くもと編集
マーケター兼編集者
FOC 当コンテンツの編集者。
宝飾業界と広告会社を経て2008年 FOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。
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「経理業務に時間がかかりすぎる」「毎月の締め作業に追われて他の仕事ができない」と悩んでいませんか。経理業務の効率化が進まないのは、紙・ハンコ文化や属人化、手作業による二重入力など明確な原因があるためです。
本記事では、経理業務の効率化が進まない原因からメリット、業務フローの見直しやシステム導入、アウトソーシングまで含めた具体的な方法8選、進め方の5ステップ、実際の成功事例までを網羅的に解説します。自社に合った効率化の進め方が分かり、経理業務の負担軽減とコア業務への集中を実現するヒントが得られます。
この記事の目次
多くの企業が経理業務の効率化に取り組みたいと考えながらも、実際にはなかなか着手できなかったり、着手しても思うような成果が出なかったりするケースが少なくありません。ここでは、経理業務の効率化が進まない代表的な4つの原因について詳しく解説します。
経理業務の効率化が進まない最大の原因の一つが、紙の書類や押印を前提とした業務フローが根強く残っていることです。請求書や領収書、稟議書などを紙媒体でやり取りし、承認の都度ハンコを押す運用を続けていると、書類の印刷・郵送・保管・検索といった作業に多くの時間がかかります。
特にテレワークが普及した現在でも、「ハンコを押すためだけに出社する」といった状況が発生している企業も少なくありません。紙の書類は紛失や劣化のリスクもあり、月次決算や年次決算の際に必要な書類を探し出すだけで多くの工数を要してしまいます。こうしたアナログ作業への依存が、経理業務全体の効率化を妨げる大きな要因となっています。
経理業務は専門知識を要するため、特定の担当者しか業務内容を把握していない「属人化」が起こりやすい部門です。担当者が長年同じ業務を担当していると、その人独自のやり方やルールが定着し、他の社員には引き継ぎが難しい状態になってしまいます。
業務がブラックボックス化すると、担当者の急な退職や休職の際に業務が滞る、ミスがあっても気づきにくい、業務改善の提案がしにくいといった問題が生じます。効率化を進めようにも、まず現状の業務内容を可視化するところから始めなければならず、着手のハードルが高くなってしまうのです。
請求書や領収書の内容を会計ソフトへ手入力したり、Excelで作成したデータを別のシステムへ再入力したりと、同じ情報を複数回転記する作業が多いことも効率化を阻む要因です。手作業による入力は時間がかかるだけでなく、入力ミスや転記漏れといったヒューマンエラーの温床にもなります。
特に部署間や取引先とのデータ連携が電子化されていない場合、紙の書類やPDFの情報を目視で確認しながら手入力する作業が発生しやすく、月末や決算期には業務が集中して残業が常態化してしまうケースも見られます。
インボイス制度や電子帳簿保存法など、近年は経理業務に関わる法改正が相次いでおり、その都度、新しいルールへの対応や社内フローの見直しが必要になります。国税庁も電子帳簿保存法について、要件を満たした電子データでの保存を求めており、企業側の対応負担は増加傾向にあります。
一方で、経理人材の採用は年々難しくなっており、限られた人員で増え続ける業務量をこなさなければならない企業が増えています。結果として、日々の業務に追われて効率化のための時間を確保できず、非効率な状態が改善されないまま放置されてしまう悪循環に陥りやすいのです。
| 原因 | 主な内容 | 起こりやすい問題 |
|---|---|---|
| 紙・ハンコ文化 | 書類の印刷・郵送・保管が前提の業務フロー | 出社の必要性、検索・保管の手間 |
| 業務の属人化 | 特定担当者しか業務内容を把握していない | 引き継ぎ困難、ミスの発見遅れ |
| 二重入力・手作業 | 同じ情報を複数のシステムへ再入力 | 入力ミス、業務時間の増加 |
| 法改正・人手不足 | 制度対応の負担増と採用難 | 業務過多、効率化に着手できない |
経理業務の効率化は、単なる作業時間の削減にとどまらず、企業経営そのものに好影響を及ぼします。ここでは、経理業務を効率化することで得られる4つの具体的なメリットについて解説します。
経理業務の中には、請求書の発行や伝票入力、経費精算のチェックなど、定型的でありながら時間を要する作業が数多く存在します。これらの業務をシステムやツールによって効率化することで、担当者が費やす作業時間を大幅に短縮できます。
削減できた時間は、資金繰りの分析や予算策定、経営層への報告資料の作成といった、より付加価値の高いコア業務に振り向けることが可能です。経理担当者が単純作業から解放されることで、経営に貢献する戦略的な役割を担いやすくなります。
手作業による転記や入力は、どれほど注意を払っていてもヒューマンエラーが発生するリスクを完全にはなくせません。金額の入力ミスや二重計上、消込漏れなどは、決算数値の誤りや取引先とのトラブルにつながる可能性があります。
会計ソフトやAI-OCRなどのシステムを導入し、データの自動連携を進めることで、手入力の機会そのものを減らすことができます。その結果、人為的なミスの発生率が低下し、経理データ全体の正確性が向上します。正確な数値は、税務調査や監査対応の際にも信頼性の高い基盤となります。
アナログな業務プロセスが残っていると、月末や決算期に業務が集中し、残業や休日出勤が常態化しやすくなります。効率化によって業務量そのものを削減できれば、残業代などの人件費を抑制することが可能です。
また、繁忙期に合わせて増員していた人員体制を見直せる場合もあり、中長期的な人件費の最適化にもつながります。効率化への投資は、初期コストがかかる場合であっても、長期的に見ればコスト削減効果によって回収できるケースが多くあります。
| 項目 | 効率化前 | 効率化後 |
|---|---|---|
| 月末・決算期の残業時間 | 多い | 削減される |
| 繁忙期の人員体制 | 増員対応が必要 | 既存体制で対応可能 |
| 人件費の負担 | 変動が大きい | 平準化・抑制される |
特定の担当者しか業務の詳細を把握していない属人化された状態では、担当者の不在時や退職時に業務が滞るリスクがあります。業務フローの標準化やシステム導入によって効率化を進めることは、属人化の解消にも直結します。
誰が担当しても同じ手順で処理できる状態を整えることで、業務の引き継ぎがスムーズになるだけでなく、経理データの集計・可視化も迅速に行えるようになります。月次の試算表や資金繰り表が早期に完成すれば、経営層はより早いタイミングで正確な数値に基づいた意思決定を下せるようになり、経営全体のスピード向上にも寄与します。
経理業務の効率化には、業務フローの見直しからシステム導入、外部委託までさまざまな方法があります。自社の課題や規模、予算に合わせて、以下の8つの方法から適切な手段を組み合わせて取り入れることが重要です。
経理業務を効率化する第一歩は、現在の業務フローを可視化し、ムダな作業を洗い出すことです。日々の業務を「なんとなく」の慣習で続けていると、実は不要な工程や重複した作業が含まれていることが少なくありません。
業務改善の代表的なフレームワークに「ECRSの原則」があります。これは業務改善を検討する際の優先順位を示したもので、以下の順序で見直しを行います。
| 項目 | 内容 | 経理業務での具体例 |
|---|---|---|
| Eliminate(排除) | 不要な作業をなくす | 使われていない帳票の作成を廃止する |
| Combine(結合) | 複数の作業をまとめる | 複数部署への請求書送付をまとめて処理する |
| Rearrange(交換) | 作業の順序を入れ替える | 承認フローの順番を見直し手戻りを減らす |
| Simplify(簡素化) | 作業をシンプルにする | 入力項目を減らし記入方法を統一する |
この順番で見直すことで、大きな効果が期待できる改善から着手でき、無駄な投資を避けながら効率化を進めることができます。
紙の請求書や領収書、押印を伴う稟議書などのアナログな運用は、経理業務の非効率を生む大きな要因です。書類の印刷、郵送、ファイリング、保管といった一連の作業には多くの時間とコストがかかります。
請求書や領収書を電子データでやり取りする、法人カードやキャッシュレス決済を導入して支払い記録を自動で残すといった取り組みを進めることで、入力や照合の手間を大幅に削減できます。また、電子帳簿保存法に対応した電子データの保存体制を整えることで、書類の検索性も向上し、監査対応もスムーズになります。
部署や担当者ごとに異なるフォーマットで書類が作成されていると、経理担当者はその都度形式を確認し、手作業で転記や修正を行う必要が生じます。これは業務効率化の大きな妨げになります。
請求書、経費精算書、稟議書などの社内書類フォーマットを統一し、記入ルールや承認フローをマニュアル化することで、誰が対応しても同じ品質・スピードで処理できる体制を構築できます。標準化は属人化の解消にもつながり、担当者の異動や退職があっても業務が滞りにくくなるというメリットもあります。
すぐにシステム導入が難しい場合でも、普段使っているExcelの機能を活用するだけで業務効率は大きく改善します。VLOOKUP関数やSUMIF関数などを使えば、複数のシートやファイルにまたがるデータの集計・照合作業を自動化できます。
さらに、マクロやVBAを活用すれば、毎月・毎日繰り返している定型作業をボタン一つで処理することも可能です。例えば、請求データの取り込みから集計表の作成までを自動化すれば、手作業による入力ミスを防ぎながら作業時間を大幅に短縮できます。すでに社内に浸透しているツールであるため、追加コストを抑えて始められる点も魅力です。
クラウド会計ソフトや経費精算システムを導入することで、仕訳の自動化、銀行口座やクレジットカードとの連携、承認フローの電子化など、経理業務全体を大きく効率化できます。
近年のクラウド型システムは、法改正にも自動でアップデート対応してくれるため、インボイス制度や電子帳簿保存法といった制度変更のたびに自社で対応する手間を減らせるというメリットもあります。導入にあたっては、自社の業務規模や既存システムとの連携性を確認し、無理なく運用できるものを選ぶことが重要です。
AI-OCRは、紙の請求書や領収書をスキャンし、記載されている文字情報をデータとして自動で読み取る技術です。これにより、手入力による転記作業を大幅に削減できます。
また、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用すれば、システムへのデータ入力や複数システム間のデータ受け渡しといった定型的なパソコン操作を自動化できます。AI-OCRとRPAを組み合わせることで、書類の読み取りからシステムへの登録までを一気通貫で自動化することも可能になり、月次決算や請求業務における大幅な時間短縮が期待できます。
社内のリソースだけでは効率化に限界がある場合、経理業務そのものを外部の専門会社に委託する「経理アウトソーシング」も有効な選択肢です。記帳代行や給与計算、請求書発行、経費精算といった定型業務から、月次決算のとりまとめまで、幅広い業務を委託できます。
専門知識を持つプロに任せることで、社内担当者の負担を減らしながら、業務品質の向上や属人化の解消も同時に図れます。人手不足に悩む企業や、経理担当者が一人しかいない「ひとり経理」の企業にとっても、業務継続性を確保できる有効な手段です。
どこから手を付ければよいか分からない、社内だけでは客観的な課題把握が難しいという場合は、経理業務の効率化を専門とするコンサルティングサービスを活用する方法もあります。
コンサルティングでは、業務フローの現状分析から課題の特定、適切なツールの選定、導入後の運用定着支援まで、一貫したサポートを受けられます。自社だけで進めるよりも短期間で効果的な改善を実現できる可能性が高く、大規模な業務改革を検討している企業に向いています。
経理業務の効率化は、思いついた方法をいきなり導入しても定着しないケースが少なくありません。現状把握が不十分なまま新しいツールを導入すると、業務フローとの不整合が生じたり、現場が使いこなせず形骸化したりするリスクがあります。効率化を確実に成果につなげるためには、現状の可視化から改善の継続まで、順序立てて進めることが重要です。ここでは、経理業務の効率化を進める際の基本的な5つのステップを解説します。
最初のステップは、現在行っている経理業務をすべて洗い出し、可視化することです。日次・月次・年次でどのような業務が発生しているか、誰が担当しているか、どのくらいの時間がかかっているかを一覧化します。請求書発行や仕訳入力、経費精算、口座管理、税務対応など、業務範囲は多岐にわたるため、部門をまたいで確認することが大切です。
棚卸しの際は、業務フロー図や業務一覧表を作成すると、担当者間での認識のズレを防ぎやすくなります。属人化している業務ほど、この段階で作業内容や判断基準が明文化されていないことが多いため、担当者への聞き取りを丁寧に行う必要があります。
| 確認項目 | 洗い出す内容 |
|---|---|
| 業務内容 | 仕訳入力、請求書発行、経費精算、支払処理など |
| 頻度 | 日次・週次・月次・年次のいずれか |
| 担当者 | 誰が対応しているか、兼任者の有無 |
| 所要時間 | 1回あたり・月あたりの作業時間 |
| 使用ツール | Excel、会計ソフト、紙の書類など |
業務の棚卸しができたら、次はその中から非効率が生じている箇所や課題を特定します。手作業による転記が多い業務、担当者一人に依存している業務、時間がかかっているにもかかわらず重要度が低い業務など、課題の種類を分類して整理します。
すべての課題に同時に着手することは現実的ではないため、影響度と対応の難易度をもとに優先順位を決めることが必要です。例えば、業務時間への影響が大きく、かつ改善のハードルが低い業務から着手すると、早期に効果を実感しやすくなります。反対に、法改正への対応など緊急性が高い課題は、優先度を上げて対応を検討します。
特定した課題に対して、どのような方法で解決するかを検討します。前章で紹介した業務フローの見直しやペーパーレス化、Excelの活用、会計ソフトやAI-OCR・RPAの導入、経理アウトソーシングの活用などから、課題の性質に合った手段を選びます。
例えば、二重入力によるミスが多い場合はシステム連携やRPAの活用が有効ですし、担当者不足による業務量の増加が課題であればアウトソーシングの活用が適しています。ツールや委託先を選定する際は、費用だけでなく、既存の業務フローとの相性や導入後の運用負荷も含めて検討することが大切です。
方法やツールを選定したら、全社的に一斉導入するのではなく、まずは一部の業務や部門に限定して試験的に導入することが望ましいです。スモールスタートによって、運用上の課題や現場からの反応を早期に把握でき、本格導入前に軌道修正を行うことができます。
特にシステムやツールの導入時には、既存の業務フローとの整合性を確認しながら、限定的な範囲でテスト運用を行うことで、大きな混乱を避けながら効率化を進めることができます。経理アウトソーシングを活用する場合も、まずは一部業務のみを委託し、対応品質やコミュニケーションの状況を見極めてから範囲を拡大する方法が有効です。
スモールスタートで導入した効率化策は、一定期間運用した後に効果を測定します。作業時間がどの程度削減されたか、ミスの発生率がどう変化したか、コストにどのような影響があったかなど、数値で確認できる指標を設定しておくと評価がしやすくなります。
効果が確認できた場合は、対象業務や部門を拡大していきます。一方で、期待した効果が得られなかった場合は、原因を分析し、方法やツールの見直しを行います。経理業務の効率化は一度の導入で完了するものではなく、業務量や法制度の変化に応じて継続的に改善を重ねていくことが求められます。
ここでは、実際に経理業務の効率化に取り組み、成果を上げた企業の事例を3つ紹介します。業種や企業規模の異なる事例を取り上げているため、自社の状況と照らし合わせながら参考にしてください。
眼鏡・コンタクトレンズの販売を全国展開する株式会社パリミキ様では、店舗数の多さから経理業務の負担が大きく、業務の効率化と属人化の解消が課題となっていました。経理アウトソーシングを活用することで、定型的な業務を外部に委託し、社内の担当者はより付加価値の高い業務に注力できる体制を構築しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 課題 | 店舗数の多さによる経理業務の負担増加、業務の属人化 |
| 取り組み | 経理アウトソーシングの活用による業務委託 |
| 成果 | 社内担当者の負担軽減、コア業務への集中 |
詳細は株式会社パリミキ様の事例紹介ページで確認できます。
インターネットサービスを手掛ける株式会社viviON様では、事業拡大に伴い経理業務量が増加し、既存の体制では対応が難しくなっていました。そこで経理アウトソーシングを導入し、業務の一部を外部に委託することで、限られた人員でも安定的に経理業務を回せる体制を整備しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 課題 | 事業拡大に伴う経理業務量の増加、人員不足 |
| 取り組み | 経理業務の一部を外部委託し、業務負荷を分散 |
| 成果 | 限られた人員でも安定的な経理体制を維持 |
詳細は株式会社viviON様の事例紹介ページで確認できます。
不動産関連事業を展開するヒューリックビズフロンティア株式会社様では、グループ会社の経理業務を集約する中で、業務プロセスの標準化と効率化が求められていました。経理アウトソーシングやコンサルティングを活用することで、業務フローの見直しと外部リソースの活用を両立させています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 課題 | グループ会社の経理業務集約に伴う業務プロセスの標準化 |
| 取り組み | 経理アウトソーシング・コンサルティングの活用 |
| 成果 | 業務フローの標準化と効率的な経理体制の構築 |
詳細はヒューリックビズフロンティア株式会社様の事例紹介ページで確認できます。
これらの事例に共通するのは、自社の課題に応じて経理アウトソーシングやコンサルティングを効果的に活用し、業務の標準化と効率化を実現している点です。次章では、経理業務の効率化を自社で行うべきか、外部に任せるべきかの判断ポイントについて解説します。
経理業務の効率化を検討する際、多くの企業が直面するのが「自社で改善を進めるべきか、それとも外部のアウトソーシングやコンサルティングに任せるべきか」という選択です。ペーパーレス化やシステム導入などの自社改善と、経理アウトソーシングやコンサルティングの活用には、それぞれ異なるコスト構造やスピード感、向いている企業の特徴があります。自社の状況や課題の性質を踏まえたうえで、どちらの方向性が適しているのかを見極めることが、効率化を成功させる重要なポイントになります。
自社改善とアウトソーシング・コンサルティング活用では、初期費用の発生タイミングや効果が出るまでの期間、適している企業の規模や状況が大きく異なります。まずはそれぞれの特徴を比較し、自社がどちらのタイプに近いかを把握することが大切です。
自社改善やツール導入による効率化は、経理担当者が複数名在籍しており、業務改善に取り組む時間的な余裕がある企業に向いています。また、既存の業務フローを大きく変えずに段階的に改善したい企業や、社内に経理知識・ITリテラシーを持つ人材がいる企業にも適しています。会計ソフトやExcelの関数・マクロ活用など、比較的低コストで始められる施策が多いため、まずは自社でできる範囲から着手し、効果を検証しながら進めたい企業に向いた選択肢といえます。
一方で、担当者の異動や退職によって改善の取り組みが止まってしまったり、属人化が再発したりするリスクもあるため、業務の標準化やマニュアル整備と並行して進めることが求められます。
経理担当者が一人しかいない「ひとり経理」の状態であったり、慢性的な人手不足で採用が難しかったりする企業では、経理アウトソーシングやコンサルティングの活用が効果的です。専門知識を持つ外部パートナーに業務を委託することで、社内にノウハウがなくても即座に業務品質を向上させることができます。
また、決算業務や税務対応など専門性の高い業務が発生するタイミングや、急な事業拡大により経理業務量が急増している企業にも、外部リソースの活用は有効な選択肢です。属人化の解消や内部統制の強化を急ぎたい企業にとっても、経理代行やコンサルティングは自社改善よりも早く成果につながりやすい方法といえます。
経理アウトソーシングやコンサルティングの活用を決めても、委託先の選定を誤ると期待した効果が得られないばかりか、かえって業務が混乱するリスクもあります。ここでは、委託先選びで失敗しないために確認しておきたい3つのポイントを解説します。
経理アウトソーシングやコンサルティングと一口にいっても、対応できる業務範囲は会社によって大きく異なります。記帳代行や請求書発行のみに対応する会社もあれば、月次決算や年次決算、資金繰り管理、経営分析まで一気通貫で対応できる会社もあります。まずは自社が抱える課題を明確にし、その課題解決に必要な業務範囲をカバーしているかを確認することが重要です。
また、業種や企業規模によって経理業務の特性は異なるため、自社と近い業種・規模の企業への支援実績があるかどうかも確認しておきたいポイントです。実績が豊富な委託先であれば、業界特有の会計処理や商習慣にも精通している可能性が高く、スムーズな引き継ぎが期待できます。導入事例や顧客の声を公開している会社であれば、事前にどのような課題がどう解決されたのかを具体的にイメージしやすくなります。
アウトソーシングやコンサルティングの料金体系は、月額固定制、従量課金制、業務単位の都度課金制など会社によってさまざまです。見積もり時には、基本料金に含まれる業務範囲と、オプション対応となる業務・追加料金が発生する条件を必ず確認しましょう。
特に、繁忙期の決算業務や年末調整、急な依頼への対応が別料金となるケースは多く見られます。契約前に想定される年間の業務量と料金総額を試算し、自社で対応する場合の人件費や採用コストと比較したうえで、費用対効果が見合うかを判断することが大切です。
| 確認項目 | チェックポイント |
|---|---|
| 基本料金の範囲 | どの業務まで基本料金内で対応してもらえるか |
| 追加料金の条件 | 繁忙期対応や臨時依頼に別料金が発生するか |
| 契約期間・解約条件 | 最低契約期間や途中解約時の違約金の有無 |
| 費用対効果 | 自社対応時のコストと比較して見合うか |
経理業務では、財務情報や取引先情報、従業員の給与情報など機密性の高いデータを外部に預けることになります。そのため、委託先のセキュリティ体制は必ず確認すべき項目です。プライバシーマークやISMS認証などの第三者認証を取得しているか、データの受け渡し方法や保管方法がどのように管理されているかを確認しましょう。
また、担当者の専門性も委託先選びの重要な判断基準となります。税理士や公認会計士などの有資格者が在籍しているか、担当者の変更が頻繁に発生しないか、質問や相談への対応スピードはどうかといった点も、契約前の面談やヒアリングを通じて見極めておくことをおすすめします。専門性の高い担当者が継続してサポートしてくれる体制であれば、法改正への対応や経営判断に役立つ提案も期待できます。
まずは自社の経理業務をすべて洗い出し、どこに時間がかかっているのか、どこにムダが発生しているのかを可視化することから始めます。日次・月次・年次で発生する業務をリストアップし、それぞれの作業時間や担当者、使用しているツールを整理すると、優先的に改善すべき業務が見えてきます。特に手作業による転記やチェック作業、紙の書類を伴う業務は効率化の効果が出やすい領域です。現状把握をせずにツール導入やアウトソーシングだけを先行させると、かえって業務が複雑化することがあるため、棚卸しと課題の特定を最初のステップとすることが重要です。
AI-OCRやRPAは、データ入力や照合、転記といった定型的かつ繰り返しの多い作業を自動化することを得意としています。一方で、決算数値の分析や資金繰りの判断、取引先との調整、イレギュラーな会計処理への対応など、経験や判断力が求められる業務は引き続き人が担う必要があります。そのため、経理の仕事自体がなくなるというよりも、単純作業から解放された分、経理担当者はより付加価値の高い業務にシフトしていくと考えられます。定型業務を自動化し、空いた時間を経営分析やコア業務に充てることが、これからの経理部門に求められる姿といえます。
経理アウトソーシングの費用は、委託する業務範囲や取引量、企業の規模によって大きく異なります。記帳代行のみといった限定的な業務であれば比較的安価な料金で依頼できる一方、経費精算や請求書発行、月次決算、給与計算まで含めた包括的な委託になると費用は高くなる傾向があります。料金体系には月額固定制と処理件数に応じた従量制があり、自社の取引量や繁閑差によってどちらが適しているかが変わります。依頼前には、対応範囲と料金が明確に示されているか、追加費用が発生する条件はどのようなものかを必ず確認し、複数社から見積もりを取って比較検討することが失敗を防ぐポイントです。
むしろ人手が限られる小規模企業やひとり経理の状況こそ、効率化の効果が大きく出やすいといえます。担当者が一人しかいない場合、急な休職や退職によって業務が完全に止まってしまうリスクがあるため、業務の標準化や記録の整備は優先度の高い課題です。クラウド会計ソフトの導入で入力作業を減らしたり、経費精算をシステム化したりするだけでも、日々の負担は大きく軽減されます。また、決算対応や記帳など専門性が求められる業務の一部を経理アウトソーシングに任せることで、担当者は本来注力すべき業務に集中でき、業務の属人化やブラックボックス化を防ぐことにもつながります。
FOC経理アウトソーシングは、経理に関連した業務全般の問題、課題を把握・整理したうえで、最適な業務運用をご提案、実行いたします。また庶務業務、給与計算業務も含めたトータルサービスもご提供しております。この効果として経理担当者は、本来やるべき業務に集中することができます。
サービスの特徴
FOCは、30年/1,000社以上のノウハウを活かし、御社のコア業務の生産性向上、バックオフィス部門のコスト削減に貢献します。
ライタープロフィール
くもと編集
マーケター兼編集者
FOC 当コンテンツの編集者。
宝飾業界と広告会社を経て2008年 FOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。
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