純国産のRPAツールです。PC1台から導入可能なフットワークの軽さ、NTTグループによる手厚いサポートが人気の秘密と言えるでしょう。

性能も充実しています。ExcelやWordなどのマイクロソフト社のオフィス製品をはじめ、ERP(Enterprise Resource Planning、企業資源計画)やOCR(Optical Character Recognition/Reader、光学的文字認識)など、Windowsで利用できる、さまざまなアプリとの連携が可能です。

シナリオの設計も、コーディングが不要で、エンジニアでなくても作成できます。また、トライアルからスタートできるため、使用感を確かめてから導入を検討したいと考えている企業でも安心して利用できるツールです。

WinActor

UiPathとは

大企業において急速に普及が進んでいるのが「UiPath」です。海外でもトップシェアを誇るRPAツールです。

多種多様なタイプのロボットが管理でき、AIとの組み合わせによって広範囲な業務を自動化することが可能です。拡張性・セキュリティともに高く、日本では100社以上の金融機関への導入実績があります。

日本語にも対応済みで、日本語のサポートも行っています。Webブラウザとデスクトップの両方から利用でき、ドラッグ&ドロップで設定を変更できるなど、操作性も抜群です。

UiPath

BizRobo!とは

「BizRobo!」はUiPathやWinActorと同様、日本で高いシェア率を誇っているのが特徴です。10万体超のロボットの開発・運用実績とノウハウがあり、RPA導入の検討段階から、適切なツールとテクノロジーを提案してくれます。国内1,500社以上で導入実績もあるツールです。

Webサーバー1台で複数のロボットが作成でき、Web上におけるデータ収集や処理を得意としています。ロボットの作成にはコーディングも不要なため、エンジニアでなくても開発が可能です。

チュートリアル動画やセミナー、有償研修など、RPAを学ぶ環境が整っているのも、BizRobo!が選ばれる理由と言えるでしょう。

BizRobo!

 

日本国内でRPAを導入するメリットとは

rpa シェア 日本

RPAの導入が日本国内でなぜこれほど急速に進んでいるのでしょうか。その理由を解説します。

費用を抑えられる

RPAを導入することにより、コストが大きく抑えられます。RPAの処理速度は人間より速く、PC1台で10人分の作業を行うことも可能です。サーバー型のRPAの場合、PCのスペックに処理能力が依存しないという強みがあります。

RPAツールは病気や怪我で休んだり、退職することもないため、採用コストも抑えられるでしょう。繁忙期などは管理するPCを1台増やせばよく、同じ作業に人のリソースを投入した場合と比べて、費用がはるかに低くなります。

ミスを防止

人であれば、長時間も単調な入力作業やデータの抽出といった細かい作業をさせると集中力も切れ、ミスが発生する可能性も高くなります。経理や財務の事務処理のミスは一つの数値がずれると全体的に数値がずれてしまうこともあり、後々で間違いを探すためにも時間が掛かるものです。

RPAツールであれば、機械が自動で計算するため、長時間作業させてもミスは発生しません。そればかりか、データ上の計算が正しいかどうかを検分する作業も、自動で行うことが可能です。

生産性の向上

RPAの導入によりコストを抑えられると同時に、人材のリソースをコアな業務に集中することができるようになります。

例えば営業であれば、顧客情報の整理や資料の作成の一部をRPAに行ってもらうことで、営業担当者が本来集中すべき商談や顧客とのコミュニケーションに注力することが可能です。

またRPAは24時間一定のパフォーマンスで働かせることもできますし、営業時間外のカスタマーサポートも担うことができます。

こうした点から、生産性の向上に大きく貢献する可能性を有しています。

 

まとめ

日本国内のRPAシェアは、大企業を中心に普及が進んでいます。中小企業でも大企業ほどではないものの、RPAが徐々に浸透している傾向にあるようです。

RPAツールの中でも、国内でシェア率の高いツールは導入実績も豊富でサポートも手厚いなど、支持される根拠があるので、ツールの選定に迷ったら選んでみるのも良いでしょう。RPAを導入して業務を自動化することで人的リソースを有効利用できるため、生産性の向上などさまざまなメリットが生まれます。

 

 

ライタープロフィール

パプリカ

パプリカ

外資系総合商社と総合マーケティング支援会社にて法人向け営業職を経験。 世の中にあふれる情報をかんたんにわかりやすく、一人ひとりに合ったかたちで伝えることをミッションに活動中。