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2022.05.31 掲載 2022.07.08 更新

財務パーソンが活きる!ヒト・モノ・カネが躍動する企業とは?【第三十一回】 激変に耐えられる組織改編に財務の役どころは外せない!

経理代行によって業務の効率化、コスト削減を実現する

FOC経理アウトソーシング


自社の組織は学習能力があるのか?


今回のテーマは正に企業の骨組みに当たる“組織”についてです。本項は2021年の12月下旬に執筆しておりますが、一頃よりは、新型コロナウイルス感染の勢いが静まりゆく中、今度はオミクロン株といった耳障りな単語が響き渡り、各国の多くの人々が戦々恐々とながらも、経済活動を再開し始めている状況です。これまで、誰しもが、度合いの違いはあったでしょうが、昨今の新型コロナウイルスに負けないよう、国から得られる給付金を経営活動の糧としたり、テレワーク導入で業務を持続させたりと、対応策を講じてきました。

しかしながら、こうした動向を一過性のものと捉え、アフター若しくはウィズコロナの到来後は、“元に戻る”ことばかりを目標に描く企業が存在するだとしたら、その企業内における組織は機能不全で、学習能力がないとの烙印が押されるかもしれません。

さて、あなたが財務パーソンとして身を置く企業内の組織はどのような模様を描いているでしょう?一口では言い表せない方が多いでしょうが、財務ゆえに得意な習性である客観視といった行為を全面に表し、より良い機能性を実現させるため、改編を提案するなど、あなたの出番が沢山潜んでいるかもしれません。本項も参考にしながら、見つけてみてはいかがでしょうか。

企業組織を機能させるためのヒント3点


さて、そもそも今回の本項のテーマにあたる組織とは一体、何なのでしょうか?教科書通りに言えば、経営上の目的を達成させるために、経営陣・社員らで構成された集合体とも言うのでしょうが、この本質的な意味を理解しながら、日々、仕事に当たっている方は、多くないような気がします。


これは、筆者の身の回りに起きた事ですが、サービス業に従事している知人が、自分なりに丁寧な接客をしているにもかかわらず、上司から『方法が悪い!』と理不尽な叱責を受けたそうなのです。ところが、彼女は『組織だから仕方がない・・・』と努めた笑顔で呟くのでした。勿論、上司側にも言い分があるのでしょうが、こうした事態がまかり通り、社員らが疲弊しているのであれば、組織機能不全どころか、組織が存在しないと言っても過言ではなく、人員配置や上長の権限の範囲を見直すことが急務のはずです。


この事例がレアなことなのか、或いは、“あるある”なのか、何はともあれ、あなた自身が置かれている企業内の環境を振り返りながら、以下のステップ3点を読み進めてください。 

★STEP1:組織図を紐解き、役割・使命を振り返る。


“組織”とは、あまりに壮大なスケールであり、ましてや改編となると、経営陣や本部長クラスが中心となって講ずることだとイメージする方が少なくないでしょう。しかしながら、社内部の環境の良し悪しについては、正に現場で活躍する実務スタッフらが肌で感ずるところなので、遠慮せずにあなたの出番を探る必要があるはずです。そこで、同じ財務部の同僚らや他部署の人達とも連携しながら、行動をとってはいかがでしょうか。

まず、筆者がお勧めしたいのは、改めて自社の組織図を紐解き、各セクションの役割・使命がどのようなもので、どこで貢献しているのか、それぞれの部署スタッフらが振り返る場を設けることなのです。そして、個々が配属している部署の機能性が発揮されているのか、皆の意見を募るのです。

恐らく、入社早々のオリエンテーションでは、建て前的な位置でも、自社の組織や自身が配属するセクションが何を成すべきところなのか、上司や人事部から説明があったでしょうが、勤続年数を経て、日々同様な職務に当たっていれば、じっくりと振り返る機会がなかったのではないでしょうか。かなりシンプルで今更感を覚える方も多いでしょうが、委員会を発足したり、チャットシステムを活用して、業務中の隙間時間にでも、意見発信を促したり、方法はいくらでもあるでしょう。

スタッフらのこうした活動が後に、大きな影響となって上層部を動かす力にもなり得るのではないでしょうか。

★STEP 2:財務部員の定型業務から組織が活性化する要素を考案する。


次のSTEPでは、あなたの職務である財務部での定型業務に焦点を絞ってみましょう。上場企業であれば、定期的に財務データを公表しているはずです。その際、なぜこのような着地になったのか、背景についても発信しているでしょうが、そこに至るまで、財務スタッフの尽力が大いに関わっていたはずです。多くの方は、実績に係る背景を幅広い観点で分析したり、直接関わっていた担当者に確認したり、といった職務を定型的に行っていたでしょう。

ここで、筆者がお勧めしたいのは、財務パーソンの中でも、スタッフクラスの位置にいるのであれば、あなたが担当している定型業務に今一度、焦点を絞り込み、もっと組織全体に影響を及ぼすような策があるか否か検討・実践することなのです。

たとえば、自社が掲げる経営計画がどこまで、実際に進捗し、経営数値に影響が及んでいるのか、経理部とも連携しながら数値の推移の検証や分析して、差異を文章化したり、総務や人事といった他部署らにも詳細を発信して、財務データには表れない人材のモチベーションや働き方がどのように影響して、進捗度に及んでいるのか、検証してもらったり等々、策を講じてはいかがでしょうか。こうした活動は財務スタッフが担う、定型業務を皮切りに、ひいては他部署の役割が機能発揮され、正に組織が活性化し得ることです。

勿論、一財務スタッフが他部署のスタッフの背中を押して、組織全体の活動にも影響を及ぼすことは、並大抵のことではないでしょうが、あなたの職務を改めて俯瞰し、機能が拡大する要素を見つけることで、第一歩が踏み出せるかもしれません。
あなたならではの方法で当たってみてはいかがでしょうか。

★STEP 3:アウトプットの場!上層部への発信方法を検討⇒実行する。


最終ステップは、上層部への発信について考えていきます。組織内部を改編したい!と志し、上層部に対しお伺いを立てようとしたところで、懸念されるのは皮肉にも“組織”の壁ではないでしょうか?最終的にジャッジする権限者は然るべき役職を有した人であり、実務者にあたるスタッフクラスが、柔軟に裁量権を得ることなど、難しいケースもありでしょう。しかしながら、諦めては“STEP1”で筆者が述べた内容とは反するところなので、実現性が高くなる発信方法3点を以下に示してまいります。

① “具体案”を発信する

課題・問題点の羅列を発信するのみでは、単なる苦情としか伝わりません。どこで不都合が生じていて、どうすれば改善されるかといった具体案を必ず添えましょう。

② 定期的に“繰り返す

発信した後は、その後の経過を検証するのは当然ですが、あまり進展しないようであれば、上層部の人達の目に触れる機会を増やすことは肝要です。定期的に発信を繰り返すことも検討しましょう。

③ 時に方法を“変える”

毎回、同じ文章、方法での発信では、新鮮味がなくなり、印象度も薄くなる危険性があります。時には、部内会議や定例会にて、口頭で発信するなど、方法を変えることも考えましょう。

組織内にいるのはあなた。当事者意識を持つこと。


昨今、多くの上場企業が課題として抱えているのは、あらゆる観点から、企業が評価されていることが一つにあるのではないでしょうか。利益や配当といったオーソドックスな部分に厚みを増せば高評価される、企業価値が高まるといった時代ではなく、多くの投資家は、脱カーボンやLGBTQといった環境・社会問題に対しての取り組み事情が如何なものなのか、といったところまで、目が向いています。よって、財務パーソンの役割についても徐々に改編が進んでいるはずであり、その中で自社の組織体制をシビアに客観視して、機能不全が起きているところは、指摘することが必然となってくるでしょう。


組織とは何か、本項の初めの方で述べたとおりですが、すなわちヒトの集合体なので、言うまでもなく、社員一人一人が当事者意識を持って、スムーズに循環させる必要があります。自分が困っているだけではなく、このままでは、部署内のみならず、組織全体が機能しなくなる。ひいては、自社の価値にも影響が生ずるといったように、皆で課題共有をしながら進めてはいかがでしょうか。
是非、出来るところから、スタートを切ってください。

経理代行によって業務の効率化、コスト削減を実現する

FOC経理アウトソーシングは、経理に関連した業務全般の問題、課題を把握・整理したうえで、最適な業務運用をご提案、実行いたします。また庶務業務、給与計算業務も含めたトータルサービスもご提供しております。この効果として経理担当者は、本来やるべき業務に集中することができます。

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ライタープロフィール

田村 夕美子

経理環境改善コンサルタント・ビジネス系作家。(HP:https://giftwind.jp/)経理関連のセミナーや「日経ウーマン」「ダイヤモンドオンライン」など各種メディアへの執筆を中心に活動中。「できる経理の仕事のコツ」(日本実業出版社)など著書多数。 最新刊「税理士のためのコミュニケーション術」(第一法規)が好評発売中。インスタグラムにて『前向きビジネスパーソンに贈るYumiko録×夕美子録』配信中。https://www.instagram.com/yumiko.tamura.giftwind/

田村 夕美子

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