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2016.05.24 掲載 2023.08.18 更新

貸借対照表(BS)の見方と代表的な指標の解説| 経理を0から勉強するシリーズ 2

経理代行によって業務の効率化、コスト削減を実現する

FOC経理アウトソーシング

BSを理解
財務諸表を読むことで、新規営業の開拓に成功した取引先の信用度や信頼性がある程度わかりますし、資産運用のために投資する企業の成長力や収益性も把握することができます。そのため、財務諸表を読むことができればビジネスで役立つでしょう。
前回『財務諸表の種類と役割 BS、PL、CFを把握する』は財務諸表の基礎として、財務諸表や貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書の概要を簡単にご紹介いたしました。今回はその続編として、貸借対照表のポイントを、経営分析によく使用される代表的な指標を参考にしながら説明していきます。
 

■貸借対照表の見方

貸借対照表は「ある時点の企業の財政状態」を表す財務諸表で、企業が「資金をどのように調達したのか?」と「調達した資金はどのような資産に投下されたのか」が表されます。
おもに「資産の部」と「負債及び純資産の部」で構成されます。もう少し詳しく見てみましょう。
 

■資産の部の構成

そもそも財務諸表は経理部門の日々の会計処理(仕訳)の集合体です。それぞれの会計処理は“勘定科目”という単位で集計され、財務諸表に反映される仕組みとなっています。
その勘定科目は、貸借対照表グループと損益計算書グループに分けることができ、さらに細かなグループに属しています。ここでは貸借対照表のグループを見ていきます。
資産の部には次の3つのグループがあります。
・流動資産
・固定資産
・繰延資産
負債の部には次の2つのグループがあります。
・流動負債
・固定負債
純資産の部には次の2つのグループがあります。
・株主資本
・株主資本以外の項目
流動か固定の区分は、“正常営業循環基準”や“1年基準”などの基準によります。
正常営業循環基準とは、営業の取引によって発生した資産と負債は流動資産(負債)に区分する基準です。そして区分できなかったものに対しては1年基準に適用します。これは、入金または支払いの期限が1年以内のものは流動資産または流動負債に区分する仕組みです。
では貸借対照表から読み取れる代表的な指標をいくつか見ていきましょう。
・手元資金での支払能力を知る流動比率と当座比率
流動比率
これは、流動資産と流動負債の割合を示す指標です。
流動比率 = 流動資産/流動負債 × 100
流動負債とは1年以内に支払うべき負債で、流動資産は1年以内に換金可能な資産です。抱えている短期の負債を短期の資産で支払ったらいくら手元に残るのかを表す指標です。一般的には200%が合格ラインとされています。
当座比率
流動資産の中には棚卸資産(商品や材料などの在庫)などもあり資金化するのに時間がかかるものも含まれています。そこで容易に資金化できる資産を当座資産というグループにまとめ、流動比率よりも手元資金の安全性を示す指標が当座比率という指標です。合格ラインは100%とされていますが、150%以上あればかなり安全だといえます。
当座比率 = 当座資産/流動負債 × 100
 
・長期的な安全性を示す固定比率
上記2つの指標は短期的な安全性を示すものですが、長期的な安全性・健全性を示す指標もあります。
企業の経営活動において製品の生産などを向上させるために設備投資は重要です。多くの企業ではこういった設備などの固定資産の購入には借入金などで賄うことが一般的ですが、自己資本、すなわち資本金といままで留保してきた利益の合計で充当するほうが健全であると考えられています。それが固定比率です。
固定比率 = 固定資産/自己資本 × 100
この比率は100%以下であることが望ましいとされています。
 
・財政基盤の安定性を示す自己資本比率
総資本に対する、返済の義務がない自己資本の比率を表します。この指標から、返済義務やそれに伴う金利負担などがどの程度あるのかを知ることができます。なお、総資本とは流動負債・固定負債・純資産の合計額です。
自己資本比率 = 純資産/総資本 × 100
40~70%程度であればよいといわれています。
このように、貸借対照表を見ることでさまざまな角度から「会社の財政状態」を知ることができます。決算書の読み方についてはたくさんの書籍が出ていますので興味のある方はぜひ読んでみてください。
次回は損益計算書の見方を解説していきます。

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ライタープロフィール

くもと編集

マーケター兼編集者
FOC 当コンテンツの編集者。 宝飾業界と広告会社を経て2008年 FOC入社。営業や制作ディレクターを経験し、現在はWebマーケティング担当兼当コンテンツの編集を担当。 「FOCのサービスに直接関係のない記事であっても、読んでくれた方の役に立つ情報をお伝えしていきます。」

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