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2021.03.29 掲載 2022.04.13 更新

製造業における有効的なRPAの使い方は?多数の事例から見ていこう

間接部門にロボットを導入し業務効率化

FOCのRPA導入・サポートサービス

近年、多くの企業で業務効率化のためにRPAが導入され始めており、製造業もその例外ではありません。RPAにはさまざまなタイプがあるので、導入のメリットを理解した上で、製造業の業務内容にあったものを選びましょう。実際の導入事例も紹介します。

 

製造業におけるRPAの活用

 

rpa 製造業

RPA(Robotic Process Automation)とは企業の定型業務を自動化して業務効率を向上させる取り組み、あるいはそれを実現するソフトウェアのことを指します。業界や業種を問わず、日本でもさまざまな企業に導入され始めていますが、製造業でも以下の業務でRPAによる自動化を進める企業が増えてきました。

 

在庫管理

製造業にとって在庫管理は非常に重要な業務です。日々、大量の商品を正しく把握しなければならず、大企業ほど管理作業が複雑になります。

例えば、「取引先から送られてきた納品書の内容を確認し、実際の納品数を確認して管理システムに登録する」といった作業は製造業ならば毎日のように発生するでしょう。

メールを開いて納品書をダウンロードして確認し、管理システムに登録する作業は単純ではあるものの、数が多くなると人間の手ではどうしても時間がかかってしまいます。

そこでRPAを導入すれば、納品書のダウンロードと内容のチェック、そして管理システムへの登録といった一連の作業を自動化できます。スピーディーな在庫管理が可能になり、人的ミスによる在庫のカウントミスも削減できるでしょう。

 

受発注・出荷

近年は商品や原材料の受発注・出荷業務も専用のシステムを使って行う企業が多いですが、取引先によっていまだに紙ベースで注文書や発注書を送ってくるケースもあるでしょう。

これまで人間の目で確認して管理システムに情報を入力していた企業も、RPAを導入することで受発注業務の自動化ができるようになってきました。

もともと、RPAはデスクトップ作業の自動化を目的として開発・導入されてきました。しかし、最近ではAI(人工知能)技術やOCR(光学文字認識)技術と組み合わせることにより、紙ベースの注文書や納品書をOCRで読み込んでテキスト化し、その情報をRPAを使って管理システムに入力するといった自動化が可能になり始めています。

 

情報収集を自動化する

製造業に関わらず、企業にとって競合の商品や顧客に関する情報収集も必要な業務でしょう。これまでは企業のマーケターが自らの手で競合サイトや通販サイト、SNSなどを閲覧して必要な情報を集め、まとめることが多かったはずです。

しかし、最近ではウェブスクレイピングと呼ばれるインターネットから特定の情報を収集・抽出できるソフトウェアが登場しています。これをRPAと組み合わせることによって、必要な情報を自動的に集められるようになっています。

ログインが必要なサイトの場合でも、場所と文字をあらかじめ指定しておけば、そのサイトの情報も自動で収集可能です。さまざまな技術と組み合わせながら活用することで、これまで人間の手で行うしかなかった作業の自動化が次々に実現し始めているのです。

 

製造業におけるRPAを導入するメリット


次に、製造業者がRPAを導入する具体的なメリットをみてみましょう。

 

業務の効率化

RPAによって単純な繰り返し作業や、大量のデータ処理作業を自動化できます。これにより、業務スピードの向上と人的ミスの削減が可能になるため、結果として業務の効率化に繋がります。さらに、社員がこれまで従事していた単純作業から付加価値がより高い仕事に専念できるようになるので、企業全体の生産性も向上するでしょう。

 

作業ミスの排除

24時間休みなしで稼働しても、人間のようなミスをしないのがRPAの特徴です。設定した業務フロー通りに正確に作業をこなしてくれるため、安定した品質を維持できます。

人間は同じ作業をひたすら繰り返していると、疲労によって集中力が切れてしまい、ケアレスミスを起こしてしまいがちです。しかし、RPAは自動化する作業内容の設定さえ間違えていなければ、人間が休んでいる間も正確に作業をこなし続けてくれます。

 

工数・コストの削減

RPAを導入することで作業工数や業務コスト削減が可能になります。すべての作業を自動化できなくても、一部のデータ処理や転記作業などをRPAで自動化するだけで、社員の使える時間が増えることは間違いありません。

例えば、社員のデータ入力1件にかかる時間が平均5分で、毎日30件こなしていたものをRPAで完全に自動化できたとすると、1日で約150分の作業時間を削減できるようになります。さらに月の稼働日数を25日とすれば、月間で62時間程度の削減が可能です。

大量のデータ処理に追われて残業続きだった社員の負担が軽減できるだけでなく、人件費をはじめとしたコストの削減にもなるでしょう。

 

製造業のRPA導入事例


続いて、製造業におけるRPAの導入事例をいくつか挙げてみます。

 

経理作業の効率化を図った鉄鋼製造業

働き方改革の一環としてRPAを導入した鉄鋼製造業者の例では、これまで海外を含めた数十もの拠点間で、さまざまなフォーマットを使い分けながら経理作業を行っていました。

作業が煩雑で人間の手ではどうしても時間がかかっていましたが、RPAによって作業時間を75%も削減でき、社員の仕事への満足度も向上しました。

 

受注作業を自動化した食品製造業

ある食品製造業者では、受注処理を社員の手作業で行っていましたが、ビジネス規模の拡大にともなって取引の数が増え続け、非効率さが目立つようになっていました。

人手不足によって処理が間に合わない可能性が出てきたため、RPAによる受注処理の自動化に踏み切った結果、社員の業務負担が軽減され、受注処理も正確に行えるようになりました。

RPAは24時間365日休みなく作業を続けられるため、いつ受注が来ても対応できる体制になったのが、企業として大きなプラスになったようです。

 

1万時間の就業時間削減を目指す酒造メーカー

大手酒造メーカーでも、RPAを導入して購買管理や労務管理上の作業の自動化を目指しているようです。同社はすべての工場の労働時間を年間ベースで1万時間削減することを掲げており、ある工場では取引先への注文から見積依頼、送られてきた書類の承認までをRPAで自動化しています。

さらに費用管理や機材の故障履歴の登録といった作業にもRPAを導入し、将来的には全国の工場に自動化のスキームを当てはめていく計画のようです。日本有数のメーカーも積極的にRPAを導入し始めた好事例といえるでしょう。

出典元:https://newswitch.jp/p/19110

 

売上計上と定型書類作成の業務を自動化した製造業

ある製造業者は、日々大量の売上計上や納品書の作成作業が大きな負担となっており、基幹システムに登録するためにさまざまなデータをダウンロードしたり、PDFファイルに変換したりといった単純作業に追われる社員が多くいました。

そこで高度なRPAツールを導入し、必要な資料のダウンロードとデータ入力作業や、複数のシステムからの情報収集とアップロード作業を自動化したことで、社員の労働時間を大幅に削減でき、より付加価値の高い仕事に社員を振り分けられるようになりました。

出典元:https://rpa-technologies.com/insights/rpacases_2019/

 

AIを用いたRPAの活用事例

最後に、AI(人工知能)を用いた 高度なRPAの活用事例も紹介しておきます。本来、RPAはデスクトップ作業の自動化に用いられてきましたが、AIを組み込むことで、人間の判断となる複雑な作業の自動化も実現し始めています。

 

機械の保守と点検にRPAを活用

九州にある製造業者の工場のケースを見ていきましょう。この工場ではこれまで人間の手で機械の不具合をチェックしてきましたが、それまでの日報の情報をRPAに組み込まれたAIに学習させました。機械に不具合があった場合にアラートを鳴らして、自動的に対処法を表示するように体制を変更したのです。

これによって、人によって差が出てしまっていた不具合の判断と対処法が標準化され、ただの記録としてしか使われていなかった日報も有効活用できるようになったそうです。

出典元:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49499490W9A900C1LX0000

AIの進化によって、今後さらに複雑な作業も自動化できるようになるでしょう。特に、作業工程の多い製造業はRPA導入の恩恵が大きいといえます。

 

まとめ

製造業におけるRPAの活用について、具体的な導入事例とともに解説しました。在庫管理や受発注業務、商品情報や顧客情報の収集などの分野において、RPAは社員の作業時間を削減し、より付加価値の高い仕事への振り分けを実現してくれるでしょう。すでに多くの製造メーカーがRPAを導入して、一定の成果を挙げています。

導入に当たっては、まず自社の経営課題を明らかにして、どの工程を自動化させるのか、それによってどれぐらいのリターンがもたらされるのかを試算した上で、費用対効果の高いRPAツールを導入するようにしましょう。

 

間接部門にロボットを導入し業務効率化

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ライタープロフィール

くもと編集

マーケター兼編集者
FOC 当コンテンツの編集者。 宝飾業界と広告会社を経て2008年 FOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。 「FOCのサービスに直接関係のない記事であっても、読んでくれた方の役に立つ情報をお伝えしていきます。」

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