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2021.03.20 掲載 2022.04.13 更新

RPAのメリットとは?導入の成功事例も併せて解説

間接部門にロボットを導入し業務効率化

NOC RPA導入・サポートサービス

RPAを導入する企業が増えているのは、そこに明確なメリットがあるからです。RPAを導入することで、企業にどのようなメリットがあるのでしょうか。RPAを導入したことで得られるメリットを、成功事例と共に見ていきましょう。

 

RPAとは?

 

rpa メリット

RPA(Robotic Process Automation)とは、人間が行っているオフィス業務を自動化させるための技術です。業務効率化や生産性の向上が見込め、導入する企業は増加傾向にあります。

業務改善を目指す選択肢の一つとして、RPAを理解しておきましょう。RPAの概要や人工知能との違い、3つのクラスについて解説します。

 

定型作業をロボットが代行する

RPAを導入することで、パソコンを使った定型作業をロボットに代行させることができます。データの集計や入出力、メールの自動送信や伝票の出力など、作業手順が決まっている業務を、人間の代わりの行わせることが可能です。

AIと並べられることも多いですが、AIが処理の判断や複雑な処理を行えるのに対し、RPAは最初に入力された処理以外を行いません。そのため、AIと組み合わせることでより高度な業務を行わせることもあります。

 

作業難易度別の3つのクラス

RPAは、作業難易度によって以下の3つのクラスに分類されます。

 

クラス 概要
クラス1:RPA 単純な定型業務に適用される
クラス2:EPA(Enhanced Process Automation) RPAとAIを組み合わせ、情報解析や非構造化データの読み取りなどの複雑な業務に適用される
クラス3:CA(Cognitive Automation) ディープラーニングや自然言語処理、分析や改善、意思決定などの高度な判断を自動化する

AIと組み合わせることによって、より高度なことが行えるようになりますが、通常RPAといえば、クラス1を指す意味で用いられます。

 

RPAを導入する目的

RPAの導入は大企業を中心に増えています。RPAを導入する企業の目的は何でしょうか。具体的に解説します。

 

働き方改革関連法案

2019年に施行された「働き方改革関連法案」には、長時間労働の制限や有休取得の義務化などの項目があります。これにより、企業は労働者全体の労働時間を抑え、効率的な労働方法を模索する必要が出てきました。

RPAは人間の行っていた業務を代行します。労働時間を抑え、成果を出すための効率的なツールと言えます。そのため、特に大企業では働き方そのものを変えるために導入数が増加しているのです。

 

労働人口の減少

国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口によれば、日本の労働人口は2053年には1億人を割り、2065年にはおよそ9,000万人程度になるという推計がされています。さらには高齢化も進み、働き手の中心である20代から60代の人口も、現在の6割程度になると言われています。

現状は女性の社会進出や外国人労働者の受け入れによって労働人口を維持しようとしていますが、コア業務を担当できる日本人労働者の減少は避けられません。そこで、人手不足解決の糸口となるRPAの導入を検討する企業が増えている一因となっています。

日本の将来推計人口(平成29年推計)|国立社会保障・人口問題研究所

 

RPAを導入するメリット

RPAを導入することで、企業にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。企業が得られるメリットについて詳しく解説します。

 

業務効率化

RPAを導入することで、業務効率化を図れます。RPAは24時間休みなく稼働することが可能で、就労時間に関係なく働けるため、膨大なデータを人間よりも早く処理することができるからです。

しかも、その速度は人間が行うよりもはるかに速く、作業が前後するようなこともありません。営業のように人間の得意な仕事とデータ入力などの機械が得意な仕事を上手く分けることで、従業員の負担を減らすことにも貢献します。

 

コスト削減

RPAによる自動作業は人間よりも速く行えます。そのため、同じ作業にあたる人員を削減できるため、コストの削減につながるでしょう。加えてRPAの運用によってかかる費用は、人間を雇う費用よりも安価です。

RPAによって、人件費を50%削減できたという事例もあります。RPAは長時間労働や休日出勤による手当も不要なため、その他のコストについても大幅に削減できる可能性を秘めています。

 

ミスの防止

会計処理などでは一つの数字を間違えると関連する他の数値も間違って出力されます。そのため、細かい作業ながら間違えることはできません。しかも、万が一間違ってしまった場合、間違いを探すためには膨大なデータの照会作業が必要になります。

RPAでは機械による作業は同一の反復作業を半永久的に繰り返すため、人間が行うよりもはるかにミスが少なくなります。そして、作業ミスがなくなることで品質の向上にも繋がります。

 

コア業務にリソースを集中できる

RPAに単純業務を任せることで、人間の作業者をより創造的で、利益に関連性の深い重要な業務に集中させられるようになります。

単純作業を長時間行うことはモチベーションの低下につながるだけでなく、どのように会社に貢献できるかといった、創造的な思考も従業員から失わせていきます。

ロボットに代替できない、創造性が高い業務を人間の作業者が担当することで、作業者のモチベーションとスキルもアップします。また、コア業務にリソースが集中できるため、企業としての成長にも貢献するでしょう。

 

RPA導入のデメリット

RPAを導入した場合のデメリットについても解説します。導入する際にはデメリットも踏まえた上で、運用方法について検討しましょう。

 

業務のブラックボックス化

RPAによって作業を自動化できるのはメリットである反面、RPAが行っている業務内容が見えにくくなるということでもあります。

担当者以外どのような業務が行われているかが分からなくなり、人間が業務を行おうと思ってもやり方が分からないといった問題に直面するかもしれません。

担当者自身も属人化しがちです。RPAのメンテナンスやシナリオの改編を行っていた担当者の退職や部署異動の際に、引き継ぎをしっかり行っておかないと、業務内容の変更があった場合にRPAの業務変更方法が分からないといった事態になりかねません。

そうならないためにも、RPAの操作や行っている内容については普段から記録し、操作方法についてはマニュアル化するなど、ブラックボックス化しないための工夫を設ける必要があります。

 

ITに依存する

RPAを導入することによって、自動化するすべての作業がデジタル化します。デジタル化はメリットも大きいですが、リスクについてもしっかりと把握しておく必要があるでしょう。

例えば、万が一のトラブルによってRPAを導入したサーバーが停止してしまった場合、自動化している業務全てが停止するリスクがあります。またRPAは自身で行っている作業の正否が判断できないため、作業工程自体が間違って入力された場合、その作業を延々と継続してしまいます。

こうしたリスクに対する備えが必要です。予備のサーバーを用意しておく、作業記録については定期的に確認するなどして、ITに依存しすぎない環境作りと、万が一の事態についての備えをしておきましょう。

 

RPA導入の成功事例

RPAを導入することで成功した事例について紹介します。RPA導入によってどのような課題を解決できたのか、またどのような効果があったのかを具体的に解説します。

 

業務の自動化を図った東急カード

東急グループの中で、クレジットカードに関する業務を行っているのが東急カードです。RPA導入前は紙の書類を使った業務プロセスが多く、システムに転記するために膨大な手間がかかっていたと言います。

OCR(Optical Character Recognition/Reader、光学文字認識)という技術がRPAと連携して利用され、紙書類のデジタル化を自動で行うことができるようになりました。

それをきっかけに、データの加工や集計、照会作業など複数のシステムにまたがった処理の自動化が進められ、累計7,800時間もの効率化を成功させたと言います。

同社ではRPA業務を従業員のITリテラシー向上のためにも利用しています。またITに依存するリスクを考え、マニュアル整備やITを使わず作業する日を設けるといった工夫もしています。

 

労働人口の不足を解消した別府市

別府市は『BEPPU×デジタルファースト宣言』の施策の一つである「行政運営のデジタルファースト」の一環として、RPAを導入しました。その結果、15業務で1,078時間が削減され、市民サービスにより真摯に向かい合う時間が抽出できるようになったと言います。

2019年5月よりRPAの本格導入を開始し、保険年金課や職員課、市民税課を中心により自動化の業務範囲を拡げています。高齢化や、より対応が複雑化する市の窓口業務において、RPAは大きな貢献を果たしています。

 

オペレーターの作業を単純化したコールセンター業務

RPAはコールセンター業務でも大きく貢献しています。あるコールセンターでは、電話対応の際には顧客情報、商品情報などの複数のアプリを同時に立ち上げながら情報を探す必要があり、リアルタイムでの対応、データの入力が困難という状況に陥っていました。

これに対しRPAを導入したことで、複数の情報を一つの画面に集約して表示することができるようにした結果、対応の迅速さやミスの減少につながりました。

コールセンター業務では、このようにオペレーターの作業負荷の軽減のためにRPAが導入される事例が多く、中にはお客様対応自体をRPAに任せている企業もあります。

 

まとめ

RPAの導入によって、企業は業務効率化やミスの削減、コア業務へ集中できる体制づくりなどのさまざまなメリットを得られます。単純作業を人の手からロボットへと委任することで、会社や従業員の成長を促すことが可能です。

IT依存や業務のブラックボックス化というリスクもあり、RPAを導入するにあたってはこのリスクとどう向き合うかも重要になってきます。マニュアルの整備や情報共有を定期的に行うなど、リスクにしっかりと対処していきましょう。

RPAを導入することによってさまざまな企業や自治体が、業務改善を行っています。

 

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間接部門にロボットを導入し業務効率化

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ライタープロフィール

くもと編集

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NOC 当コンテンツの編集者。 宝飾業界と広告会社を経て2008年 NOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。 「NOCのサービスに直接関係のない記事であっても、読んでくれた方の役に立つ情報をお伝えしていきます。」

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