くもと編集
マーケター兼編集者
FOC 当コンテンツの編集者。
宝飾業界と広告会社を経て2008年 FOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。
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前回の【経理のはなし3】では経理の毎日の仕事から、経理業務の中でも重要度の高い「現金出納業務」と「預金管理業務」を詳しくご説明しました。
その記事でもふれたように経理担当者は、現金出納帳や預金出納帳などの帳簿や経費精算用の出金伝票などの伝票と呼ばれるものを作成・記入するという業務を毎日おこなっています。今回は帳簿と伝票の作成についてみてみましょう。
経理担当者が会計処理のために作成・記入する書類を「帳簿」と呼んでいます。経理におけるすべての「基本」になるものです。帳簿の起源は諸説さまざまで、古いものではメソポタミア文明(紀元前3,500~)の粘土板(!)に単式簿記の記録が残っていたという説もあります。日本では江戸時代に普及した大福帳(現在の売掛金元帳に相当)するものなどが代表例でしょう。
経理担当者は会社のすべての取引をもれなく「帳簿」に記載しなければなりません。また、作成した帳簿は税法により7年間の保存が義務付けられています。
帳簿書類等の保存期間: 法人は、帳簿を備え付けてその取引を記録するとともに、その帳簿と取引等に関して作成又は受領した書類(以下「書類」といい、帳簿と併せて「帳簿書類」といいます。)を、その事業年度の確定申告書の提出期限から7年間保存しなければなりません。
(国税庁HPより引用 https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5930.htm)
主要簿は「仕訳帳」と「総勘定元帳」のことを指します。
「仕訳帳」には、その会社のすべての取引をそれらの取引が発生した日付順に“仕訳”という形式で記録していきます。実務上は、会計ソフトなどで日付(時期)と取引先などのキーワードで仕訳帳をand検索して取引の内容を後から確認するという使い方をします。
「総勘定元帳」には、仕訳帳に記録されたすべての取引を勘定科目別にまとめらます。また、「元帳」という略称でも呼ばれることが多いです。
「仕訳帳」も「総勘定元帳」も、『経理の仕事内容とは?「財務・会計と何が違うの?」』でご紹介した“経理業務の最終目的の一つである決算書の作成”、会社の財産状態をあらわす「貸借対照表」と会社の業績・実績をあらわす「損益計算書」などを作成するために絶対に必要な帳簿です。
伝票というとかなり広い範囲になってしまいますね。例えば飲食店などで精算の時に用いられる“会計伝票”や“売上伝票”なども伝票と呼ばれていますが、経理業務で言う伝票は主に次の3種類となります。
伝票には仕訳帳と同じ役割があり、伝票を主とした経理・会計のことを「伝票会計」と呼びます。伝票会計の最大のメリットは複数名で仕訳帳を作成できることです。ある程度の規模の会社ではこの形式が利用されることが多いでしょう。取引が記録された伝票をもとに会計ソフトに入力し総勘定元帳を作成するという形で実務上は運用されています。
主要簿とは異なり、補助簿は会社の規模や業種によってそれぞれの必要性に応じて作成・利用することが出来ます。補助簿の役割は、仕訳帳や総勘定元帳を補うことにあります。したがって取引内容を個別的・具体的に記録する必要があります。
代表的なものは「現金出納帳」や「預金出納帳」が挙げられます。現金出納帳は現金の入出金だけを記録し、預金出納帳では預金の入出金だけを記録します。冒頭で例示した売掛金元帳も補助簿の一つですがここには特定の売上先(顧客)との取引内容が記載され、仕入先元帳(仕入帳・買掛帳)」では取引先のうち仕入先との取引内容が記載されます。
今回ご説明した「仕訳帳→補助簿→総勘定元帳→貸借対照表・損益計算書」という一連の流れでは“転記”という作業が必要になります。
かつて、手書きで帳簿類の処理をしていた当時は何回も転記をしなければなりませんでした。その頃の経理に携わっていた人のお話を聞くと、やはり転記作業時のミスがとても多かったそうです。転記回数が多ければ多いだけミスは増えていただろうと推測できます。
パソコンの会計ソフトやエクセルなどの表計算ソフトが普及したことにより、経理担当者は“転記地獄”から開放されました。会計ソフトを例に取れば、一つの取引を入力すると、その内容は仕訳帳・総勘定元帳に自動で転記され、さらに貸借対照表や損益計算書に自動で集計されます。今考えれば当たり前の機能が、当時の経理担当者にとってはとても画期的な機能に思えたわけです。おかげで、経理担当者の業務効率は飛躍的に向上しました。会計ソフトの便利な使い方については、回をあらためてご紹介したいと考えています。
次回は『毎月の仕事(月次業務)の売上取引の業務・仕入取引の業務』をご説明したいと思います。
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